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韓国〜高齢化・伝統・情〜

長いテト休暇(2/9-2/17)を終えてハノイに戻って参りました。
大阪の実家に戻ってたのですが、2/13-2/15は実に10年ぶりに韓国に行ってきました。
トランジットを除けば、大学2回生の夏に一人で行った2013年ぶり。
当時は韓国語も勉強したて、ろくに会話も出来なかったのですが、
10年を経て、ネイティブとはいかなくても「あ、自分意外と韓国語できるじゃん?」という手応えを感じています。

基本ソウル郊外と、祖父の故郷である全羅北道・益山(イクサン)という場所へ。
日本で有名な明洞とか、江南とかには行かず仕舞いでした。
出発の関空は若い女の子で溢れてたんで、皆はきっとそういう所に行くんだろうな。
言葉は違っても大阪からだとソウルの方が東京より近いし、
韓国人は商魂たくましく日本語も話すし、
もはや海外に行くっていう感覚もそこまでないのかもしれません。

ホテルはここ。マリオット系です。場所も良かったし、部屋も綺麗だった。


しかしまぁ、10年ぶりだったので色々感じる所がありました。

【高齢化】
滞在中一番気になったのがこれ。とにかくソウルの街中・地下鉄、お年寄りが多い。
コンビニの店員さんも、駅構内の案内員さんも、基本みんな年を重ねた人でした。
韓国の出生率は0.8(*日本は概ね1.3)で、世界でもワーストクラスに低いのだそう。
人口を維持するのに2.07必要とのことで、日本以上に超速で少子高齢化が進んでいるのがわかります。
ちなみにインド・ベトナムはいずれも2付近、トップはアフリカのニジェールで7らしい。納得。

昨今のK-POPとか韓ドラのイメージもあり、「韓国 = 若々しい」の構図が頭の中にあったんですが、
この国も日本と同じく、ある程度発展が頭打ちになった国です。
昔から海外に出て行く人が多い(私の父もですが)国ゆえ、
「空洞化」という言葉がピッタリ当てはまるなあと感じていました。
特に若い人は皆英語圏に留学行くなり、海外で働くなり、国内にあんまり人がいない。
そういう人達は得てして母国に戻ってきませんし。。
この国も、長く重い後退戦を闘ってるんだなぁ。。という事を現地を見て感じました。

田舎。物寂しい。

【伝統・変革】
色んな捉え方ができますが、、
この国は何かを(リ)ブランディング・プロデュースするのがうまい国なんだなあと感じました。

例えばチャミスルって、今や(多分)若い女の子にも人気のパーティドリンクになってますが、
それは大昔からあるチャミスルを今風にリブランディングして、大々的に広告も売って、
今これだけのマーケットシェアをとってる
訳だから、上手いなあと思います。
日本に置き換えてみると、ワンカップ大関をアレンジしてクラブのドリンクにしちゃう、みたいなもんですもんね。想像できないw

「チャミってる?」

私自身にとってもチャミスルなんて、昔からある安酒のイメージです。
今回祖父母の墓参りに行ってきたんですが、墓参りするときって
チャミスルを瓶で買って、一口飲んで、あと残りをお墓の周りにかけてあげるのです(うちだけかもですが)。
それを見てると「自分の中のチャミスルのイメージって、こっちだったなあ」ってふと思いました。
或いは韓ドラに出てくるような、仕事終わりのサラリーマンが
場末の飲み屋でショットグラスでグイっと飲むような。
妙な感想ですが、うまく時代に合わせて順応してるなあって感じます。

あと、韓国にはGS25というコンビニがあります。
ホーチミンに住んでる人には馴染みの深い、青色のコンビニ。
これも、昔から韓国にはあるものです。ソウル市内から1時間位かかる
祖母の実家みたいなくたびれた地方にもある、ごく普通のコンビニです。

ホーチミンではおなじみの。

で、ベトナムに出てきたのが2018年、今やホーチミンでは
かなりのシェア占めるオシャレコンビニになってて、街角あちこちでGS25を見ます。
私はベトナムの方のイメージが強かったので、ああ、海外進出うまくやってるんだなーって思って見てました。
これもある意味「リブランディング」かなあと。

そもそも国内市場が圧倒的スピードで縮小している国なので、
海外に打って出「ざるを得ない」事情もあるのかもしれません。
K-POPっていう世界で圧倒的プレゼンスを誇るコンテンツもある訳ですし、そういう点で強いよね、韓国。
これは余談ですが、TWICE(ミサモ/ツウィ)とか2PM(ニックン)のメンバーに外国人メンバーが居るのは、その国への進出も見据えてのことだと
聞いたことがあります。NiziUのニナもそうかな。

中国みたいに自国一色に染めてしまうわけでもなく、
現地にうまく交じり合いながら、その地に入って行くのが、圧倒的に上手い。

*これですね。真偽のほどは置いといても、説得力がある。

【情】
韓国は「情(정)」の国だとよく言われます
3日間行って改めて感じましたが、やれご飯食ってけだ、果物食ってけだ。。
あれやこれやと、いい意味で「世話焼き」な国だと思います。
日本文化に染まって育った自分からすれば、小さい頃から時にそれが煩わしく感じることも多々あった一方で
それが韓国人なんだなあと思って、すごく懐かしく感じた3日間でした。

特にベトナムに一人で住んでると、人に世話を焼く/焼かれる 機会も圧倒的に減っていきます
生活に困ることはなくても、悲しいかな普段ベトナム人のスーパーの店員さんと
簡単なお喋りすることもなく、基本職場での会話のみなので、
コミュニケーションの量自体が減ってたんだなあ、という事に気づきました。
別に日本にいてもそこまで多弁な方ではないですが、居酒屋の店員さんとか美容師さんとのコミュニケーションは日常的にやってますもんね。
(なので私居酒屋のメニューが自分のスマホから注文するスタイルになってるのがあんまり好きじゃないです)


3日間、別に大きな買い物も観光もなく、ただただ韓国に居ただけですが、それで良かったんだと思います。

大学生の時に韓国語頑張ってて良かった、と思えた旅でした。
いくら英語とかGoogle翻訳があっても、目の前の人と全くコミュニケーションが取れない事には何も出来ないもんで。
遡ること14年前、高校2年生の頃に韓国に来た時には目の前の親戚と一言も話すことすら出来ずでした。
そういう意味では今回、親戚とちゃんとコミュニケーションが取れたのがハイライトだったと思っています。

そういう意味では、ベトナム語ももう少し頑張ってみよう、かなあ。。
同じ論理で、言葉ができればもう少し現地のコミュニティに入って行くこともできるかなあと思ったりします。




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