女子会

 ラブホテル。女子が二人、部屋に入ってくる。
 部屋にはトロイメライの音楽が流れている。

「すごーい」
「わーい!」
「手、洗おー」
「石鹸どれ?」
「これじゃない?」
「えーやばい」

 どちらからともなくそわそわしだす。

「女子会プランだって」
「女子だけで来るの流行ってるっぽいね」
「部屋きれいだし広いしね」
「割り勘すれば安いね」
「カラオケあるよ、歌う?」
「えーそういうのいい、」
「__ちゃんなに好きなの」
「割と何でも聞くけど歌ってるの人に聴かれたくない」
「韓国聴くー?」
「あーあんまり、すきなんだっけ?」
「ばり聴くよ、こないだ幕張行った」
「前幕張でバイトしてたわ」
「どこかで会ってたかもね。」
「好きな芸能人とかおらんの?」
「嵐しか興味なかったかな…」
「あー。ぽい。」
「コンサートは行ったことある」
「ジャニーズは凄そう、」
「すごいよー、」

「ねえ、__ちゃんって肌きれいよな」
「いや〇〇ちゃん白くて」
「これファンデだよ」
「いやいや」
「見る?すっぴん見てほしい」
「あはは」
「いやほんと。お風呂はいろーよ」

 〇〇、__の腕を引く。浴室を覗いてみる。
「ひろーい!」
「私の部屋くらいある、」
「ここでなにすんの?って感じ」
「凄いこと…」
「入る?まだいい?」
「ちょっとめんどくさい」
「ね、ウチお風呂入ってきちゃったんだよね」
「あーわたしも…」
「じゃあすぐできるじゃん、」

 キスをする。

「音楽消えないかなー」
「多分これ」
「おー」
「電気も消す?」
「うん…」
「ちょっと恥ずかしいよね、」
「男の子とか電気つけてしたがるけどあれほんとやじゃない?」
「ね、」
「〇〇ちゃん意外と遊んでるんだよね…?」
「__ちゃんよりは多かったね」
「2,3回って感じじゃないんでしょ」
「20は超えたかな」
「やばー(手で口を覆う)」
「それからは数えてない、」
「生涯で100超えるね」
「3桁は行きたくないな、てか少ないほうが絶対いいじゃん」
「まじ量より質」
「そう」
「女の子とは初めてだよね、」
「そうなんだよね、遂にね…」
「私一回な、女の子に告白されて、」
「うん、」
「最初仲良くて、友達だと思ってたから正直、びっくりしたしさー?」
「うん」
「女の子と恋愛するって発想がなかったな」
「そうだよね」
「うんー、2か月くらい、付き合ってーデートしたり、遊んでー、そこは友達の時と変わらなかったけど、結構気持ちよくてー、」
「男よりいい、みたいな」
「うんー、それまではどっちかっていうとあんまりそういうの好きじゃないっていうか」
「向こうがタチだっけ、」
「あーそうだね、されるがままだった」
「ボーイッシュな子?」
「いやー、見た目ホントお人形さんみたいで、勿体ないなーわたしでいいのかなって感じだった」
「別れちゃったのは、なんで?」
「やっぱり、将来子供ほしいしさ、女の子とずっとは続かないかなと思った。」
「わかる。」
「結構さ、女の人で相手探そうと思ったらさ、最初に完全にレズか聞かれるじゃん、」
「ビアンかどうかってねー。」
「あれちょっとしんどい、」
「わたしたちお互い男の子が好きだけど、女の子とセックスしたいのが同じなんだよね?」
「そうーー」
「いいお友達になれそうだなって」
「おともだち、」
「すっぴん見なくてもさ、大体わかるよ、女だし」
「まー、そっかー?」
「アイプチしてるじゃん?ファンデで白いのも分かってたけど、咄嗟にうまいこと言えなかった。」
「__ちゃんはもっと化粧したらいいのにー」
「そんな変わんない」
「もともときれいな顔してるのに芋っぽく見える。」
「んー、(芋っぽいという表現が気に食わないらしい)」

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続かないかもしれない

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