見出し画像

不思議とセクハラが許される人がいた話  『ニコニコじいさん と ニタニタじいさん』〜暗黒労働おとぎ話〜

世の中、不思議なことにセクハラをしても許される人と、許されない人がいる。

要因は、よくわからない。強いて言えば「人徳」「人柄」のなせる技なのか?
徳があり、人柄が良ければ、セクハラ行為なんかしないのだが、なぜか彼らはするのである。
そして、それほど咎められない。

私は、これは世界の七不思議の1つだと思う。

そんな不思議な光景を(ちょっときわどいので)、おとぎ話風にしたお話しを過去に書いたので、noteに持ってきた。


『ニコニコじいさん と ニタニタじいさん』

むかし あるところに2人の女好きのおじいさんがおりました。
ひとりは、いつもニコニコ笑っているおじいさん。
もうひとりは、いつもニタニタ笑っているおじいさんでした。

おじいさんと言っても初老なので、まだまだ2人は現役で働いておりました。

ニコニコじいさんは、
とてもほがらかな性格で、
もの言いも優しく、
ユーモアがあって
いつもニコニコ笑顔を絶やさないような人でした。

このおじいさんは、同性にも好かれるキャラではありましたが、異性も好きで、女性従業員と、ただただお話しするだけでなくスキンシップも、よくしておりました。

肩をたたいたり、
つんつん体をつついたり、
たまにパンっとお尻を叩いたりと、
かなりきわどいコミュニケーションをしておりました。

でも、人がらが良く、職場の人からの信頼も厚かったので、そんなニコニコじいさんのきわどいコミュニケーションも
「あの人の人柄なら許せちゃう」
「人徳なのかな」
「なんか憎めないんだよね」
と女性従業員たちは、あはは と、笑って受け流しておりました。


この様子を見ていた、すけべなニタニタじいさんは、
「なんだ。あいつが許されるなら、おれもやってみよう」と思いました。


そこでニコニコじいさんのまねをして、
ニタニタじいさんも、への字口にニタニタニタニタ汚い笑みをうかべながら、
おもむろに女性従業員に近づいて、
油ぎった手で体をさわったり、
卑猥なことを言い続けたり、
飲み会の後、よっぱらって調子にのって抱きついたり、
お尻をさわったりしたものだから、さあ大変!


女性従業員たちは、「きゃー!」と悲鳴をあげて、
一目散に散っていきました。

おもしろくないニタニタじいさんは、
「けっ!売女め!」と
女性従業員たちを大声で侮辱しました。


それから間もなくして、ニタニタじいさんのところに人事部から一通のメールが届きました。

そのメールには、ニタニタじいさんのたび重なるセクハラを職場の女性従業員たちが「刑事告訴した」ということが書かれていました。

・強制わいせつ罪
・迷惑防止条例違反
・名誉毀損罪
・侮辱罪

と、てんこもりの罪でした。

ニタニタじいさんが知らないだけで、セクハラが刑事事件として訴えられるケースはあるのでした。


まったく反省をしないニタニタじいさんは、国会議員ではない普通の会社の社員だったため、悪質と判定された後、あっけなく懲戒解雇処分されてしまいましたとさ。



おしまい。


ホラーレベルのセクハラの実話は、こちら。


不運な人を助けるための活動をしています。フィールドワークで現地を訪ね、取材して記事にします。クオリティの高い記事を提供出来るように心がけています。