見出し画像

【イタリア・コロナウイルス】2020年4月9日における市民保護局の発表

Twitterでは毎日、要約版を更新しています。全てをご確認できない方はぜひこちらをご覧ください。

↓本日の投稿

局長の発表

本日の報告から参ります。現在、コロナウイルスに陽性反応を示している合計の患者は96877名、昨日と比較して1615名の増加となっています。このうち3605名は集中治療を受けています。集中治療の患者数の減少が確認され、昨日と比較して88件減っています。一方で症状が確認され入院している患者は28399名と、昨日よりも86名減少しています。その他大多数、全体の67%にあたる64877名は無症状または軽症のために自宅療養中です。自宅で隔離を受けている人が増えている一方で、集中治療および通常治療を受ける患者数が減少しています。今月だけで、その割合は8%も増加しています。このことから、病院にかかっている負担もまた減少していることが指摘できます。

誠に遺憾ながら、本日610名の方がお亡くなりになりました。なお回復した方は合計で28470名にのぼり、昨日と比較して1979名増加しています。昨日と比較して新たに感染した患者は4204名で、死者と回復者を含め、本日までに確認された感染者数は、合計で14万3626名となります。

次に、当局に集まった義援金についてご報告いたします。本日付で1億1607万7809ユーロもの支援がありました。なお、本日この義援金のうち、2500万ユーロが防護服や人工呼吸器の購入に当てられてました。

なお、野外病院と刑務所のプレ・トリアージ用のテント数は以前と同様で新たに設置していません。また、現在17018人ものボランティアの方々が軍関係者、警察、消防士、そして医療関係者に支援を行っています。今一度この緊急事態に最前線で対応している全ての方々に感謝を申し上げます。

なお、本日当局から第3回タスクフォースが派遣されました。86名の医師がロンバルディア州をはじめ、エミリア・ロマーニャ州、ピエモンテ州、リグーリア州、マルケ州、トレント州、ヴァッレ・ダオスタ州に配属されました。そして、海外から我が国へ医療支援として派遣されている医師は、現在で合計で345名となっています。

4月3日に91名の看護師派遣が行われましたが、明日4月10日より新たに看護師派遣を行う予定です。また、本日実際にタスクフォースで現地に派遣されている医師らと面会しました。結束して助け合うその姿は、大変素晴らしく、心から敬意を表したいと思います。

教授の発表

本日は感染症に関する最新のデータについてご説明します。これは、Borrelli局長によって先ほど発表されたお話に関連するものです。今日を含む五日間のうち、四日間は入院患者数が減少傾向を示しました。

集中治療室における入院患者数は、ここ五日中全日ともそれ以前に比べて減少傾向が保たれています。先にBorrelli局長からお話されたことでもありますが、入院患者数の現象は、医療機関にかかる負担が軽減されつつあるということを意味しています。

ここまで話してきた内容は、今回の緊急事態に対する第二段階について検討する際にも視野に入れるべきことです。つまり、医療機関にかかっている負担の軽減は、とりわけ今回感染症において甚大な被害がもたらされた地域(州)において、普通患者(コロナウイルスではない病気にかかった人々)の治療を行う上で重要なことであると言えるのです。というのも、当然ながらコロナウイルス以外にも治療すべき病や症状というのは常に存在しているからです。

加えて、もう一点考慮すべきがあります。ここでお話したいのは、イタリア中部〜南部で死者数の減少を決定的に示している10州の存在です。死者数それ自体もまた重要なデータですが、こうした州が存在しているということも重要です。例えば、自治州のひとつであるボルツァーノでは、死者数が10名を下回っていることに加えて、現在適用されている措置が効果をよく発揮している地域でもあります。また、この点は、国内の医療システムが現在のような緊急事態の対応に成功したということの証明でもあります。

さらに、本日、有病率に関する調査を専門的に行う医療研究機関の建設が、一層前進した旨のご報告をさせて頂きます。本日、他の我々の同僚とともに、国内の各州および自治州の州知事との間で非常に実りのある電話会議が実現しました。これは、有病率研究を前進させるための意見を共有することを目的としています。今回の電話会議を通じては、全参加者による広範なコンセンサスを得ることができました。この結果に関しては、我々全員が満足しています。我々は、共に協力し合いながら一つの重要な目的に向かっています。こうした研究は、地域の保健機関、すなわち州レベルで実施すべきではなく、むしろ国の責任のもとにおいて、行われるべきものです。

三点目として、AIFA(イタリア医薬品庁)が果たしている役割について再度確認したいと思います。まずはじめに、私の友人としても親交が深いAIFAの庁長であるNicolo Magrini氏の回復をお祈りいたします。

AIFAが実施したおよそ70の臨床実験のうち、12の臨床実験が、Popoli医師率いる科学技術委員会によって承認されています。また、この他の研究については、実験段階のものと実際に患者に適用する段階のものの比較を行うため、第二回目の評価を待っている状態です。さらに、AIFAは、薬理学の分野において起こりうる様々な課題の適切な管理を目的とした独自のデータベースを構築しています。なお、このシステムは、医師による使用を前提としています。いずれにしても、服用にあたって厳密な時間管理や注意を必要とする薬が存在するということです。

医薬品の安全性については、とりわけ私が繰り返し強調させて頂きたい部分でもあります。というのも、我々が現在進めている治療法は極めて厳密な方法に沿って進められているとはいえ、常に副作用が確認される可能性はつきまとっているからです。とりわけ、今回の感染症のように、呼吸不全などをはじめ、未だに完全な定義がなされていない症状を伴う疾患に対しては、常に注意を払う必要があるでしょう。

最後に、その違法性が警告されているいくつかのホームページ上で拝見した内容について、コメントを付け加えておきます。もうご存知のこととは思いますが、私たち一人ひとりが厳密に正確な情報を判断する必要があります。これは私たちが自らの責任に基づいて行うべきことです。

加えて、改めて皆様に再認識して頂きたいのが、国内においても特殊な職務にあたられている方々です。具体的には、例えば地域警察の方々は国民が措置を遵守しているかどうか常にチェックしており、今回の緊急事態に対応する上で、大変重要な役割を果たしています。また、在宅介護人の方々は、コロナウイルスのような伝染しやすい感染病にハンデを抱えている方達をサポートしているという点で、同様に重要な役割を果たしています。こうした分野で職務に当たる方々-医療関係者、警察官、軍-に対しては、国として敬意を払わなければなりません。

*翻訳元:”Conferenza stampa 9 aprile 2020 ore 18.00 – Coronavirus”https://www.youtube.com/watch?v=tJqR4vUHvLk

Twitterでは要約のみを掲載しております。全てをご確認できない方はぜひこちらをご覧ください。

↓本アカウント


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?