記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

一人芝居『ポルターガイスト』①※ネタバレ含※

自慢の推しが現在一人芝居真っ只中。

初日明けて2日目の観劇も終了して今なのですが。
永田崇人さんって化け物なんですよ、悪口ではなく褒めてます。
観れば分かる、観てくれ。どうにかこうにか、観て欲しい。
この懇願始めたらキリがないので本題へ~~~。

個人的にはちょこまか呟いていたいのでXへのポストで感想ツリーにしていたのですが、ネタバレ含むとなるとお世話になっていた伏せ太くんがどうにも元気がないので()。でも溜めると絶対残さなくなるし、その日その時の感想はその時の私にしか分からないからタイムリーに残すべくまたnoteに舞い戻るというね。

というわけでこちらでまとめてぶわーっといきます。
今日の私による明日以降の私のための感想文なので読む方がいらっしゃるのかどうか分かりませんが、何かしらの事情(?)で読むかあとなった方、どうかお手柔らかに……。






※※※以下、ネタバレを含みます。






5月16日(土)公演のサーシャの話。

今日は初日に比べて序盤からテンポが良かったと感じた。初日が悪かった訳では決してなく、ただただそれぞれのキャラクターのもつリズムがはっきりとしていたように感じた。これはただ初日を経て物語を受け取っているから私自身のキャラクター理解度が上がったせいかもしれないけれど。

だからこそ物語中盤で記憶を揺さぶられるようになって、何で覚えていないんだ!と混乱するところの乱れ方が今日は本当に激しかった。乱れに乱れていた。嗚咽と浅い呼吸、涙が溢れ、子供のように目元をぬぐう。にも拘らず場面は切り替わりダギーから始まる。凄まじい切り替えだった。

今日は客席にスポットライトが当たる薬局シーンでもイレギュラー的なことも起こり、その対応力にも脱帽したけれど。この切り替えができる脳、どれだけ冷静に真摯に作品と言葉と向き合ってきたのだろうと感嘆しかなかったな。永田崇人という役者さんは、どこまでも高く飛ぶしどこまでも深く掘って世界を人間を創るんだよなあ。

あと、今日はなんだか前述のとおりサーシャへの愛おしさというかそういう気持ちが高まっていたからなのかもう一つ新たに感じたことの話を書き留めておく。


「色」のこと。

画家の話なので色についてはもっともっと印象的にというか、セットや衣装からも観客への訴求があるのかななんて想像して迎えた初日。シンプルな衣装に、思っていたよりもいろいろなものが置かれていたけれど鮮やかなものはないセット。使うのは木製椅子と梯子(階段)だけ。なのに話が始まると一気に引き込まれてすべての情景が想像できたんですよね。

特に、サーシャが色を言葉にするところ。
初日終わりにストーリーにまとめた言葉を綴ったけれど、「HBの鉛筆で描かれた世界にサーシャの発する言葉たちが色を付けて鮮やかにしていく」感覚があって、本当に本当に凄い力を感じた。透明な水に絵の具を落としてじゅわっと染まっていくような。鮮やかになっていく世界がちゃんと私の脳内に広がっていて、眼前にないはずのカラーが見えていた。

その感覚を大切にしながら観た今日。
今度はサーシャが色を発するときの感情をつい考えてしまっていたようで。最後にサーシャが嬉しそうに色を順に発するとき、「それらはすべて、あなたの色で、あなたのものだよ」って思いながら観ている自分に驚いた。観劇後に何でそう思ったのか考えてみたんだけれど。

サーシャが色を発するときって、すべてではないにせよ、他人のもつ色を言葉にしているだけな気がして。羨ましさとか嫌悪とか、他人の所有物に対する感情とともに出している気がしていたんだな私は。と。

例えば街並み。映画のセットのようだという感想からも分かるように現実世界の自分の住む街だという認識が薄い。花屋で花を抱えて出てくる人を見て花の色を口にするけれど、それも誰かの幸せの象徴に見えて、他人の幸せへの心の距離から生まれる感想だったりして、とか。彼には「ブルー」ではなく「コバルトブルー」に、「イエロー」ではなく「クロムイエロー」に、それほどまでに鮮やかに見えているのに自分で操っている描写が少ないと感じたから、最後に彼が嬉しそうに色を言葉にする瞬間に、誰かの何かを見て発する言葉ではなく、サーシャの世界に色が戻ってサーシャのものになったんだと感じたのかな観劇中の私は。っていう。ね。自分のことなのによくわからないけれど、「それらはすべてあなたのものだよ」って思ったのは本当に確かで、涙が溢れたから、きっとそういうことだったのだと思う。解釈は何通りもあるのだから、私のこの一つの気持ちも大切にしたいなと思ったのでメモを残しておく。


公演パンフレットの村井さんの言葉。

最後に公演パンフレットのことも触れておく。
初日に購入して読んだのは観劇後でした。凄く凄くよいパンフレットで大切に読んでいて。村井さんの言葉に、コロナ禍の生活スタイルによって私的空間をシェアできている錯覚に陥ってしまったのではというようなものがあって。はじめ読んだとき、「ああ、確かに他者を分かった気でいて実際は何も知らないんだよな」なんて少し重たくマイナスに捉えてしまった私がいて。でもきっとそうじゃなくて。知らない愛情がちゃんとある。なんだなって2日目を観てもう一度、二度、読んでそう思いなおした。

他者に対して知ったかぶるな、なんてことではなく、あなたが思う以上の気持ちをたくさん他者は抱えているってことで。リドリーさんがコロナ禍で書き上げたこの作品を、村井さんと崇人くんが大切に大切に届けてくださったお蔭で、「あなたは今日も今この瞬間も、どこかの誰かに愛されているよ」というメッセージを受け取れたような気がします。身勝手な感想ですが。気持ちは自由なので(開きなおり)


ていうかさー?(ギャル?)
あまりにどのメンバーも憎めず大好きなキャラクターたちすぎてずっと喋れるからどうしようね、もう2300字超えてるわ。今回は見送るけどまたキャラクターごとの感想も大切に残しておこう。あと英文で戯曲読むことに決めたのでいつになるか分かりませんが()その感想も無事に残せますように。あ、英語はできません。日本語もままならない語彙力皆無人間が他言語を使いこなせる訳がないのです。

というわけで、もしここまで読んでいる方がいらっしゃれば。貴重なお時間を申し訳ございませんでした。何が言いたいかというと、永田崇人さんって天才で自慢で誇り。以上!

明日からの公演も、最高の時間が繋がっていきますように。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?