空想小説~ある大学生の物語~㉓うどん
店内はカウンター席とテーブル席が4つという造りだった。ワタルたちはカウンター席に着いた。旅先ではどういうわけかカウンターの方を選びたくなる。ワタルは釜玉、みさとはぶっかけうどんを頼んだ。そして、天ぷらは二人ともさつまいもとエビを選んだ。お菓子がそうであったように、天ぷらの好物も同じらしい。
ワタルは節約のため釜玉うどんを作ることはあるが、冷やすのに手間がかかるので夏でも温かかった。だから、冷は初めてだ。しかも今日は本場の讃岐うどんなのだ。
「あーうまい」
「やっぱりコシが