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毎日の測定、明日への道程

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架空の日記
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7/25(土)雨

昨夜から雨きつく、朝から偏頭痛あり。バファリンでしのぐ。
炊事洗濯全て億劫、適当にやる。

明日、岸先生と打ち合わせ。コロナ禍で4ヶ月会えていない。リモートで仕事はなんとかなっているがやはり直接会って詰めていかないと。

感染者数増加傾向。
自分にはなんとも出来ないが憂鬱。

7/26(日)晴

昨日の雨から一転、快晴。湿度高し。

午後から岸先生と打ち合わせ、決定事項の確認と細かいところの詰め。それは早々に終わり、殆ど雑談。二人とも少し太った。

帰りに電気屋に寄る。
テレビで不穏なニュースが流れていた。もしこれが本当なら。いや、今は考えまい。
単三、単四電池を買って帰宅。

7/28(火)晴

昨晩大した肉体的接触もなかったので(何故!)、朝早く目が覚めてしまう。

今日一日は溜まっていた家事に専念。原田は適当に手伝い(邪魔とも言う)適当に帰る。これが原田以外の人間なら腹も立とうものだが、なぜかそういうところが可愛いなと思ってしまう。愛とは差別である。

午後まるまるごろごろしながらマンガ。西遊妖猿伝を最初から一気読みしようかと思い途中で力尽きる。

これがフリーになって直後ならば何も仕

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7/27(月)晴

午前のうちに単遊舎の山口と岸先生単行本について電話。これでほぼ決定。楽しみ。
雑談するうち、社に戻らないかと言われたが、こいつは私が人間関係に疲弊した頃にフリーになることを勧めた張本人ではなかったか。いい加減。それを指摘すると笑っていた。そういう適当なところが好きではある。

夕飯は原田と外食。昨日電気屋の店頭テレビで見たニュースについてそれとなく話してみるが、ニュースの内容よりもテレビ販売フロア

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7/29(水)曇

定期連絡のため朝から外出。山口に自分の活動報告もしておいて欲しいと頼まれ、そんなこと可能なのかと問い返したら、欠席事由申告書なるものの事前提出と報告提出を託す人間がいれば可能とのこと。知らなかった。
最近単遊舎に情報階級が増え、一級資格者も何人かいるらしいが山口曰く我々とは関係無いらしい。本当だろうか?

定期連絡自体は滞りなく進む。感染者増加、統制強化傾向にあることには変わりない。ほぼ予定通り。

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7/30(木)曇

夕食の材料を買いにスーパーへ行く途中にもスーパー店内でも感染者多数目撃。見て分かるということがもうしんどい。早く行動に移したい。
予定では命令はもうそろそろらしく、定期連絡でもその話は出た。だが命令がもうそろそろということは、感染拡大が終わるということだ。拡大が終わるということは、つまり、

書きたくない。

久しぶりに肉じゃがを作った。私の料理の腕もなかなかだが原田はもっと上手い。

ゲラ二点要

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7/31(金)晴

いい加減、コロナなどというダミーのパンデミックに行動を制御され、リモートで話したり外出自粛したりするのが馬鹿馬鹿しくなってきたが、それを他人に言えないことは物凄いストレスだ。ということを山口に言う(リモートで)。滅多なことを口にするなと言われる。そりゃ言われるわな。というか何故口にしたのだ。自覚ないくらいにストレス溜まってたのかな。

もう今日は美味しいもん食べて寝る!太っても良い!寿司の出前とっ

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8/1(土)晴

夕方原田が来た。
散歩しようと言うので川沿いを一時間ほど歩いた。
原田は殆ど喋らなかった。微笑んでいた、ように見えた。
何も言われないことが何かを示唆しているかのような、無言で幸せを噛み締めているだけの男を横目で眺めているような(何せ彼は私と一緒に川縁を歩くという栄誉に与っているのだ)、変な時間だった。落ち着かなかった。
もっと、もっとなんというか、喋って欲しい。こう書くとアホみたいだな。

彼の

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8/2(日)晴

暑い。
部屋にいる間ずっとクーラーかけっぱなし。どう考えても体に悪いが体に良くて暑いより体に悪くて涼しい方が良い。

岸先生から確認の電話。
お互い当初の予定よりこの仕事に本気になっていることが面白く、話していると笑いが絶えない。これが趣味を持つっていうことなんだろうね、と言われハッとする。
高校の時にこの道に入ってから趣味らしい趣味を持っていなかったことは自覚しているが、その前は?覚えてない。小

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8/3(月)雨

そう言えば梅雨って終わったのだろうか。雨降りすぎだろ。と、思って端末検索をかけようとするときに、被統制階級は情報を欲したりしないのだろうかと思う。しないのだろう、だから被統制階級なのだ。だが身近にいるとそうも思えないし、同じ人間だとすら思える(あとで見返したときに冗談に思えるだろうか)。

三級だと思っていた。未満だとは。未満。「彼らは考えない」。だからコロナウイルスが本当にあると思っている。「だ

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8/4(火)曇

雨が降ったあとでも暑い。
部屋でクーラーをかけてひたすら来るべき時に向けて作業。ほぼ工作。最大効率で要所に設置することを考えても電池が足りないか。
作業後は部屋の掃除。普段のズボラが災いし時間がかかる。途中で面倒臭くてやめそうになるがこの間原田にPCを見られたことを思いだしがんばる。PCは見たことない人間には何だか分からないらしい。まさか「照明の一部」だという自分でもどうかと思う誤魔化しが通じると

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8/5(水)晴

定期連絡。
いつもと同じように喫煙所で雑談するなかでいつもと同じように出てくる差別ジョークにもう笑えない。
だからといって私が差別していないということではない、ということを気づきたくないのに気づかされた、いや気づいていたのに無視してきたことを目の前に突きつけられた気分だ。もっというならば差別はあるものだし奴らは差別されてしかるべきだと思っている(そう未だに思っている)ことのツケが、生きているうちに

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8/6(木)晴

三十六歳の誕生日。
夕方から原田が来る。ビーフシチューを作って二人で食べた。指輪を贈られる。特に深い意味はないとのこと。あったら困る。私には結婚願望はない。原田も口ではそういっている。
気分は盛り上がらないが取り敢えず「誕生日のお祝い」的なムードとイベントをこなす。原田は私の気分を知ってか知らずか、健気に喋り続ける。善良なのだ。

父が死んでちょうど二十年。誕生日を迎える度に、暴動を思い出す。安

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8/7(金)曇

家にいるといろんなことを考えて気が滅入るので弁当を作って近所の公園へ。
コロナのせいか遊んでいる子供が殆どおらず、母親達のうるさいお喋りのようなものは全くない。
なんだこりゃ、家に居るのと変わらないなと思い弁当を食べたあとすぐに帰ろうとするが、そもそも私はそんなものが見たくてここへ来たのだろうかと思い直ししばらくベンチで佇む。
たまにいる子供を見て、あの子の母親は情報階級で正しい判断ができているか

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