こんなにも違う、言葉のニュアンス。
だからか!としっくりきて、繋がったことがあったので、忘れないうちにざっと書きとめておくことにする。
わたしが文章を書くことが好きだ。
だからか、類は友を呼ぶとでも言おうか、わたしの周りには同じように文章が好きな子たちが、結構存在する。
noteで、そんな友人たちの文章を読むことは、
その子の知らなかった一面を知れる機会となり、いつも興味深く読んでいる。
だが、実を言うと、その内の一人の友人が書く文章のいくつかにずっと違和感を抱えていた。
もちろん、その子のことは大好きだし、言っていることはすごくよく分かるし、共感も出来る。
でもなんで腑に落ちないんだろう。
わたしとは、違う考えだから?
いや、その考えには共感できるのにな。
目にするたび、うーんと歯に物が挟まったような気持ちになってもやもやしていたが、ある時
あ、この単語に対する捉え方が、わたしと全然違うからだ!と閃いた。
何度か出てくるその単語を、わたしが思う違う単語に置き換えると、あら不思議。
すっと入ってくる。
この単語一つの問題だったんだ。
言葉の選び方というのは、その人の経験、触れてきた文化、考え方がもろに表れる。
*・*・*・*・*
そういえば数年前、お互いが持つ言葉のニュアンスの違いによって、そんな意味じゃなかったのにな〜〜なんて残念に思ったことがあったことを思い出した。
何故そんな話題になったのかは忘れたが、大学時代からずっと仲の良い男友だちKと、共通の友人のイメージカラーを挙げ合っているときだった。
「○○は、ほんわかして優しいイメージで桜色やな〜。」
「確かに〜」
「○○は、おるだけで周りを楽しくさせるし、オレンジって感じ。」
「わたしは、元気の象徴の黄色って思ってた!」
あー分かるわ〜、こう思ってたけど、それも納得〜と共感しあう。
イメージカラーの話題はしばらく続き、これまた共通の友人であるEの話になった。
「Eは、くすんだ水色やな〜。」
と、わたし。
「くすんだ水色て。」
一緒に話していたその友人Kは笑った。
「確かにあいつは、○○(忘れたけど、悪口的な言葉)なとこあるけど、くすんだ水色て。笑」
あれ、と感じた違和感。
わたしは、Eをすごく良く知っていたわけじゃない。けれど、飄々としていて、でも達観した落ち着きもありそうってイメージで、くすんだ水色、と言った。
だけど、どうやら、わたしがEに対してマイナスな感じで言ったように捉えられたようだ。
わたしは、ピンクならキュートな明るいピンクより、くすんだちょっと落ち着いたピンクが好きだ。
緑もぱっきりと目の醒めるような緑ではなく、カーキよりのくすんだ緑色が好き。
くすみカラー、スモーキーカラー。
「くすんだ色」という言葉や色に馴染みが深く、当たり前にそれは世間一般に浸透していると思っていた。
「くすんだ」という形容詞が色と結びつけば、ただの色味を表す言葉としてわたしは捉えていたけど、彼は「くすんだ」という言葉自体が、否定的な意味を持っているようだ、と気付いた。
彼にとって「くすんだ」は顔色などと結びつく、良くないニュアンスのイメージ。
それに対し、わたしは落ち着いた色というイメージ。
どちらかというと、女性の方が男性よりファッション、メイクなどで様々な色を身にまとうことが多い。
そして自分の好みにぴったりくる色を探すために、微妙な色の違いも言葉で表す必要があり、自然と色に関する語彙も増える。
その一つの「くすんだ色」もわたしにとっては常用する言葉であったが、彼はそうではなかった。
その背景が、違うニュアンスを持つに至ったのだ。多分。
数年前のふとした会話と、先日の友人の言葉をわたしの言葉に置き換えたらしっくりきたこと。
この二つの点と点が、ニュアンスの違い、という共通項において、繋がった瞬間だった。
わたしはこんなニュアンス、こんなイメージと思ってある言葉を使っても、それはわたしが思うニュアンスであり、必ずしも他の人がそう捉えるとは限らないのだ。その逆もまた然り。
うーん、言葉って難しいよなあ。
まあそれが面白いところなんだけど。
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