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グリーンアスパラの穂先

猫の額ほどの我が家のお庭。
そこには小さな家庭菜園があって
隅の方にひっそりと
(けれど、ずいぶんと存在感のある)
アスパラがはえている。

一株は、母が植えたアスパラ。
もう一株は、何故だか勝手に生えてきたアスパラ。

たくさん収穫できるわけではないけれど
私たち家族を毎年楽しませてくれる
大切なご飯のおかず。

今年も季節になったので
夕方、収穫して夜ご飯のおかずにしようと思い
ハサミと小さなザルを持って庭へ出た。

そこで、前にテレビ番組で見た
『アスパラにはオスとメスがあり、メスの方が美味しい』
という情報を思い出す。

そういえば
我が家のアスパラは、どっちなのかな…?

エプロンのポケットからスマホを取り出し

“アスパラ 性別”

で画像検索をしてみたところ
アスパラの穂先画像がズラっと表示された。

スマホが示すアスパラと
目の前のアスパラを慎重に見比べる。

「えーっと……、メスは穂先がしまっていて…?オスは…穂先に隙間が………すきま………?????」

全く、わからない。

ブツブツ独り言を呟きながら
アスパラとにらめっこをしていると
なにしてるの?
と玄関先の花に水をあげていた母が庭へやって来た。

「アスパラがさぁ…」

と説明すると、どれどれと一緒に見比べ始めた。

「えっとー??メス、穂先がしまっている…オスは……隙間が……………すきまぁ?????」

ブツブツと呟きながら真剣に考える母。
それを見守る私。
見つめられ過ぎて、なんだか恥ずかしそうなアスパラ。

「…………わかんないわ。」

あっけらかんと、母が言った。

…そうだよねぇ………。

と返事をして、特になにも考えず
無造作にパチリパチリと収穫した。

ざっと洗って食べやすい大きさに切り
育ち過ぎてしまったかしら
という子はスルッと皮をむき、処理をする。

ベーコンと一緒に軽く炒めると
とっても美味しい、おかずが一品。

結論:
自分の家で育てたアスパラは
メスでもオスでも、どっちも美味しい。

来年も美味しいアスパラが収穫できるように

ありがとうねー

と声をかけながら、肥料をあげた。

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