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僕に遠距離恋愛のコツを聞くな

遠距離ってなんだ

遠距離恋愛をしている。まもなく3年になる。

付き合いはじめの1年間は、埼玉と東京という距離だった。
しかし彼女は受験生。恋人とはいっても勉強の方が優先である。
そのため、月に1回のデートが全てだった。六義園に行ったり、昭和記念公園の花火を観に行ったり、さがみ湖のイルミネーションを観に行ったりした。

その後の2年は遠距離(物理)になる。彼女が地方の大学に入学したから。
それ自体は付き合う前からなんとなく知っていた。遠距離恋愛になる前提で付き合っていた。

それからは3か月に1回。1ヶ月に1回なんて時もたまにあったし、彼女の東京滞在中は1週間に1回で会う時もあった。


では、この仲はどのように保たれたのか。
なんでだろう。

さすがに文通は前時代すぎる。現代のハイスピードコミュニケーションに文通などもう時代遅れ


手紙は失敗できないし、消えないペンで書かないと存在証明にはならないし、想いも消えてしまうかもしれない
テストの名前欄だってボールペンで書くでしょ


ボールペンは好きなんだけど、かしこまった途端にミスる
寄せ書きとかミスれない→慎重に書かなきゃならない→でもミスる→億劫になる
って人間だし


ボタン一つで伝わるいまに数日のタイムラグは鬼門
心が伝わらずすぐ破局するよ

知らんけど


ムカシの遠距離恋愛してた人たちすごいな
定期入れに文通相手の写真を入れてたんだぜ
九段下の駅を降りて坂道を 人の流れ追い越していけば
澄んだ空に 光る玉ねぎ

武道館の上に乗っかっているもの、ずっと玉ねぎだと思ってた。
爆風スランプのせいだ


実際のところは、電話が日課。
しかも、毎日。

僕がオールカラオケに首根っこ掴まれて引っ張ってかれたときとか、彼女の明日が早い時と僕の今日が遅い時が被ったときは、その限りではないけど。

電話をする時間もなんとなく決まっていて、その日の動きによってその時間が前後したりする。

デートをすることは少ないけど、それ相応の電話はしている。ような気がする。


偏見

「私遠距離恋愛絶対ムリ~~~」って言う女の子いるよね
彼氏に泣かされて別れるイメージ
週五で会って外食して、その度セッ


飲みの二次会で「大学生の恋人なんて遊びだよな」と言った同期がいた
そんな奴には鉄拳制裁だ。嘘

「遊びで遠距離できねえよ」と返した私の言葉は、決して戯言ではない。本心だ。


なんとなく分かっている
遠距離恋愛がムリな人は、たぶん近距離でも良い結果にはならない
だって君、結局相手のことを大切にしてないじゃん

遠距離恋愛はそれなりの覚悟が必要。近距離よりもお金と時間がかかる。スナック感覚で会いに行ける人は富裕層

イマの大学生は案外忙しい。授業の無い日はバイトをしなければならない。貧乏暇なし

会いに行くにはお金がかかる。だから働く。
金のかかる趣味もある。そっちにも使わなければならない。
一人で生きているわけではない。飲み会にもいく。
だから貯金がたまらない

大学生は年間100万じゃ生きていけねえよ、扶養の枠引き上げてくれよ
なんでたくさん働いたらダメなんだよ、一人暮らしと実家暮らしを一緒にするな


遠距離恋愛のコツってなに

遠距離恋愛を好んでしている人は、そうそういない。
大抵の場合は、別の条件に強いられているだけ。
僕の場合だと、彼女の地方大学進学。あと僕が第一志望に合格れなかった。

あいたいってあたためたいだし、あえないってかなしい。

コツなんてない。全部ケースバイケースだし、君の恋愛遍歴や恋愛偏差値だって重要だし、素人にはおすすめできない
こっちが聞きたいくらいだ。3年も遠距離恋愛をしてきて、未だに解が見つかっていない。

しかし、遠距離恋愛では、君が人間としてどう生きてきたかが問われる。

交わした約束は守る。
過敏になりすぎない。
相手を尊重する。
主体性を持つ。

当たり前(だと僕が思っていること)が大切。

浮気癖がある人とはそもそも付き合うな。
遠距離になった途端に浮ついた気持ちになって終焉を迎えるし、別に近距離恋愛でも寝取るぞアイツ。君に囁いた言葉は嘘になるぞ


でもこれだけは言える。「遠距離になること」を受け入れてくれるパートナーは、大切にすべきだ。
何回も話し合うべきだ。一方的に支配する構図は、いとも簡単に崩壊する。
「遠距離になること」を受け入れられなかったパートナとは、グッバイした方がいいかもしれない。君の運命の人は僕じゃない

そして、自身の恋愛を他人に委ねるな。君の人生だ。
君がどんな人と深い仲になろうが、君の勝手だ。

その意思決定に私の出る幕はない。

決めるのは君だ。



そして僕は、今日も彼女と電話をする。
バイトでこんな事があったとか、Instagram見たー?とか、そんな他愛もないことを交わしあう。
そんなささやかな日常を、自分のように楽しめる人を捕まえるのが、遠距離恋愛のコツなのかもしれない。

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