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【イタリア・コロナウイルス】2020年3月23日における市民保護局の発表

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↓本日の投稿

局長の発表

本日回復した人数は408名、これまでに回復した人数は合計で7423名にのぼります。検査で陽性反応が出た人数は新たに3780名増加し、現時点で陽性となっている人の数は、合計で50418名です。このうち、26522名は、特に症状がないかあるいは症状が軽度であることから自宅療養となっており、この他、全体の3204名は集中治療室で治療を受けています。したがって、集中治療を受けている人の割合はおよそ6%に到達します。その他の感染者は、通常の病棟において治療中です。誠に遺憾ながら、本日も新たに602名の方がお亡くなりになりました。

本日は、中央遠隔緊急オペレーションシステムを通じて、ロンバルディア州から4名の患者が他の州に移送されました。したがって、緊急移送者の合計人数は68名。このうち28名はコロナウイルス陽性者、残りの40名はウイルス非感染者となっています。

ここで、皆様にドイツが我が国から最初の2名の患者を受け入れたことをお知らせします。ドイツへは合計8名の陽性患者が移送予定となっており、国際的な連携の重要性が伺われます。さらに、イタリア国内の連携事例としては、非常に短い期間であるにも関わらず、本局の募金窓口に2500万ユーロの募金が集まったということが挙げられます。ここで集められた募金は、今回のコロナウイルス拡大感染に対する我が国の対応を強化する目的で、必要な医療器具および呼吸器を購入する目的で用いられる予定になっています。

加えて、我が国を支援してくださっている多くの国家に感謝申し上げます。とりわけ、ロシア連邦・中華人民共和国・キューバ・フランス・ドイツの国々は、今回の感染症に立ち向かうために必要となる人材や器具を提供してくださいました。こうした支援は、ロシア連邦との協力のもと、本局のシステムが他国との協力体制を構築させた成果だと言えます。2003年、ベスランで発生したテロ事件の際に我が国も協力したように、こうした結びつきはすでに10年以上の歴史があります。2010年の山火事の際も同様です。これまで、多くの国々と市民保護の分野での協力の経験を交換し、緊急援助活動が続けられてきました。

昨日、クロアチアで発生した地震についてもお伝えします。今回の地震を対処するべく、我が国はフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の人々に援助するよう依頼を呼びかけました。このように、我が国の市民保護のシステムは、このコロナウイルスによる緊急事態にあってもその役割を果たし、他の緊急事態に陥った人々と連携し続けているのです。

教授の発表

(本日は)我々の公式ホームページ「国立感染症研究所」で日々更新されているインフォグラフィックに基づいて、いくつかの考察をお話しさせて頂きます。我々が作成しているこの画像では、今回のウイルス発症例の分布、種類、そしてマクロ的な視点から見た情報が分析されています。これらの情報は、今日、感染症がどのように発生しているかを理解する上で役立つはずです。なお、同ホームページ上には、週に2回の頻度でより体系化された報告が更新されていることも繰り返しお伝えします。

ここ数日繰り返し伝えられてきたことではありますが、これまでウイルスがたどってきた道筋を確認する上で、今週は非常に重要な週であるということを最初に確認させて頂きます。この点については、私たちも十分に注視してきたことだろうと思います。ただし、その一方で、こうしたウイルスの経緯は、とりわけ高い感染率を誇る北部の州において確認されているということを念頭に置いておく必要があります。現在、我々は、北部で確認されたような感染拡大が南部においても発生しないように、ウイルスの拡大を抑制しようと努めています。現時点で、ウイルス対抗措置の効果は、特にロンバルディア州、エミリア=ロマーニャ州、ヴェネト州、そしてピエモンテ州において確認されています。これに対して、他の州における措置の効果は先ほどの州と比較すると、小さい傾向が見られます。ただし、我が国におけるこの緊急事態に対する措置の一手は、未だに影響の少ない州でいかにウイルスの拡大を抑制するかという一点にあるのです。

次に、皆さまに改めて共有したい点は、我々のウイルス対抗措置は、基本的に二つの軸から成り立っているということの重要性にあります。一つ目は、医療機関及び集中治療に対する対応です。これらの機関は、国内の特定の州において奮闘している、我々の措置における重要な軸だと言えます。そして、そこで働いている病院関係者、専門家およびボランティアなどの方々は、援助を必要としているあらゆる市民に、すぐれた支援を提供し続けています。これらの方々には、何度感謝しても足りないほどです。

私の数日前に発表した方の言葉を再度お借りして強調したいことがあります。私からも以前からお伝えしていますが、問題は外出時で起こっているので、なるべくご自宅に留まって頂きたいということです。これは、ウイルスを抑制するために大切なことです。適切な対人距離を取る措置を守らなければ、新たな陽性反応や感染疑惑が出てしまい、感染を根絶することが難しくなります。その結果、ウイルス感染を激減させることが困難になるのです。

数日前に我々がお話ししていることを再度お伝えします。それは、医療に関係する者からは口にしずらい死亡や大変労力を伴う集中治療は、数週間後といった一定の時間の後に起こっているということです。したがって、今ここで私たちが見ているこの現象は、一時的な下降傾向に過ぎないということです。我々が注視すべきは、この先15日〜20日の間に再度これまでのようなウイルス拡大を避けるために、感染しないということなのです。これはまさに今回のコンセプトであり、戦略とも言えるものです。理由としては当然、集中治療というのは一定の規模で数が決まっているから可能となるものだからです。

皆さまと確認したい三つ目の点は、本日、保健省によって “省庁イノベーション”への呼びかけが行われたということです。短い期間にはなりますが、この企画は非常に重要で戦略的なものです。というのも、特に情報技術を中心としたあらゆる技術、遠隔治療、または現在の緊急事態に役立ち得る他の要素を調査し、判断する機会となるためです。この呼びかけは、多くのアイディアを集めて重要な技術を開発することに留まらず、健康上の観点からも重要な機会であると言えるでしょう。

(最後になりますが)私たちは部屋に閉じ込められた状態で、ともかく厳しい時間を過ごしています。家の中にいて、移動の制限がある中でこの状態を乗り越えられるために必要なサービスを構築するプラットフォームが求められているのです。したがって、イノベーションという視点は、重要な側面の一つであると考えています。イタリアの企業、ソフトウェアの開発者、プロバイダー、そして我が国の若者たちのスタートアップに関するBorrelli局長の確信を伴うお考えも理解できるのではないでしょうか。こうした努力が極めて優れた創造性を育てていくのです。

*翻訳元:”Conferenza stampa 23 marzo 2020 ore 18.00 – Coronavirus”:https://www.youtube.com/watch?v=hyY5TFND6wc

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