毒されない職業
ふと、考える。
毒されない職業。AIに移行されずに済みそうな職業とは、何だろうか?
物流?違うな。接客?ノンノン。
あれも毒されてしまえば、これも移行する可能性大。あるとあらゆる職業が悲しいかな、毒されよう。序々に序々にと移行される。
少子化+(プラス)に、労働環境問題。高齢化。三つ巴に伴う様々な問題に絡んで「そっちの方が便利じゃん」。
能率的で、ミスも少ない。おまけに、AI自身が考え、判断するとならば、人間がアタマを使わなくていい。
一石三鳥が相成って、ますます便利に人気が高まる。仕方がないかも知れない。
けど、本日。
平成5年6月16日(金)、放映の朝ドラ「らんまん」(NHK綜合)。
田邊彰久(神木隆之介さん演じる万太郎の師)役の要潤さんに(あっ!)
教授室のソファーに座り、何か一人で喋る場面である。見たと同時に(あっ!)
俳優業は毒されない。芸能部門関係だけは、移行しなかろうと悟ったのだ。
間接的であっても、直(じか)に人間。
直接的な知り合いではなくでも、人間の感情に直に訴える職業は、どんな素晴らしい能力を持つAIであろうと、毒されないのではなかろうか?
多くのタレントが起用される、司会業も同じ。即答的な会話を楽しみ、喜怒哀楽を織り込み、適当に盛り上げ、印象づけさせる。
人間でなければできまい。
「視聴者」人間が感じ、受け取り、話題にするのを前提に成立する分野である。
「誰それさんのAIが今日、ドラマに出ます」見てねとお願いされても、どこかしらで引く。冷める。生身でないから期待はしない。完璧すぎて興冷めだ。
単にナレーター。原稿を読むだけの職業ならば、或いはAI移行も考えられようが「声優」。完全に市民権を得た職業では難しい。
梨園が揺れに揺れているけど、同様に能。同じく宝塚歌劇団は、BR。
バーチャルリアリティーにアバターを使うようになるかも知れない。
演じるのは人間ですもの。体調不良に気が乗らない、夏バテしちゃって、腹具合が等々、いろいろありますわな。
ラジオドラマ「えり子と共に」の時代から、今年でどれぐらい経ったのか?
直接的な知り合いではなくでも、人間の感情に直に訴える職業は不滅である。幾らAIであろうと毒されない。毒せば即、興冷めとなり、衰退に繋がるのだ。
<了>
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