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20240613(木) 父へ、それはモラハラだと思います

「それはモラハラだと思いますよ」と父に言ったから、いや、べつに記念日とかにはならないけれど。

ちょっと久々に今夜は実家にいる。
夕飯時、母の行動が自分の思うようにならなかったので、父は不機嫌を全身でアピールして母を従わせた。そうしておいて「俺は別に何も言ってないだろ」と言う。今年30歳になる娘から見るに、それは立派なモラハラだと思います。そう伝えました。

淡々と指摘した私の言葉がどのくらい耳に届いたのか、どんな風に受け取ったのかは分からない。そもそも聞く耳を塞いでベロを出しているような人だからね。
でも、そのあと父は少し静かだった。もしかしたら、我が子からの指摘は予想外なものだったのかもしれない。あまりに自覚がなかったのかもしれない。

だけどお父さん、あなたはずっと昔からそうでした。私はやっと、今ここに至ってやっと、それを伝えることができた。
それは私が社会で学び、気づきを得て、あなたにも伝わる言葉が社会に浸透したから。そして、私が経済的に自立して、あなたの保護を必要としなくなったから。私は大人になって、やっと、ずっと感じていた「おかしさ」を言葉にすることができた。
幼い頃から感じていたおかしさや理不尽さに名前がついたこと、同じような事が他の家でも起きていること、そのことを私は知って、おかしさを伝えられるようになった。

別にね、たぶんうちの父はそんなに異常な訳じゃない。Twitterで糾弾されている「モラ夫」って程じゃない。だけどそういう振る舞いをすることもある。きっとそういう家は他にもたくさんあるんじゃないかなと思う。私は父に「どうして自分の方が偉いみたいな物言いをするんですか」とも聞いた。
きっと幼い私が口論の相手だったら、「俺のことが気に入らないならウチから出ていけばいい」とかそういう言葉が返ってきたんだろうと思う。でも私は既に家を出ているし、あなたの経済的な援助は必要ない。つまり、父はもう私に対して何も"人質"に取ることはできない。だからもう反論できないみたい。 


父はね、机上の正論を好むタイプです。だから「男の俺が家長だ」みたいなことは決して言わない。批判されるべき発言だと理解しているからね。
私と妹が幼いとき「世の中には思った以上に女性差別というものがあるよ、悲しいことにね。」なんてことを言われたこともある。そういう、経済新聞のコラムみたいなことを言う。だけど、言ってる自分に酔っているだけで、自分の中に家父長制がしっかりと刷り込まれていることと向き合おうだなんてそんな発想はない。
昔はよく私が反抗すると「俺の言うことを聞かなくてもいいけど、そういうのの積み重ねで人間同士って離れていくからね。」みたいなこともよく言われてました。その言葉は正しかった。

そんなかんじ。
2024年の父の日に寄せて。
これはあなたへの小さな贈り物のつもり。受け取って、よく噛んで飲み込んで貰えれば幸いです。



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