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短歌「宇宙旅行」

まだ生きる 砂を投げたら月と海 そしてわたしはエウロパを見る

七つの大罪はもう一つあって忘却という、忘れられ名を奪われたの

コンビニの夜警ホットスナック摘み食い サイトーさん、明日は息子の参観日らしい

甲子園、連れて行ってくれるって言ったじゃあんと泣くヒロインと今の私は良く似ている、「ヒロイン」という肩書き以外は

星ひとつ、乗車券片道一枚。木星超えて眩しい天体の私たちを救いに

未曾有をみぞうゆうって読んじゃったからバカが露呈しロケット乗れず

光れ我の星 地球の空で爛々輝け 一番になる為生まれてきた

宿題をあっちこっちにばら蒔いて8.31明日も休み

何も得ぬ名も知らぬまま飛んでいる貴方の星を光らすために

彗星へまわればまわる水の城 わたしの三度目あなたは正直

おやすみ、きっとまたいつだって会えるよ、幸せな夢を。

ひとりきり布団の中は肌寒く、明日のシフトはちょいとしんどい

さようならと言う時にだけ落ちる影悲しいくらいどこまでも伸びて

また飴を渡しますから、その日までどうか元気で。ーー金星行きヴェルザイナー5号 乗車員 と る りりの 記録 が 剥がれ落ち 宇宙の 藻屑 に なっ てゆ く から

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