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経済事業としてのアスパラガス
レモンを見に行くと、草が茂る合間にふさふさとした葉先が見えた。アスパラガスだ。ふたまわりの春、草に覆われていた。3度目の夏、草がきれいに刈られた後には畝もなかった。
「アスパラ、二人では食いきれんほど採れたんだで。なかったか…」、長老は話題を変えた。「スイートスプリングは、実がなってるかな?」と。
豊島を離れると決めた時、屋敷の土地を人に任せると決めた時、人には語れない思いがあったに違いない。
雨に漂う甘いキンモクセイ
長老は「添乗員で何べんも行った」と言ったきり黙った。
長崎と水俣にも行こうと思っていますと、私が言うと「水俣には市がやっているのと住民のと、二つ資料館がある。市のはきれいだけれど、住民の資料館のがいいな」という。
豊島(てしま/瀬戸内海)に資料館を作ろうという話がでた時、長老は中坊公平弁護団長に怒られたという。
「わし、しこたま怒られてな。県と町が1億なんぼ出す言うてきて、資料館、水ヶ浦か家