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20『20歳のソウル』中井由梨子(著)


二十歳はたちのソウル

ビジネス書ではない本を読むのは久しぶりです。

私の家の近所にある「市立船橋高校」略して「市
船」のお話だと知って読んでみました。

こんな物語が、私のご近所の高校で起こっていた
なんで胸がつまるというか何とも言えない気持ち
になりました。

大義くんという主人公の高校生が亡くなったの
が、ちょうど私の夫が悪性リンパ腫になって入院
した頃だったって事を知って、尚更この本と出会
ったことのご縁を感じました。

まさに、夫がこの本をすすめてくれたんです。

夫は「若い人が亡くなると大事なものを残してい
くって言うけど、ほんとだな
」と言っていまし
た。

大義くん、ご家族、市船の吹奏楽部の仲間、高橋
先生、恋人の愛来さん
大勢の大義くんと関わられた方々、

大義くんは、愛に溢れた一生を送られたのだと、
涙で顔がぐしゃぐしゃになりながら、心に温かい
ものも伝わってきました。

大義くんも皆さんも「相手のため」「人のため」
に自分ができる事を、一生懸命する人達。

困っていれば、助けにかけつける。

どうして、こんな素晴らしい若い人が亡くならな
くてはいけないんだと不条理を感じる。

胸がつまって、また涙が出てくる。

この著者の中井さんの心も伝わってくる。

描かれている人、描いている人すべての人の心が
こんなに伝わってくるなんて。

どう伝わってくるのかは、言葉にできない。
ただただ、涙が止まらない。

でもね、悲しいだけではなかった。

読み進めていくうちに、泣きながら少し爽やかな
心も受け止めたように思いました。

読書感想文にならないですね。

本当は、高橋先生の深い言葉なんかも紹介したい
と思って書き始めたのだけれど、やめておきま
す。

重大な病になっても助かる人もいる、助からない
人もいる。
何が違うんだろう。何も違わないのか。

死、特に親しい人の死は耐え難い。
しかし残された人は、生きていく。

大義くんが作曲した「船橋soul」は、これからも
演奏され続け、
その時大義くんはきっと、大旗をかっこよく振っ
ているんだろう。
あるいは、ロナウドを思いっきり吹いているんだ
ろう。

告別式の日、弔問に訪れれた人は700名以上だっ
たそうだ。
通りすがりの人が「今日は誰か芸能人の葬儀?」
と聞くほど。

大義くんは、最後までかっこよかった。

今日はここまで。
ありがとうございます。

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