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ヴィパッサナー瞑想10日間コースで麻酔ナシの心の大手術をしてきた②コース前半


今年の5月末から6月の頭にかけてヴィパッサナー瞑想10日間コースに参加してきました。
コース前半のことを書いていきます。
ヴィパッサナー瞑想コースとは?については前の①をご覧ください。



ただ、昨夜の夕飯すら覚えていないような女が11泊12日の内容をメモ禁止の環境で覚えていられるわけがありません。
最終日の帰りの電車の中で覚えていることを一気に書いたこの!メモだけが頼りですッ!!!

えー大丈夫そ??



前日の夕方、センターに到着するとすぐ施設の説明とこの後のスケジュールが伝えられ早速財布とスマホを没収されます。
この日だけ夕飯が出ました。

食事は基本菜食。
決して豪華ではありませんがとてもおいしくて普段からお肉を食べないわたしにとっては食事にストレスはなく毎日ご馳走でした。

コース中の食事は朝と昼の2回で午後は食事を摂りません。
初参加の生徒は夕方のティータイムの時間に果物がもらえ、これが至福の時間でした。

部屋は14〜16人部屋の棟が2つありベッドと瞑想用の台だけがある半個室。
壁とカーテンで仕切られていて壁は薄いけれどプライベートは守られている感じがしました。
日当たりと風通しがよくとても快適でした。

快適な寝具で寝ることも禁止なので板の上に薄い布団。

13年前コースに参加したと言う先輩の話だと自分の布団の横にすぐ隣の人の布団が敷いてあるという距離感だったらしいので、その頃に比べたら天国!

朝は4時起床。
時間を知らせるコーンという鐘の音。
音は遠いけど意外と起きれました。
1日のスケジュールはこんな感じ。

4:00 起床
4:30~6:30 瞑想 
6:30~8:00 朝食・休憩
8:00~9:00 グループ瞑想
9:00~11:00 指導後瞑想
11:00~13:00 昼食・休憩
13:00~14:30 瞑想
14:30~15:30 グループ瞑想
15:30~17:00 指導後瞑想
17:00~18:00 ティータイム
18:00~19:00 グループ瞑想
19:00~21:00 講話
21:30 就寝

「瞑想」と「グループ瞑想」の違いは各自でやるかみんな揃ってやるか。
瞑想ホールという場所があるので基本みんなでそこで瞑想します。
「瞑想」の時はホールで瞑想してもいいし自室の瞑想用の台で瞑想していてもよい時間。
何も強制されることはないので自分が試されるところでもあります。
自室でサボろうと思えばサボれるので。
わたしも煮詰まった時や打ちひしがれた時は自室のベッドで30分くらい寝っ転がってました(絶対内緒な)
グループ瞑想の時間は全員ホールで瞑想します。

休憩時間の間にシャワーや洗濯をします。
あとは敷地内を散歩したりベンチに寝転がって空や山を見たり。
自室の窓際に座ると気持ちのいい風が吹いてきてそこでうたた寝する時間が最高に癒されました。


【1日目・2日目】

先程のメモからもわかるように最初の2日間は生活に慣れることで精一杯。
気軽に人に訊けず情報も少なく共有することができないので少しずつ食堂やシャワーや洗面所など共有部の混まない時間帯やスムーズに洗濯できるタイミングなど探り探り暮らしました。

これは後に気づいたことですが参加者たちとコミュニケーションが取れないというのは一見不便で寂しいけれど、そうすることで誰かの主観による情報に自分の考えが影響されてしまったり他の人の瞑想練習の進捗を聞いて焦ったり思い上がったりすることもないのでとても重要な規範だと思いました。


【3日目】

心身共にドロドロしたものが溢れ出はじめました。
全身がパンパンに浮腫み顔にはたくさんの吹き出物。
鏡を見ると5歳くらい老け込んでました。
目も合わせたことのない他の生徒に対して友好的な気持ちになれず実際はそんなことないと頭で理解していても自分の周りに味方はいないというような被害者意識のような思い込みが出てくる。
おそらくわたしの思考の癖なんだと思いました。

3日目まではアーナパーナ瞑想という呼吸瞑想をします。
これで呼吸と感覚に集中する練習をします。
ここまでの練習はわたしにとってラクとまではいかないまでもそこまで大変ではなかったのですが4日目から苦痛に悶えることになります…。


【4日目】

いよいよヴィパッサナー瞑想の練習に入ります。
そして1日3回のアディッターナも始まります。
アディッターナとは「強い決意を持つ」という意味でグループ瞑想の1時間は最初に決めた姿勢から目を開けない一切体を動かさないと決めて実践します。
わたしはこれが最初本当に辛かった。
精神的にも肉体的にも強い制限をかけられることがわたしはとても苦手なようでかなりの苦痛でした。
あまりの辛さに打ちひしがれて指導者に相談に行くとそんなに自分を追い詰めずもっとリラックスしてやるようにと言っていただき、わたしは悪い意味でバカ真面目ですぐ自分を追い詰める傾向があると認識しました。
リラックスの大切さを痛感。
そこから少し気持ちが切り替えられ、うまくいかなくてもコツコツ瞑想を続けました。


【5日目】

浮腫みが改善され吹き出物も落ち着いて老け顔もマシになってきた。
気持ちがラクになったからか4日目の夜から少し掴めてきたような感覚はするけれどうまくいったりいかなかったりなかなか安定しない。
みんなが涼しい顔をして取り組んでいるように見えて自分だけが苦戦しているような気になってしまう。
そしてまた自分の悪いところや癖が浮かび上がってきます。
けれど話し相手は自分ひとりだからただ客観的に平静を保ってそれに向き合い続けることができました。
日常の生活ではできないレベルの客観的さで自分を分析できる貴重な体験でした。


ここまでがコースの前半です。
タイトルにある「麻酔ナシの心の大手術」というのは講話の中で言われていたことです。
「今からやることは麻酔ナシで心の大手術を行うようなもの」
本当にその通りだった・・・
次回で最後、コース後半のお話を書いていきます。


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