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【休職からの復職体験談】はじめに

ご覧いただきありがとうございます。

七転び八起き。
私(やおきのぼる)は名のごとく、病気休職から復職した経験が8回あります。転んでも、倒れても、そのたびに学びを得て起き上がってきました。

これから病気休職や復職をされる方の悩みが一つでも解決することを願って、私が得た経験・知識をnote記事にまとめました。

失敗経験が豊富すぎて、合計10万字(単行本1冊くらい)になってしまいましたので、必要な所だけツマミ読みしていただければ幸いです。

下線のリンクをクリックすると記事が開きます
(1)ステップ1.事前の備え

(2)ステップ2.不調になってから休職開始まで
(3)ステップ3.休職直後からの療養
(4)ステップ4.復職に向けたリハビリ
(5)ステップ5.復職の手続き(復職決定まで)
(6)ステップ6.復職直前から復職後
(7)[番外編]もし退職することになったら
(8)参考情報(ウェブサイト、書籍)

【注意事項】
・記事内の情報は、自己責任で利用をお願いします
・自分に合うやり方は、人それぞれ異なります
・気分が悪くなったら、読むのをやめましょう

はじめに

・休職しているが、体調がなかなか回復しない
・「焦らないで」と言われるが、逆に焦ってしまう
・無事に仕事に戻れるだろうか

一般的に病気で仕事を長く休んでいる時に患者が感じる不安です。復職への不安からか、リハビリをやりすぎて体調が悪化したり、急いで復職してしまい復職後すぐに体調を大きく崩したりする問題もあります。私も例外ではなく、痛い経験をしました。

私は健康そのもので働いていたある日、ウイルス感染による高熱が続きました。その後ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群:神経系疾患)を発症し、25年以上経った今もつきあっています。

体調が急激に悪化するわりに回復が遅かったので、1ヶ月以上仕事を休んだことが8回あります。1年以上の休職も経験しました。そのたびに学習や試行錯誤を積み重ねて、復職に成功しています。(ただ、何回も休んだことは失敗と言えます)

これから病気休職や復職をされる方の悩みが一つでも解決することを願って、note記事にまとめてみました。

私は数々の失敗を経験しました。失敗の大きな原因は「前もって知っておくべきことを知らなかったから」と考えています。

【休職からの復職体験談】シリーズは、
私の体験をそのまま紹介するのではなく、
休職前から復職後の流れに沿って「知っておくとよいこと」や「オススメの行動・心がけ」を解説する形をとります。

<このシリーズを読むメリット>
・休職前から復職後の流れを細かく理解できます
・休職中や復職時にやることが分かります
・休職や復職に関する不安が減ります

ツライ病気で仕事を休んでいる方は、気になる記事の目次を見て、気になる所をツマミ読みしてみてください。ご自身に合う情報を見つけていただけると嬉しいです。

体調が順調に回復し、確実な復職をされ、自分に合わせて働き続けられることを願っています。


【休職からの復職体験談】シリーズの構成

記事を分けました。(下線のリンクをクリックすると記事が開きます

<(1)~(6):休職前~復職後を6つに分けています>
(1)ステップ1.事前の備え:順調に働いている時に行う備え
(2)ステップ2.不調になってから休職開始まで:予期せぬ病気で仕事に支障が出始め、会社が休職を決めるまで
(3)ステップ3.休職直後からの療養:休職直後からの療養生活
(4)ステップ4.復職に向けたリハビリ:自宅で体調よく生活できるようになってから、復職に向けて行うリハビリ
(5)ステップ5.復職の手続き(復職決定まで):復職手続きを始めてから復職が決まるまで
(6)ステップ6.復職直前から復職後:復職が決まってから、復職後のフォローまで

(7)[番外編]もし退職することになったら:復職がかなわず退職する場合、前もって知っておくとよいこと
(8)参考情報(ウェブサイト、書籍):参考になるウェブサイトや書籍

※休職前~復職後の6ステップは以下を参考に作成しました。
・「改訂 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」(厚生労働省、労働者健康安全機構)
・「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(令和5年3月改訂版)」(厚生労働省)
・休職・復職に関する書籍


注意事項

✓記事内の情報は、自己責任で利用をお願いします
✓自分に合うやり方は、人それぞれ異なります
✓気分が悪くなったら、読むのをやめましょう

【!】記事内の情報は、自己責任で利用をお願いします

読者に損害等が生じた場合も一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。

記事の執筆者は、医療や法律の専門家ではありません。患者が書いたnote記事です。正確な情報を掲載するよう努めていますが、正確ではない情報が入り込んだり、情報が古くなったりしている可能性があります。

病気の休職中は、「病気の治療」「お金」「仕事」「家庭」の問題が大きく立ちはだかります。人生を大きく左右するような決断を迫られることも、一度や二度ではありません。

3点をオススメします。
[1] 信頼できる情報源から最新情報を確認する
[2] 得た情報を、自分で判断する
[3] 疑問点は放置せず、確認する

[1] 信頼できる情報源から最新情報を確認する
例を挙げると、
・社内のルールは社内の担当者
・医療や法律など(重要で専門的な情報)については、信頼できる機関や専門家
・制度のご利用に関しては、制度を担当している機関や相談窓口

私に役に立った情報源は、記事内で紹介します。

[2] 得た情報は、判断してから使う
得た情報を鵜呑みにしてそのまま使うのではなく、本当に正しいか、自分に合っているかを疑ってみることをオススメします。専門家の情報でも、自分に合っているかどうかはわかりません。別の情報をあたったり、セカンドオピニオンを受けたりすることもやってみてください。

[3] 疑問点は放置せず、確認する
疑問点を放置したまま進めるのはやめましょう。確認や問い合わせをすることが大切です。病気の療養中は、想像以上に判断力が鈍っているかもしれません。

大事な判断の前は「一に確認」「二に確認」です。

【!】自分に合うやり方は、人それぞれ異なります

残念ながら、休職や復職に「これをやれば絶対うまくいく」正解はありません。あったら私が知りたいです。病気の治療も同様です。

病気の症状や程度、受けている医療、お勤めの会社、仕事の内容、職場、経済状況、家庭環境、人生経験などが人によって大きく違うからです。

私のnote記事は、たった一人の患者の例にすぎません。あなた自身に合わないことも多いと思います。

自分に使えそうな情報を探し、うまく使ってみてください。

【!】読んでいて気分が悪くなったら、読むのをやめてください

記事の中に、読者の気分を悪くするような内容や表現があるかもしれません。もし腹が立ったら、「素人が書いた記事だ!」と思ってください。

人の状況はそれぞれ違いますし、経験や考え方も一人ひとり異なります。


記載の前提

想定読者

「精神疾患ではない病気(*)」で休職と復職を経験した患者が、以下のような状況で仕事を休む方(またはご家族)を想定して執筆しました。
・慢性疾患(治療が何年も続く)
・長く(2ヶ月以上)仕事を休む必要がある
・復職後も(仕事を含めた)活動調整が必要
・症状の再発がありうる

(*)ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)は、精神疾患ではなく、神経系疾患です。(参考:東京都福祉保健局 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群 について

本note記事は、精神疾患の方にも使える内容にしています。私自身、病気の療養や休職中のリハビリや復職に際して、精神疾患の情報を学んで役立ててきました。


私の復職経験の特徴

コロナ禍前の経験です。ただし現在でも活用できる内容で記載しています。

<休職・復職時の働き方>
・正社員(フルタイム勤務)
・原則、フルタイムで復職(時間外労働などの制限は可能)
・主にデスクワーク
・会社の支援制度が(ある程度)整っている。例えば休職制度があり、産業医や産業保健スタッフが在籍

<休んだ経験>
・1ヶ月以上仕事を休んだことが8回(そのうち1年以上の休職も経験)
・ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)で疲労・倦怠感の程度を表すPS(PS0~PS9)で自己評価すると、PS7(介助不要だがほとんど自宅で生活)からPS1(疲れを感じるが働ける)に回復した経験は10回を超える

PSによる疲労・倦怠感の程度
…(中略)…
1:通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、疲労を感ずるときがしばしばある
…(中略)…
7:身の回りのことはでき、介助も不要であるが、通常の社会生活や軽労働は不可能である*4
…(中略)…
疲労・倦怠感の具体例(PSの説明):PSは医師が判断する …(中略)…
*4 1日中、ほとんど自宅にて生活をしている状態。収益につながるような短時間のアルバイトなどは全くできない。ここでの介助とは、入浴、食事摂取、調理、排泄、移動、衣服の着脱などの基本的な生活に対するものをいう。 …(中略)…
PS: performance status

「専門医が教える 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)診療の手引き」 倉恒 弘彦、松本 美富士 (編)(日本医事新報社)p.39「日本におけるME/CFSの臨床診断基準(2017年) 別表2-④」より抜粋引用
(上記のPSの説明は、「(AMED)慢性疲労症候群に対する治療法の開発と治療ガイドラインの作成研究班」 (ME/CFS)臨床診断基準 別表2.でも読めます)

●何回も休職しているなら、成功じゃないのでは?
はい。再休職を防げなかった意味で失敗といえます。

<私の反省点>
・復職時期が早すぎた
・リハビリをやり過ぎた
・治療を見直さなかった など

私の失敗経験からコツをつかみ、復職を成功していただけると嬉しいです。

●ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)

ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)は、これまで健康に生活していた人が、生活が著しく損なわれるほどの強い全身倦怠感、微熱、リンパ節腫脹、頭痛、筋力低下、睡眠障害、思考力・集中力低下などが休養しても回復せず、少なくとも6か月以上の長期にわたって続く病気で、現段階では治療法が確定していません。

静岡市/「ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)とは 」より引用

<現段階では治療法が確定していません。>
→働けるレベルまで回復できる治療法はあります(私の経験より)。ただ、治療の効果に個人差があることはご承知おきください。また、効果がある治療は人によって異なると実感しています。

私が経験しているME/CFS症状は軽度と考えています。症状が重くて、復職が程遠い状態で長期間過ごされている方にとって気分を害する内容があるかもしれません。あらかじめお詫びいたします。


記載の前提

●医療に関する具体的な情報は記載対象外
治療法や薬などの情報は具体的に記載しません。私は医療者ではありませんし、自分に合う治療法や薬は人によって異なるからです。治療法や薬など、医療に関する情報については、医療の専門家(医師など)や他の患者さんの情報をご確認ください。

●経験した事実そのままではない
プライバシーへの配慮を目的に、経験した事実をアレンジして書いている箇所があります。

●原則、私傷病による休みを対象
断りがない場合、業務上傷病(労災)ではない「私傷病」を対象とします。


用語

本人:病気で休職・復職する人。雇用契約を結んで勤務し、社会保険(健康保険、厚生年金)に加入していることを前提に書いています。

会社:本人の勤務先企業。会社でない法人にお勤めの方は、法人と読み替えてください。

人事担当者:お勤めの会社で、勤怠管理、給与計算、社会保険の手続き、休職や復職の手続きなどを行う担当者です。企業によっては、総務担当者、人事労務担当者などの名称で呼ばれることもあります。

健康保険組合:健康保険の保険者。協会けんぽの方は「協会けんぽ」と読み替えをお願いします。(参考:協会けんぽ/「保険者とは?」

休職:(文中に断りがない限り、)長く会社を休むことを「休職」と表現します。厳密にいえば、「長期欠勤」(労働者から休みを申請する)と「休職」(会社が休みを命令する)に分かれます。


著作権、記事内容について

記事中にウェブサイトや書籍から引用している箇所があります。その引用は著作権に定める「引用の目的上正当な範囲内で」行った、と認識しております。

著作権上の問題や、掲載したリンク・引用、記載内容に不適切な点などがありましたら、ご指摘いただけると幸いです。(E-mail:yaoki.noboru22☆gmail.com (☆を@に変えてください。"やおきのぼる"はハンドルネームです))


ここまでお読みいただきありがとうございました。気になる記事をチェックしてみてください。

――【休職からの復職体験談】シリーズ ――
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はじめに
(1)ステップ1.事前の備え
(2)ステップ2.不調になってから休職開始まで
(3)ステップ3.休職直後からの療養
(4)ステップ4.復職に向けたリハビリ
(5)ステップ5.復職の手続き(復職決定まで)
(6)ステップ6.復職直前から復職後
(7)[番外編]もし退職することになったら
(8)参考情報(ウェブサイト、書籍)

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