微生物学発展の歴史(簡略版)
人間は古代から、微生物を利用して生活をしていました。
いまでも残っているのは、ワインなどのお酒、ヨーグルトなどの発酵食品
かつお節やチーズなどといったカビを利用した料理もあります。
しかし、そんな微生物を目に見えて確認することはできませんでした。
目に見えて確認できたのは1674年、
アントニ・ファン・レーウェンフックが水中に蠢く奇妙な物体を発見したことが始まりでした。
レーウェンフックは、元々科学者ではなく織物商を営んでいた一般市民でした。
生地の品質管理の際に、レンズで生地の細部を観察していました。
その中でもレーウェンフックはかなりレンズの扱いに長けており、
その技術で作った顕微鏡の精度は200倍以上に及ぶこともありました。
補足をしておくと、レンズを使用し微生物を最初に発見したのは
レーウェンフックが一番最初ではありません。
しかし、より深く多くのものを観察をし分析していったのは、
記録の限りではレーウェンフックが初めてでしょう。
その類まれなる好奇心と、観察の結果
「水中のプランクトン」「血液の赤血球」「口内細菌」を発見しました。
その結果、レーウェンフックの名は微生物学の父と呼ばれ、
現代まで伝えられています。
ちなみにフックの法則で有名な、ロバート・フックとは全くの別人なので、覚えるときは、注意しましょう。
微生物発見以降のお話
ここまで、レーウェンフックが微生物を発見したことは話しましたが
学問として微生物学が注目されたのは19世紀後半になります。
その中で特に、学問への功績が大きいのは、
ルイ・パスツールとロベルト・コッホでしょう。
この2人はあまりに多大な功績から近代細菌学の開祖とも言われています。
パスツールは、「狂犬病のワクチンの開発」「白鳥首フラスコの実験」で
有名な人物です。
そんなパスツールの功績で大きいのは、微生物の自然発生説の否定でしょう。
当時の人たちは、「何もない空間から微生物が自然に発生する。」
という説を信じていました。
これは、目に見えないほど微生物が小さいため
どこから来たのか?
どうやったら微生物を発生させることを止められるのか?
が全く見当がつかなかったためだと考えることができます。
しかしパスツールはそれを実験により否定しました。
(白鳥首フラスコの実験)
微生物は自然に発生しないということが分かったパスツールは、
「特定の病気は特定の病気を引き起こす微生物がいるはずだ」と考え、
伝染病の解決に多大な功績を残しました。
狂犬病、ニワトリコレラ、炭疽菌のワクチンの開発に成功しました。
また、「微生物がどこからか発生できるということは防ぐこともできるはずだ」と考え、
その結果現在では細菌学の父と呼ばれ、
パスツール研究所と呼ばれる研究所がいまでも残っています。
コッホは、炭疽菌、結核菌、コレラ菌の発見した人物です。
コッホが偉大だったのは、
それら発見した微生物を人工的に培養したということです。
今では培養するときには一般的なシャーレと寒天培地を発明し
純粋培養(特定の菌だけを培養し増やすこと)の改良など、
培養学の基礎を築いた人として今も名を残しています。
最後に宣伝
noteで出した解説は、基本的にYouTubeで動画としても出す予定なので。
良ければ、チャンネル登録よろしくお願いします。
https://www.youtube.com/channel/UCezMs6uHCUWpcM-oMS7C5vg
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?