息子といっしょに映画を見て気づく彼の価値観

息子と『となりのトトロ』を見た。

リビングのソファに並んで座って、あれこれ二人でおしゃべりをしながら見た。

引越しで大わらわの主人公たちの家にカンタがおはぎを届けにくるシーン。
カンタは無言でサツキにおはぎの入った桶を渡し、そのあと「おまえんち、おばけやしきー!」と悪態をつく。

もう、カンタったら!お年頃なんだから!と、ほほえましい気持ちで見ていたら、隣に座っている息子が言った。

「この子は、いけないね」

え?そう?
いやいや、そうだね!人のおうちのこと悪く言うのはいけないね!と思ったら、息子が考えたのはそういうことではなかったようだ。

「黙って渡しちゃダメだね。どうぞって言わないとね」

そこなのか!!

そりゃまあ無礼と言えば無礼だけれど、彼の気恥ずかしさがわかるわたしにとっては何の問題もないと思えた態度が、息子にとっては「よくない」ということだった。

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またある日、『トイ・ストーリー』を息子と見た。

ウッディたちの隣家に住む少年・シドがおもちゃを乱暴に扱い、次々と破壊していくという衝撃的な登場シーンに、わたしは言った。

「あの子はおもちゃを乱暴に扱って、意地悪な子だね」

わたしの感想に息子はこう答える。

「ああやって遊ぶのが好きなだけじゃない?」

マジかー!!

わたしにとってシドは「わるい子」の典型だったのだけれど、息子の目にはそうは映らない。

おもちゃでどんな風に遊ぶかは、その子の自由。
息子にとってはそこに善悪など存在しないようだった。

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少年らしさにあふれるカンタは問題あり。
大人の世界では悪童とされるシドは問題なし。

息子の持っている価値観が、
わたしのそれとはまったく違うことに気づく。

これは面白いぞ!幼児の「常識」面白い!

元気に挨拶できないことはよくないこと。
おもちゃで自由に遊ぶことはよいこと。

つまり、他人に失礼な態度をとったり、不快にさせるような行動はしてはいけないけれど、粗暴であっても自分の所有するおもちゃをどう扱うかは善悪とは無関係。

なるほどなーと思った。

むしろこの息子の純粋な「常識」、一理あるかも知れない。
ちょっと考えさせられちゃったよ、お母さん。

大人同士でもいっしょに映画を観たあと、あれこれ感想を言い合ううちに、そういう風に考えたんだなとか、そういう見方があるのか、と改めて相手のことを知る機会になることがある。

息子ともこうして映画を見るたび、あーだこーだ話し合うと、彼の考えがわかって面白いかも知れない。
普段、口に出さずにいるけれど、そんな風に思っていたのか!みたいな新たな発見がある気がする。

これは、いいね。

今週の金曜ロードショーは『魔女の宅急便』。
これも録画して、息子とおしゃべりしながら見よう。

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