見出し画像

【Pottoka】昨日を取り戻す

今宵はPottokaへ。

4回目の訪問ともなれば、もはや顔なじみだと言わせてほしい。

予約した19:00ちょうどに行く。
いつもの兄ちゃんが笑顔で迎えてくれるだろう。
いつもの端っこのカウンター席が準備されているはずだ。
余裕しゃくしゃくで入店し、名前を告げる。

あれ?
いつもの兄ちゃんがいない。
今日はお休みのような。
まあいいや、それはそれだ。

あの~、19:00に1名で予約した者ですが~
コンピューターをチェックしながら困惑顔の女性スタッフ。
お名前は?
予約確認のメールは来ました?
あなたの予約を確認できないのですが。

あわててスマホのメールを見せようとして、愕然。
あれ。一日間違えている。
昨日の予約だった。
あちゃ~。
こういう間抜けなミスは久しぶりだ。
自分が情けない。

まずは昨日のNO SHOWを詫びつつ、切実な思いで今日の席は空いているか尋ねる。
なにせ人気店だ。
予約なしの客はたいてい断られている。

幸運にも、カウンター席の中国人男性の横が空いている。
詰めてもらってなんとか着席。
せっかくゆったり座っていたのに申し訳ない。

さて、気を取り直して食事を始めよう。

前菜にはメカジキのタルタルをとる。

状態の良いメカジキが、ワサビマヨネーズと和えてある。
左手の緑色は緑のガスパッチョと書いてある。
セロリ、トマトに、緑色はなんだろう、クレソンかなにかだろうか。
ほどよい酸味がつけてあり、極上のおいしさだ。

真ん中の緑色はハーブのシャーベットと書いてある。
バジルを強く感じたけれど、それ以外にも色んなハーブが混ざっているのだろう。
こちらも適度な酸味があり、極上のおいしさだ。

黒いものはイカスミかと思いきや、黒米とのこと。

トータルで、とてもおいしい。
生温かいメカジキに、冷たいハーブのシャーベット。
メカジキのぬめっとした食感に、黒米のクリスピーのサクっとした食感。
同じ緑色ながら、方向性の違うガスパッチョとハーブのシャーベット。
味覚、風味、食感、温度が右に左に振れつつも、トータルでバランスがとれている。

メインには仔牛を選ぶ。
くどいようだけれど、メニューに仔牛があれば、必ず取る。

トリュフで味付けしたヴィネグレットのほどよい酸味。
仔牛の上に載せられたラードの膜のねっとりとした味わい。
なによりもフレッシュで飛び抜けておいしい仔牛。

とってもおいしい皿。
ここ最近食べたもののなかで、圧倒的に上品で、ぐっとくる味。

ああ、この店はやはり本物だ。

昨日に置き忘れてきた感動を取り戻した夜だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?