見出し画像

2024年前半に読まれてくれた本たち

2024年も前半終了間近なので、今年読んだ本をざっくりまとめてみました。
自分でもびっくりするくらい雑多です笑
読んだ時系列で並んでないので、興味関心の移り変わりがわかりづらいかも。
自分用メモ。


デザイン関連

デザイナーのためのプロトタイピング入門

プロトタイピングの具体的手法などがまとめられた本。
Web系のプロトタイピングについて期待していたが、かなりハードウェアを中心とした電子工作寄りの本だった。

融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

「ハード」と「ソフト」と「情報」の境界を「どう融かしていくのか」という本。
普段何気なくつかっている道具がどのようにデザインされているのか?という見え方があるということに気づけて、めちゃくちゃ面白かった。
UI/UXを考えるうえでとても参考になりそう。
道具と自分の境界線はどこなのか。良い道具を使う時の自分の認知はどこまで広がるのか。というのを「道具の透明性」という概念で説明していて興味深かった。
2015年発刊の本なので、2024年に読むとちょっと古い部分もある。
時間をおいてまた読み返したい。

デザインを、経営のそばに。

タイトルの通り、ビジネスにどうデザインを取り込んでいくか、ということに特化した本で面白かった。
ただ具体的にビジネスを立ち上げていく際にデザインチームをどう置くかというシチュエーションが限定される話も多くて、汎用的ではなかった。

生成AI関連

面倒なことはChatGPTにやらせよう

ChatGPTの活用についてユースケースをまとめた本。
面白かったけど、すぐに内容が変わっちゃうから「旬のもの」という感じ。

生成AIは小売をどう変えるか?

スーパーのトライアルグループが、DXの取り組みの事例集。
失敗例や試行錯誤が赤裸々に書いてあっておもしろかった。

生成AIプロンプトエンジニアリング入門 ChatGPTとMidjourneyで学ぶ基本的な手法

生成AIへ与えるプロンプトをどのように書いたらいいか、を学べる本。
いまはもう、人間は基本的なプロンプトを書けば、AIが詳細を詰めて膨らませてくれるので、こういうの一気に陳腐化したなぁ。

生成AIで世界はこう変わる

AIの基本的な概念からわかりやすく解説してくれ、読んでいくとどのようにAIが社会に溶け込んでいくのかというところまで想像を掻き立てられてとても面白かった。
生成AIの進化ははやく、また状況が変わるだろうからこそ、今絶対に読んでおいた方がいいと思った。

ChatGPT GPTsが作れるようになる本

タイトル通りの本。それ以上でも以下でもないって感じ。

脳科学関連

ビジュアル・シンカーの脳: 「絵」で考える人々の世界

ビジュアルシンカーという、物事を視覚的に考える人がどのように思考しているのかを脳科学者が丁寧に解説した本。
めちゃくちゃ面白い。
脳みそはみんな同じって前提がおおい社会だけど、本当は人それぞれに脳みその特徴があって、大きく分けて「言語思考タイプ」と呼ばれる文字で考える人と、ビジュアルで考える人に分かれ、イメージで考える人はさらに「物体思考タイプ」と「空間思考タイプ」に分かれており、この本ではビジュアルシンカーが普段どのように考え、そのタイプの先人がどのように脳みそを生かしていったのか、について書かれていた。
この社会は「言語思考」優位になっていて、その差はますます顕著になっているけど、それによって取りこぼされる才能もあるという指摘はなるほどなと思った。
この本で脳科学への興味が湧いたので、いろいろ読んでみよう。
ゆる言語ラジオで紹介されていたので、興味がある人はこちらから観ると良いかも。

新版 科学がつきとめた「運のいい人」

「運のいい人」はなぜ「運がいいのか」を科学的に解説した本。
要するに、「気の持ちよう」ってことだったんだけど、意外とそれがバカにできない、という本。
こういう側面を知識として知ってると、普段の行動を変えていけそう。

意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論

AIがどんどん発達して、「こんな流暢に会話してるのに意識がないってどういうことなんだ?」という疑問を持ち手に取った本。
発刊が2015年で、「AI時代」の以前以後で感想が変わりそう。
なんとなく、「脳が発達」=「意識が生まれる」ってことだと思ってたけど、そういうわけじゃなく、脳みそのニューロンの2/3は小脳にあるが、ここは意識とは関係なく、取り除くと運動機能に影響は出るが、意識は保たれるらしい。
寝てる時には意識はないとされているが、逆に起きている時よりも脳が活発な場合もあり、本当に意識って何??という迷路を彷徨っている。
「つまりChatGPTには意識があるってコト!?」「じゃあChatGPTには意識がないってコト!?」を行ったり来たりして面白かった。
意識とはなにかについて明確に答えが出るわけじゃないけど、探索の過程にもすごく意義がある。

社会関連

安楽死が合法の国で起こっていること

安楽死が合法になった国で、起こっている社会的な問題を扱った本。
日本でも「安楽死」についての議論を目にする機会もあり、自分も個人的には導入に賛成だったが、思ってもみない弊害もたくさんあり、慎重にならんといかんなと思った。
ただまぁ、この本の論旨としては「弊害があるから安楽死なんてとんでもない!」だったが、それもまた極論だなぁと思った。

西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム

移民問題で揺れる川口市に住んでるからには読んでおかないとかなと思って読んだ本。
かなり長かったが、移民によって欧州がどのように死んでいっているのか、が克明に記述されていた。考えるきっかけになったので読んでよかった。
移民に関しての話題は、「差別!」と口を塞がれる世の中だが、それを続けた結果、欧州がどうなったのかは知っておかないといけないと思った。

言論の不自由 香港、そしてグローバル民主主義にいま何が起こっているのか

香港の民主化運動がどう弾圧されたのかを弾圧を受けた当人たちの目線で書かれた本。
2020年に発刊でちょっと時間が経ってしまった。ただ、まったく過去の話ではないし、中国で現在進行形でこんな弾圧が起きているなんて信じられない。
書けなかったこともたくさんありそう。

ハウツー本

命綱なしで飛べ

リスクに敏感すぎて動けない人の足枷を外してくれる本。
読んだタイミングが悪かったのか、説教くさいなぁという印象だけが残ってるので、あとでちゃんと読もう。

発信する勇気

ものぐさな私が、ちゃんとnote書くか、と思わせてくれた本。
この本のおかげで2024年はちょっとずつ発信していこうと思って、すこしずつ実践してる。

問題発見力を鍛える

この本を読んで、なんとなく会社員には戻んないだろうなと思った。
VUCAの時代のサバイバル術みたいなのは他の本でもいろいろあるけど、体型的にまとまっていて入門書にはピッタリかもしれない。

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

カネには使いどきってもんがあるんだよボケェ!!と強めにケツを叩いてくれる本。
めちゃくちゃ面白かった。
「お金から効用を引き出す能力は、加齢とともに低下する」っていう原則は忘れずにいたい。

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

なにをやるにも「やる意義」が大切、という原則について解説された本。
最近はなんでも「とりあえずやってみようぜ!」というのが多い気がするので、あえて「どうしてそれが必要なのか?」という問いを深めてからやることの重要性が書かれていて、たぶんどっちも大切なことだと思う。
きっかけがあって再読。

生物学関連

生物から見た世界

「環世界」という概念を提唱した1934年に出版された古典。
「環世界」とはおおざっぱに説明すると「生物って種別によって環境から情報を受けるセンサーの数も性能もそれぞれ違うし、それってつまり生きてる世界が違うよね」という概念で、主に生物の種別ごとの差に対して使われる。
だけど、「ビジュアルシンカーの脳」にあるように、人間の脳にもタイプがあるし、「過去の経験」「身体的特徴」「家族関係」「読んだ本」「朝見た星座占い」「体調」などいろんな要素によって、ひとそれぞれ「世界の捉え方=環世界」が異なるんだろうなぁと思った。
読めたことで、なにかの実績を解除したような達成感。

ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか? 進化の仕組みを基礎から学ぶ

新書にあるまじき難解な本。
すごい大事なことが書いてある気がするけど要点が掴めなかった。
「進化ってなにかに設計されたように意図を感じることがあってすごいよね!」ってワイワイキャッキャしてるところに「意図などないんだが!?」ってマジレスしてきてる印象を受けた。

植物に死はあるのか 生命の不思議をめぐる一週間

タイトルほど重くなく、生命をテーマにしつつ軽く読めるエッセイ仕立てで面白かった。

動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか

この動物は人間でいうと⚪︎歳くらいの知能!みたいな雑な紹介してるやつ絶対殺すマンが書いた本。
そもそも動物と人間では世界の捉え方が違うのに、人間の価値基準でジャッジすることにどれだけの意味があるのか?ということがすごい詳細に、時に怨念を感じるほどに書いてあって面白い。

タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源

タコの雑学の本かと思ったら、生物の意識・心の進化をカンブリア紀から遡って解説してくれる骨太な本。
たしか、数年前になんとなく手に取った本だけど、こんなに面白いなら早く読めばよかった。
タコは脳を身体中に分散させる仕組みで、わかりやすく言うと「脳が9個ある」んだけど、生命の在り方っていうのはこんなにも多様で、人間の意識や心の在り方も生命の一形態でしかない、っつーのを痛感できてめちゃめちゃ面白かった。

その他

呪術講座 入門編

「呪術」に関して学べる本。とても面白かった。
日本に住んでたら、気にも留めない日常の所作に「呪術的な意味」が含まれているという話がいろいろあって面白かった。
結界の話とか、AR/VRでプロダクトを作る時にめちゃくちゃ役立ちそう。

世界のビジネスエリートが身につける教養としての占い

占いの見方が変わる本。
これまで私は、占いって「一発逆転を求める」人が頼るものだと思っていて好きじゃなかったけど、
「人事を尽くして天命を待つ」ような人も占いを参考にすると知って、それもありかもなぁと思うようになった。

哲学のはじまり NHK出版 学びのきほん

哲学について基礎から優しく学べる本。
さら〜っと読める本でよかった。

まとめ

AIを使っていて、「こんなに流暢にしゃべれるのに、意識がないってどういうことなんだろう?」という疑問を持って、脳の働きであったり、生物の進化であったりの本が多かった!
「環世界」という概念が、心にストンと入ってきたんだけど、上手く言語化できないので、今年中になんとかしてみたい。
また、いままで苦手だった「占い」という分野も、心理学の観点からは面白いかもなぁと思えたのは収穫だった。

本を読むと、知らない世界に連れて行ってもらえるのももちろん面白いけど、
「あ、これってこう言うんだ!」みたいな、いつも通っている道の裏道に入るような体験もめちゃめちゃ面白いなぁと改めて思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?