マガジンのカバー画像

悪性リンパ腫の闘病生活の記し⑥

15
私の闘病記の第六弾です。
運営しているクリエイター

2023年8月の記事一覧

転院への道

大部屋に移り、点滴が無くなり、カテーテルも外れた。 退院が近くなっている。 ただ、自分の場合は地元に帰って即入院となることが決まっている。 そのため、待ち望んでいる退院ではなく『転院』という捉え方の方が正しいのかもしれない。 それくらい注意しながら慎重に物事が進められている。 残念ながらマスクを外すことは遠い先になりそうである。 ▼ 転院の流れ大きな病院で治療を終えた患者は、地元に戻ってかかりつけの病院に以後の検査や治療を受け持つことは実際によくある話である。 地域

~移植と昏睡⑤~

前回の続きになります。 ▼ 現在の体調リハビリや投薬のおかげで、現在はある程度人並みの生活が送れていると感じています。 もちろんベッドで寝ている時間はとてつもなく長いですが、それ以外は比較的問題ないと言ってもいいんではないでしょうか。 副作用として腹痛や吐き気などといった細やかな症状が起きることは時々ありますが、病院の中にいるのである程度即時に薬で対処できるというのが「退院していない」僅かながら有益なポイントかと思われます。 ▼ 食事一番困っているのは食事です。病院食

~移植と昏睡④~

前回の続きになります。 私が昏睡していた数週間については、あまり情報が正直ありませんでした。 私が知りたがろうとしなかったというのもありますし、ICU担当の看護師と病棟担当の看護師が違うというところもあったのかもしれません。 「医師に聞けばいい」と思われるかもしれませんが、医師の方と接するのは 回診の時のみであまり深い話をすることができなかったという事実もあります。 ただ、自分がリハビリや 食事など退院に向けて努力をしていく中で、どうしても気になったのは『昏睡時の私と

~移植と昏睡③~

前回の続きになります。 一般病棟に移ることができたのは7月の上旬でした。とはいえ身体は満足に動きません。 食事も取れず、歯磨きも出来ず、歩くことも出来ず…。 結局のところ、病棟が変わったからといって自分の生活に劇的な変化はありませんでした。投薬がどこまで効くのかというところがメインテーマとなっており、数日後にはリハビリが始まっていました。 ▼ 食事 まず最初の課題になったのは食事です。 少しずつ 口からではなく栄養を取ろうという流れになったのですが、正直ほぼ流動食の

~移植と昏睡②~

前回の続きになります。 ▼ 目覚め7月上旬、私は目覚めました。 その様子を見てバタつく医師や看護師の姿が印象的でした。 そんな言葉を矢継ぎ早にかけられました。正直何が起きたのか、全く自分の頭では理解できませんでした…。 ひと通りのバタバタが終わって、自分の身体を確認した時に声を失いました。まぁ正しくは声はでなかったんですが…。 もはや私の知る状態では無くなっていました。一体何が起きて、この様なことになったんだろうか見当もつきません。 ただ、医師や看護師の方が「良か

~移植と昏睡①~

ご無沙汰しています。 体調も僅かながら回復傾向にあり、黙って寝ているのも疲れてきたので執筆を開始したいと思います。 先にお断りしておくと、記憶を失った期間がありまして、その記憶を継ぎ接ぎしながらこの文章を書いています。 長くなるので「昏睡から目が覚めるまで」と、「目が覚めてから」のを幾つかに分けて構成にする予定です。 結論から申し上げますと、私は5月末日に弟からのハプロ移植(半合致移植)を経て、6月13日に無事に生着を迎えました。 前処置(移植前の処置)や移植後にお