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【8月7日~13日】じゃんじゃん褒めていく

お盆だ。ギリギリやっとスタバのピーチにありつけた。
久々に巣から出ると、外が灼熱で焦げるかと思った。
夏。中2女子にとっては踊る夏。
今年もイベントやらコンテストが夏に集中していて、それを観てきた。

私は観るのは好きだが全く踊れない。
中2女子がダンスを習い始めた頃、当然基礎から叩き込まれたのだけど、まず「アップ」と「ダウン」の区別をつけるのも私には困難だったし、アイソレーションという動きも真似すらできなかった。
そもそもあれは体得するものであって真似てできるものではないはずだけど、ただの真似すらままならない。

ただ、そうやって基本を知ることができたおかげで、アイドルやダンスグループのパフォーマンスを観るのは格段におもしろくなった。
なんでもそうだけど、わかると楽しい。

あと、中2女子はたまにダンスバトルにも参戦するので観に行くのだけど、音楽を感じて即興で踊るというあれは本当におもしろい。
スーパーキッズもいれば、大人顔負けの小中学生もたくさんいる。
ただ上手なだけじゃなくて、すでに個性を存分に発揮している子どもたち。

私を見て! 早く踊らせて! とうずうずしてるのがわかるし、彼らは本当にダンスを楽しんでいる。
本気のバトルだから悔しくて涙することもあれば、対戦相手を称え合う姿も見られる。会場中のいたるところにドラマがある。

そうしてバトルやらイベントやらに出向いては、私はダンサーたちに声をかけることにしている。
それを始めたのは、初めてダンスバトルというものを観たときがきっかけだった。

1on1や2on2の即興バトルだけではなくて、チームでつくり上げてきた作品のいわばコンテスト形式のバトルが組み込まれていた。
ドラマ仕立ての練りに練っただろう一曲を、それはそれは見事に踊りきった小さなエンターテイナーたち。
小学校中学年くらいの子たちだったと思う。
とにかく楽しかったし、心が動いた。
会場中が彼らに魅了された。

私は会場の上手側、一番端の後方の席にいて、踊り終えたその子たちが横を通ろうとしたので引き留めた。感動を伝えるためだ。
「すごく楽しかったよ! いいものを見せてくれてありがとう。みんなかっこよかった!」と、わずかな時間でどうにか伝えた。

その時の女の子の顔が忘れられない。
キラキラした笑顔で「ありがとうございます! うれしいです!」とハキハキと返してくれた。踊った直後で、まだ少し息も上がっている。
人の表情はあんなに輝くものなのか、と驚いた。
本当にうれしそうにペアの男の子と駆けていくのもかわいかった。

まったく知らない人に直接褒められる経験って、そういえばなかなかない。
当たり前だけど発信しなければ生まれない瞬間だし、発信したところで必ずあるものでもない。

少なくともバトルに出るような子たちは、もっと上手になりたいとダンスに情熱を注いでいる子たちだ。
誰だって自分を見てほしいと思っている。はず。
「お母さん! さっきあそこにいる人に褒められた!」と、大人顔負けのダンスを披露したその女の子がうれしそうにお母さんに言っているのが聞こえた。

私が「声かけ婦人になろう」と決めた瞬間だった。
感動を内に留めておくのはもったいない。いいと思ったものは伝えようと。

頑張ってきたことを褒められたら、それはうれしい。私もそう。
そうか、たったひと言でその子の自信をささやかにでも支えてあげることができるのかもしれない、と思った。
そうじゃなくても、いいものを見せてもらったという感謝を伝えるだけで私がスッキリする。きっとwinwin。

今週は大人の方たちもいたのだけど、社会人になってから習い始めたという人のキレッキレのダンスがものすごくかっこよかったので、公演後たまたますれ違ったときに「めちゃくちゃかっこよかったです〜!」と伝えた。
心底驚いた顔をされた。そして深く丁寧に頭を下げられた。恐縮だ。

素敵なものを素敵だと言うだけで「ありがとう」が返ってくる世界。
日本人は謙遜しすぎるきらいがあるけれど、褒められたら「ありがとう」でいいと思う。
私も知っている。自分が知らない人に褒められるのはうれしい。
それは知らない人にまで届いたということだからだ。

ところで、朝から『最高の教師』の最新話を観たのだけど、とてもとてもよい回で「そこで17か~~~~~~~!」とひとり悶えている。
みんな調子に乗っていこう。
踊ればいいし、歌えばいいし、書けばいいし、描けばいいし、語ればいいし、つくればいい。

いつもあたたかいサポートをありがとうございます。メッセージもとても嬉しくて、大事に読ませていただいております。