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真鶴日記#11 ~境界線とわき道~

5月15日。境界線が曖昧だという話と、わき道が大好きだという話。


お隣さん家に生えている木が、うちのベランダまで伸びていた。そんなこともあってか、今朝方、伐採作業が行われていた。夏がはじまり、虫なども増えてくる季節になるだろうから、確かに、そのままだと迷惑だったのかもしれない。

まちのあちこちに蜜柑の木が生えている。時には、民家の庭に生えている木から、枝が伸び、公道に蜜柑の実が落ちていることさえある。パブリックスペースと私的空間の境界線が、ところどころ曖昧になってるなと感じる。

真鶴には、「瀬戸道」と呼ばれる裏道のような細い道がたくさんある。駅前から漁港まで、緩やかに傾斜がついた土地に張り巡らされたその様子は、まさに迷路だ。探索するのが大好きで、気づいたら知りもしない脇道に吸い込まれる。

ほとんどの道は、行き止まりでない限り、大体何処かに繋がっている(当たり前だ)から、地図もみずぐんぐんと突き進んで行く。ロールプレイングゲームの地図を、少しずつ完成させるような感じ。「こことことがつながってるのか!」という感覚が、たまらなく面白い。

生い茂った草の先に道を見つけると、衝動的に足がそちらに向かってしまう。

おわり

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