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がん治療と体力の関係

私の抗がん剤投与の歴史は、大きく分けて3度目に入っている。

足掛け3年以上の治療となっているが、その中でも医療の考え方は少しずつ変わっていって現在は「できる限りのリハビリを推奨」されている状態にある。

この「できる限り」というのが難しいところで、具合が悪い中でもやるべきなのかという是非はまだはっきりしていないものの、「可能な限り体を動かしてほしい」というような指示が出ている。

初めて抗がん剤投与した時と少し違うような印象を受けているが、体力の維持は治療とある程度の相関関係が認められてきている様だ。

▼ 体を動かすための弊害

体を動かすためにはいくつかの条件を満たさないと正直、難しい。

私の中では「心臓」「赤血球」「ある程度の調子」にないと、身体は動かせないと考えている。もちろん「主観的な体調の良さ」というのが前提での話である。

入院をするとどうしても運動量が落ちて、「心肺機能」「筋力」というものは明らかに低下していく。これは日常的な生活を送っている状態とは雲泥の差といえる。

一時退院をして何度も何度も「体力のなさ」を痛感してきた身としては、病院内でもそれなりのリハビリをこなそうと常々思う。だが、結果的に日常生活の運動量と比較すると明らかに低下しているというのは、毎度のことを感じる次第である。

「心肺機能」と「筋力」についてはまあ、なんとなく入院をしていれば落ちるというのは想像がつくのかもしれないが、最近私がかなり気にしているのは『赤血球の値』である。

抗がん剤の投与において、血球は白血球をはじめとして低下していくのであるが、赤血球も当然人より少なくなっていく。

もちろん、ゆっくりとではあるが回復するものの、直近の自分としては一般人が15~30という数値を出すことが平均であるヘモグロビンの値が6前後という、中重度の貧血状態になっている。

正直、動くと立ちくらみや息切れといったところが頻繁に起きる。

なので、自分の意思とは別に体の中の状態も考慮しながら「その時に出来る限りの運動というものを模索しなければいけない」という難しさを切に感じている。

一般に想像される「安静に寝ていればいい」というな考え方は、今はあまり推奨されていないようである。

▼ 体力より、筋力では?

リハビリの中ではどちらかというと「体力」を維持する指導を行われることが多い。エアロバイクを漕いだり、なるべく歩いたりといったところが推奨される。

筋力の維持という形を取るために、筋力トレーニングもそれなりに考えたのではあるが、なかなか失われた筋力というものをすぐに取り戻すというのは実体験として難しいことを思い知らされている。

もともと身長173cmに、対して体重が73kgという体格であった自分が、今の体重は55キロ前後まで落ちていることを考えると、かなりの筋力が失われてしまったことになる。頭では「ここまで出来る」と思っていることが、今の自分には殆ど出来ない。

さらに言うと「血小板」という血液の内で怪我などの際に血液を凝固させる数値も激しく人より少ないので、筋肉痛という筋肉の炎症の中でかなりのダメージを負ってしまうという難点もある。

一方で平地を歩くことはそれなりに出来たとして、階段を上り下りといったところでかなりの困難を伴うのも事実である。

寝たきりの状態では、階段の上り下りのために使用する足の筋肉や体幹といったものが著しく衰えるというのを感じる。

そのため「できる限り筋力を落とさない」というところについては、今後の移植に伴う長期入院の際には心がけていきたいとは考えている。

…実際にどこまでできるかは全く未知であるが。

▼ さいごに

通常の抗がん剤治療は終了を迎え、いよいよ移植に向けて前処置が始まっている。

自分にどういった困難が今後の降り掛かるのかわからないが、少しでも平静を保ちながらその時の自分にできることをしていきたいと改めて思う。

個人ブログも更新しましたので、よろしければ。
今回は『人間心理』のカテゴリーです。

負担のない程度に週2~3回の更新を目指してこれからも日々頑張っていこうかと考えています。


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