見出し画像

『らんまん』第65回 らんまんじゃ

 いよいよ、万太郎と寿恵子が結婚します。

美しい嫁に動揺したあと、番狂せが

 寿恵子の美しさを盛り上げるこのドラマ。渡辺美波さんなんだから綺麗に決まっている。それはそうですが、衣装、音楽、照明、セット。全てが美しい花を咲かせるように盛り上げてきていますよ!
 義兵が高砂を歌います。
 こうしてめでたい披露宴となるわけですが、高知名物の御膳がおいしそうで朝からもう! いい海産物。あれはうまいに決まっている。羨ましい。この時代って、こういうのは本当に沿海だけしかない。寿司や刺身が日本の国民食扱いされていますが、そんなもの食べられない内陸の民も多かったんですよ。
 それにしても、この場にいる全員、和装がよくお似合いで。着付けも所作も完璧ですね。美しい。やっぱり、民族衣装を着た役者というのはいいものです。
 すっかり盛り上がっていますが、ここで重大発表が。万太郎は男子でありながら家を継がないことを詫び、綾とその婿が継ぐというわけです。ここで自分だろうと伸治が勝手に早合点するわけですが、その婿は井上竹雄なんですね。分家は異議がある。で、これにあわせて市蔵とふじは隠居。番頭は定吉になる。
 分家は怒ります。綾は本家の人間でもない。そうそう、両親を亡くして養われてきたんですね。竹雄は腰巾着と言われるわ。本家の血筋が残らんという異論もある。
 ここでタキが、家の意義を問いかけます。血筋か? 金か? 格式か? 幸せが肝心だと語ります。
 しかし日本の家制度っておもしろいなあ! 将軍や大名のやり方が、こういう地方の商家まで踏襲している。家の存続が第一だから、血筋は二の次で、ともかく維持する。婿養子も多い。あと本家と分家に格差がある。そこまで端的にまとめていて、これは日本史の勉強になる!
 この分家の不満爆発タイムは、日本史的にも大事ですよ。徳川将軍家でこれをやらかした結果、討幕につながったという事例があります。徳川斉昭の水戸ですね。
 ここでタキは分家の不満を受け止めつつ、この先は本家と分家の上下の別なく協力し合おうと訴えます。タキは女。それで本家を背負い、嫌な思いもたくさんあったことでしょう。そのタキがいうから説得力がある。綾と竹雄が頭を下げます。
 タキは万太郎に、孫に生まれてきてくれてありがとうといいます。万太郎はそんな祖母にお礼をいうのでした。

山桜は、接木で次世代へ

ここから先は

670字

朝ドラメモ

¥300 / 月 初月無料

朝ドラについてメモ。

よろしければご支援よろしくお願いします。ライターとして、あなたの力が必要です!