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書評「スポーツを考えるスイッチが入る」(多木浩二著『スポーツを考える――身体・資本・ナショナリズム』創筑摩書房,1995)
はじめに 先日、私がサンスポの邨田くんと喋っているラジオで、『ポスト・スポーツの時代』の読書会を行った。この本の著者の山本さんが「〔引用者注:多木さんが〕仮想敵であり、憧れでもある」と述べているように、たびたび本文中で多木さんの言葉を引いていたため、原文に当たろうと思い読み始めた。 「スポーツを考える」とは 冒頭にあるのが次の文。これが「スポーツを考える」起点となっている。何かを考えるには初めのとっかかりが必要だが、この問題意識はスポーツを考えるスイッチをバチっと入れてくれ