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初のテニス観戦。日本唯一のATPツアー、ジャパンオープン!

ジャパンオープンとは

10月20日、テニスのジャパンオープンを観に、有明コロシアムに行ってきた。

この大会は男子プロテニス協会(ATP)が主催するATPツアーという大会の一つで、世界のトップ選手が集まる格式高い国際大会だ。
日本で唯一観ることのできるATPツアーとして、昨年までは楽天ジャパンオープンという名前の大会だったが、スポンサーが変わり、今年からは木下グループジャパンオープンとして開催されることになった。

テニスファンからすると、トッププレイヤーを間近で観れる機会は本当になく、国内ではこの大会でしかそのチャンスはないように思う。
今大会でも出場する選手は非常に豪華で、ざっと名前を挙げるだけでも夢のような大会であることがわかる。
東京オリンピック金メダリストのズべレフ(ドイツ)と銀メダリストのカレン・ハチャノフ(ロシア)、今年の全仏準優勝のキャスパー・ルード(ノルウェー)に2022年の全米ベスト4のフランシス・ティアフォー(アメリカ)、昨年ナダルを破りマスターズを優勝したトップ10プレイヤーのテイラー・フリッツ(アメリカ)などなど、これだけの選手が一堂に会するのだから、何とも贅沢な大会だ。

昨年までの印象では、チケットは即完売で見に行きたくてもいけないというイメージだったが、前売りは意外と簡単に買えたので、まずはどの日に行くかを思案した。
テニスの場合、事前に出場選手はリストアップされているが、対戦カードが発表される前にチケットを売るので、日程を選ぶのが非常に難しい。お目当ての選手を観れるかどうかは運次第というところ。ちなみにチケットが発売された時点ではビッグ4のアンディ・マリーや錦織圭も出場予定だったので、もしも2人が出揃っていたらより豪華な大会になっていただろう。
(※2人は怪我のため欠場)

結局今回はベスト8の試合を観戦することにした。ここに残るのは間違い無く実力者でどの試合も好カードが期待できるし、準決勝や決勝に比べると席の値段もリーズナブルだ。
そして観戦当日のカードはトミー・ポールとベン・シェルトンというアメリカ対決に決まった。

いざ会場へ!

りんかい線の国際展示場駅から歩いて数分、会場の有明コロシアムが見えてくる。「ATP」の文字が飾られたゲートを眺めると、普段テレビで見ていた大会が目の前にあることにちょっとした感動があった。

会場入口

会場の外ではたくさんのキッチンカーが並べられ、各々がお酒を飲んだり、食事を楽しみながら、大きなモニターで試合のハイライトを見ている。グッズ売り場はもちろん、多くのスポンサーがブースを構えて、ちょっとした参加型のイベント等を行なっていた。
やはりこれだけの大会となると、試合会場の外でもたくさんのサービスが用意され、多くの人で賑わっており、国際大会のホスピタリティの高さを感じた。

試合開始!

中に入り、自分の席がある2階に向かう。扉を開けると、鮮やかな青色の座席に取り囲まれた綺麗なハードコートが眼下に広がっていた。
開いた天井から差し込む日差しが心地よく、風は多少吹いていたが、とても気持ちのいい気候だ。多くの観客が会場内で売られている缶ビールを片手に、選手の入場を待ち侘びている。

今回はS席という¥4,000の座席だったが、十分コートが間近に感じられる見やすい席だった。司会進行が会場内を煽り、いよいよトミー・ポールとベン・シェルトンが入場してくる。
二人の対決は今年3度目。1回目は全豪オープン(Tポールの勝利)、2回目は全米オープン(Bシェルトンの勝利)で1勝1敗。勝った方はそれぞれベスト4まで勝ち上がっていて、ダブルスでのパートナーでもあり、アメリカの同胞対決だ。まさかグランドスラムのベスト4同士のカードが見られるとは思ってもいなかった。

いざ試合が始まると、そのスピードとパワーにとにかく圧倒される。
テレビ越しに感じていた速さとはまるで違い、二人のサービス、回数を重ねるラリーに目を奪われるどころか、思わず息を呑んでしまう。
どちらもサーブがうまく攻撃的なプレースタイルで、キープを譲らない一進一退の攻防が続く。

テニスはプレー前の拍手、プレー中の静寂、プレー後の声援、規律の中で作り出される観客の音に、選手の息遣いとボールの弾かれる音が乗っかることで、視覚だけでなく、聴覚的にも心地よいリズムが生み出される。
生で見て聞くと、また格別の体験だった。

それにしてもシェルトンのサービスと左のフォアハンドの破壊力が際立っていた。極端な話、この二つだけで相手をねじ伏せ、ポイントを強奪しているような印象だ。追い詰められた時に放つサービスエースが次々と決まり、次第にポールを凌駕していく。
第一セットはタイブレーク、そして第二セットはワンブレークアップという接戦で、シェルトンがポールを下した。
どちらも調子は良く、クリーンで、最後まで見応えのある試合だった。

今回はじめてジャパンオープンを観戦したが、出場選手、試合内容、会場の雰囲気や環境含め、かなり満足のいくものだった。開催される時期もちょうど良く、夏が終わり寒くなる前なので、居心地がとにかく良かった。
思ったより席が埋まっていないのが唯一残念なところだったが、今大会は望月慎太郎選手の躍進もあり、準決勝は完売となっていたそうなので、来年はまたチケットを取るのが大変になるかもしれない。
次回はどんな選手が集まり、どのような試合を繰り広げるのか、今からとても楽しみだ。

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