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映画「エリザベス女王陛下の微笑み」は、プラチナジュビリーを迎えた君主の立派でチャーミングな魅力を見せる

公開当初から見たかった、この映画を観てきました。
誰でも知ってる世界で一番有名な女性、英国君主エリザベス二世。その、アーカイブ映像で綴るドキュメンタリー映画です。

ゴージャスな冠に、キリリとした威厳ある姿
しかし、実はとてもチャーミングな女性

特に秘蔵フィルムがあるわけではないようですが、膨大なアーカイブからエリザベス女王のリアルな姿を浮き彫りにするという手法のようです。
悪意なく、皮肉なく、しかしお世辞やヤラセもない感じが好感が持てます。

ヘレン・ミレンがエリザベス女王になりきった作品もなりきりぶりが面白かったですが、ドキュメンタリーはまたまた良いものです。

生まれた時は王位を継ぐとは思っていなかったプリンセスが、あれよあれよと、25歳で王位につきます。そしてそれから在位70年の長きに渡って国民に愛され、慕われ、君臨してきた一人の立派な女性の姿。
ビートルズやダニエル・クレイグも、ちょいと出てきます。何百、何千、何万もの人に会い、握手して、手を振り、花束を貰い、語り、挨拶する姿は見事としか言えません。

妹のマーガレットの離婚やダイアナ妃の痛ましい死という良くないできごとにも触れないわけにはいきません。淡々とアーカイブをつないで行くと、客に女王の苦悩が見え隠れします。描ききれない重いできごともあるように思います。しかし、重いのは出来事ではなく、王冠ではないでしょうか。

どれ程の重さがあるのかわからない大きな王冠をいただき、下手したら王冠を落とすか首を折るしかないと語る彼女。まさに、王位から追われるか押し潰されるか、、、世界中から注目される立場の重大さに今更ながら感じるものがあります。

そんな中で、大好きな競馬に夢中になってチャーミングな笑顔も見せてくれるエリザベス女王に、愛すべき人間性を感じます。

個人的には、フィリップ殿下の出番がほとんどなかったのが残念でした。あの、素晴らしい殿下なしの女王はなかったと思っていますので。
違うのかな?


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