V6のリーダー坂本昌行くんと参加型のリーダーシップ論

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.88】


部活や仕事などの組織では、次のどっちのリーダーが望ましいだろうか。
上下関係がはっきりしてて、リーダーの命令に下が粛々(しゅくしゅく)と従う上意下達の組織だろうか。
それとも、組織の各メンバーとリーダーが話し合って決めるメンバー参加型の組織だろうか。


このnoteでも何度かリーダーシップ論について書いたが、今回はアメリカの理論を。


1960年前後、アメリカのミシガン大学のR.リッカート氏が研究したところ、上意下達のグループは短期的には参加型のグループよりも結果を出した。でももちろんメンバーの満足度が低く、面白いのは、リーダーがいない時にメンバーは仕事をサボりがちだったとのことだ。

一方で参加型のグループは、一般事務員も意思決定に関わらせる形だが、もちろんメンバーの満足度が高い。そして、リーダーが不在の時も、各メンバーは仕事を続けた。

こんなことがもう60年前にわかっていたとは。
でも日本の社会では上意下達の組織の方が効率がよいとずっと思われていないだろうか。


V6は、四半世紀以上続いてきたグループだ。

V6が活動を締めくくる11月1日のライブで、リーダー坂本昌行くんは、最後の挨拶で、「リーダーと言う名前ははもうずいぶん前からニックネームでした」と言った。

リーダー坂本くんは、四半世紀前のV6の最初のコンサートで、メンバーに「楽しもう」と言った。

ファンとしてテレビや雑誌などをずっと見てると、V6では、コンサートの演出の話し合いで、6人のメンバーがそれぞれ自分の考えをちゃんと述べて、時間がかかっても摺り合わせをしている。

リーダー坂本くんが全部決めて命令してと言う関係が一切見られない。

リーダー坂本くんの仕事は、全メンバーが意思決定に参加するグループの状態を作ることだったのだろう。

ジャニーズのグループは、20年前後続いているグループが多いが、TOKIOのリーダー城島茂さんも、嵐のリーダー大野智さんも、「リーダーはあだ名」と言ったり言われたりしている。

リーダーがニックネームとかあだ名とか言われるくらい、他のメンバーと対等で意思疎通ができるということが、長寿グループの共通点の一つなのかもしれない。


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