人間

詩⑤

僕は人間の本能を呼びさますために美しく生きる運命にあるのだ。

そうでなければ、僕は死そのものに意味を持つこととなる。

性と生を通して死を見通す。

僕はもっとみにくくなる前に人間をやめなくてはいけない。

性を抱いて死に向かわなければならない。

男の背中に立てた爪あとと女のけがれた肌につけたあとを数えると嗚咽がでた。

僕まで人間に混ざることはない。

僕は人間を導く使徒なのだ。

                          2017/10/3

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