馴染みのない店ではいつもカツ丼を選ぶ
そこしかないというお店で食事をしなければいけない時がある。
例えば旅行に行く時など、お昼に高速道路に乗っている時は、サービスエリアの食堂で食べなければいけない。
スーパー銭湯に昼前に行ったら、昼食はスーパー銭湯内のレストランで摂らざるを得ない。
そのようなあまり馴染みのない食堂やレストランに入った時に困るのがメニューを選ぶことである。
よく行く食堂ならどのメニューが美味しいか、よく分かっている。
しかし馴染みのない食堂はどんな料理を得意としているか分からない。
ましてやサービスエリアの食堂やスーパー銭湯のレストランなど、それほど味を重視していない可能性があるところでは、とんでもないハズレメニューを選んでしまうことも考えられる。
このように、食堂でハズレだけは絶対に引かないようにしたい場面で私が必ず選ぶのがカツ丼である。
「カツ丼にハズレなし」が私の座右の銘であり人生哲学である。
私はnoteのプロフィールに「ラーメン好き」と書いている。専門店で年間300杯ほど食べる。
専門店でないハズレを引きたくないような食堂では、絶対にラーメンを食べない。ラーメン以外のメニューも豊富な店のラーメンは専門店のラーメンよりだいぶ味が劣ってしまうからである。
その点カツ丼というのはまずカツ丼の専門店というのが少ない。トンカツ屋さんにカツ丼はあるが、トンカツ屋さんにおけるカツ丼はメインメニューではない。
こだわってトンカツを揚げているトンカツ屋さんにとっては、きっとトンカツをそのまま食べて欲しいと思うだろう。
だからカツ丼は本来的な意味の専門店と比べることがあまりない。
そしてカツ丼は、トンカツを卵でとじるという簡単さから不味くなる要素がほとんどない。
だから私は馴染みのない店ではいつもカツ丼を注文して「やっぱり間違いがなかった」という経験を積み重ねている。トンカツを卵でとじてご飯にのせるという料理を考えた人を尊敬すらしながら。
思えばカツ丼は日本人の特性を大きく反映した食べ物であると思う。
日本人はオリジナルでもの作りをするのは苦手だが、外国から入ってきたものを改善して自分たち好みにするという能力に長けている。
外国から入ってきたカツレツはもともと牛肉を使う料理であった。
それを豚に変えて、さらに卵でとじてご飯にのせる、というのは日本人にのみ可能な発想である。
これからも、私はメニュー選びに困った時は日本人の改良と改善好きの真髄がつまったカツ丼を選ぶだろう。
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