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詩情~ジャン・チャクムル ピアノ・リサイタル~一流のオーディエンスを目指して

先月の話になってしまいました。
ミューザ川崎のホリデーアフタヌーンコンサートはお気に入り。日曜日を中心としたホリデーの1時半から、ピアノリサイタル、ヴァイオリンリサイタル、チェロリサイタル、弦楽四重奏とか、室内楽のコンサートシリーズです。セットチケットがお買い得。同じ席になります。安心して伺えますね。

この時は「詩情」というタイトルのコンサートでした。トルコ生まれのジャンチャクムルがモーツァルトやショパンを華麗なタッチで奏でる。本当に指で鍵盤を叩いているの?何かの魔法では?そういえば、ちょっとハリー・ポッターに似てるかな?若干25歳?の、少年の面影が残る青年に見えました。

本当にこんな感じの方です

リサイタルの前半はモーツァルトのピアノソナタ10、シューベルトのピアノソナタ16。シューベルトは意味不明と言われる不思議な調整の響きにミステリアスな魅了。だけど私はモーツァルトの方が安心して聞けるかな。

後半は、ショパンの即興曲1、4つのマズルカ、即興曲3、スケルツォ3。
これが聞きたかった!
他のピアニストで聞きなれた曲目を、この時代に生きる若いピアニストが目の前で弾きあげるドラマと迫力。
けれど、ジャン君は細かい音符を安定した転がるような音色にしてくれて、魔法のようでした。
そして、ジョルジュ・エネスコのピアノソナタ3。エネスコはルーマニア出身の作曲家。必ずしも好きなタイプの曲ではなかったけど、こういう機会がないと、一生知らない曲、一生知らない世界です。
知らない世界をありがとう。

ひょろりと背が高く、手が大きい、
指も長そう。

私のような、にわかクラシックファンにはクラシック音楽の世界は広くて深くて大きすぎます。誰か師匠がいるわけでもなく、年齢も高くなって、やっと時間とお金の都合が少しついて生の音楽を楽しめるようになりました。知識無し、耳もいい加減、ピント外れの感想も多いでしょう。
だけど、本来は素人の私にも楽しめるのが音楽だと思うのです。楽器はいくつかかじったけど何もものにならず、落ちこぼれ。だけど、オーディエンスとしては一流になりたい。一流のオーディエンスとして音楽を楽しみ、下支えしてみたい。という、野望(笑)をもっています。

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