風水を活かすために
「氣は風に散じて、水にとどまる」といい、古人はこれを集めて散らすことのない方法、氣のエネルギーを調節する方法を考え、これを風水としました。
風水の概念は古代人の住居探しに始まりました。
元々は時の権力者がその栄光と繁栄を持続させていくために考え出されたもののようで、その権力者が亡くなったとしてもその栄華が継続していくように、権力者のお墓を決めるために使われていたそうです。
そのため過去には王朝が変わったり、その権力者の一族にとって代わりたいと思った力ある者たちは権力者のお墓に手を付けることからはじめたそうです。そして、その知識や技法を封印したり、改ざんしたりして隠したそうです。
お墓の風水のことを陰宅といいます。ご先祖様の供養などに使う風水が陰宅ですね。
かたや、ご自宅の風水のことを陽宅といいます。住んでいる家や会社、これから引っ越すので風水を、となりますと陽宅ですね。現在は陽宅の方が風水として知られているのではないでしょうか?
この陰宅の技法と陽宅の技法は異なります。陰宅の技法の中でもさまざまな技法が存在し、ひとつのお墓を観るにしてもいくつかの技法を合わせて観て行かなくてはいけません。陽宅の方ももちろんいくつもの技法があります。ですので、意外かもしれませんが、鑑定するのはけっこう大変です。
たとえば、今は玄空飛星派法の風水がわりと流行っています。図面に8つもしくは24の方位に分けて、それに数字を割り振っていく。その意味によって吉凶を判断するのです。
この方法だとたしかに図面さえあればわかるでしょう。
しかし、玄空飛星派の風水は建物の向と座というものを正確に判断しなくてはいけませんので、その環境を確認するなどの作業がひつようです。
単純に玄関がその建物の向ではないのです。向というのは顔みたいなものですね、正面です。その向を取り損なうと飛星の位置も変わってきます。そうなるとその結果はまるで違うものになります。
さらに周辺環境の影響も大きく受けます。ある建物が大きな通りに面していたとします。その通り目の前でカーブしている。そのカーブの内側にあるか、外側にあるかによっても全く違うことになります。そのカーブにカーブミラーがついていたら、もっとその作用は強くなります。
これは巒頭という理氣というものを掛け合わせています。
他にもいろいろな技法を組み合わせて観て行かないといけません。
さて、次第に知識は深みを増し、星の運行や時間の影響、宇宙観、方位を取り入れ、栄枯盛衰を観察し、この体系を堪輿(天地を観る)と、呼ばれるようになりました。
風水とは、古代中国で栄えた環境心理学と言えます。
これを現在では、われわれの住まいに合った技法に変化してきました。現在の風水はこちらがほとんどですね。
風水というものは現代にも通じる技法でもありますし、それを自分自身で活用していくことが望ましいと思います。
自分自身が、自分の家族やパートナー、自分のビジネスが少しでもうまくいくように、少しでも自分自身が快適に生活していくことができるように風水を活用していただきたいと思います。
単純に鑑定して終わり。風水セミナーをやって終わり。というのでは大変もったいないと思います。ぼくは風水のクライアントになってくださった方とは長期間のお付き合いをしていきたいと思っています。
それは風水自体が時空の概念があるからです。その時々によってさまざまに変化していく風水。その風水の観点から継続的に対応、対処していくひつようがあるからです。
たとえば今月9月の飛星図は
南
3 8 1
東 2 4 6 西
7 9 5
北
です。
意味がわからないですよね。
この中で一番避けなければいけないのが5と2です。つまり、今月は北西と東に玄関があるとか寝室だとかいう方は注意が必要でした。たとえば北西玄関のオフィスの売り上げが落ちたり、東に寝室のある方が胃腸を壊したり。
これが10月8日の寒露を過ぎると
南
2 7 9
東 1 3 5 西
6 8 4
北
となります。
ずいぶんと変わります。これに毎年の飛星も加わり、なおかつその建物自体の飛星、巒頭なども加わりますので、複合的に観ていかないとダメなのです。
けっこう大変でしょう?
しかし、古人はこういったことをずっと考えてひとつの形態にしたのです。こういった古くから伝わる技法を今の自分の生活に活かしていきたいものですね。風水は鑑定だけに終わらず、風水コンサルテーションと言った方が多分合っているのだろうな、と思っています。その方の方向性を決めていくのですから。その方向に行くための提案を風水的な観点からしていく、といったものでしょうか。
風水に興味がある方はぜひお知らせください。
末永いお付き合いになりますことを願っています。
風水師の映画が公開されるようですね。
予告編だけでもどうぞ。
本日もお読みいただき、ありがとうございます。
読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。