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たそがれの夜空に恋ダンス~吹奏楽編~

高校に入学したら、部活は
吹奏楽部と決めていた。
希望したパートは打楽器だった。
コンクールに出たり、演奏会があったり、
なかなか青春っぽい経験をしたと思う。

社会人になっても、ドラムを習いに通っていた。
そのうち、じぶんの限界(技術の)を勝手に
こしらえて、楽器から遠ざかってしまって。

それから、20年くらいたったある日。
会社をやめて、時間ができた患者は
たまたま
自宅の近所に、一般の吹奏楽団を見つけた。
毎年、ちゃんとコンクールに出ているし
もちろん演奏会も開催しているそうだ。

せっかく近所に楽団があるのなら、
仲間に入れてもらおうかな。
音楽を一緒にやれる仲間と知り合って、
ひとつのことを一生懸命練習できて、
贅沢な時間が過ごせるのではないだろうか。

メン募(メンバー募集)中ということだったので、
練習の見学を申し込んでみた。
実際に見学してみたら、思った以上に
「ちゃんとした」楽団だった。

それがわかった途端、これは患者には
むずかしいかも‥‥と思った。
所属したからには、イベントはすべて
参加すべきだ。
あと、パーカッションというパートは、
セッティングやらなにやらで、とても
こまめに動かなければならないし、
重たいものを持つこともある。
クラッシュシンバルとか、あれけっこう
重量感あるよね‥‥

高校時代は、とっても逞しい少女だったが
いまは、骨の弱いがん患者だ。
シンバル叩いて骨折とか、残念すぎるよね‥‥
それ以前に、真夏のコンクールなんか
耐えられないだろう。
ちょうど、体調も落ち込んでいたときだったし
泣く泣く入部を断念したのだった。

でも吹奏楽は、やっぱり好きだ。
とくに打楽器は、じぶんに向いていたと思う。
いろんな楽器ができるからね。
鍵盤も小物も、スネアもティンパニーも。
で、1曲でいろんな楽器をかけもちする
あの忍者のように動くかんじも
じぶんの性に合っていた。

さて、毎年の恒例「吹奏楽コンサート」が
今年も大阪城野外音楽堂で行われていた。
毎週金曜、夏の間だけの夜のお楽しみだ。

前半は地元の学生さんが演奏する。
後半は、自衛隊とかプロの楽団が演奏する。
とっても微笑ましくて、楽しくて、
すてきなコンサート。今年は1度だけ行ってきた。
自衛隊のマーチの上手さったらなかったよ。
これ無料なんだけど、入場料とったほうがいいと思う。

なんでも、楽器の練習は
脳の前頭葉を鍛えるなんて話がある。
意欲的になって、計画性がつき、創造力がわく。
そして理性が養われる‥‥なんてことを
こないだテレビで言っていたなぁ。

まあ、吹奏楽団は難しいかもしれないけれど
家にあるマイクロピアノは、ちゃんと
毎日 電源を入れてあげないとな。

楽器への意欲をかきたてるために、
おなじく前頭葉を刺激するらしい
文章を書いている。ということにしておこう。