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ワシントン・ポスト厳選 1歳〜100歳で読むべき100冊 【51~75歳 編】

6月26日のワシントン・ポストで、1歳から100歳のための100冊の本を1冊ずつ紹介する、という記事が掲載されていました。とても興味深いラインナップだったので、4回に分けて100冊すべてご紹介します。(第3回)

100冊の半分以上は邦訳が国内で出版されています。気になった本があればぜひ読んでみてはいかがでしょうか。書名や書影からAmazonのURLに飛べますが、まちの書店で探してみるのもいいと思います。誕生日の贈りものとしても、(本によっては)素敵なものになるはずです。

リストの本については、今後のよもやもPodcastでも触れていく予定です。
時々あるコメントは、よもやもの中の人Shinによるもの。
あまり役に立ちそうなことは言っていません。

51歳〜75歳で読むべき本

51歳:“Who Do You Think You Are?”(未邦訳)/アリス・マンロー

52歳:女のいない男たち/村上春樹
今回の100冊のラインナップのなかで唯一の日本人作家による作品(短編集)。やはり村上春樹は入ってくるか、といった感じ。言い換えれば、英語が苦手でも日本人が原文で読める1冊ですね。
収録作品の中では『木野』が結構好きです。数年前に読んだ当時は、舞台になる根津美術館の裏手なんか行ったことなかったんですが、いざ歩いてみたら文章の雰囲気とマッチしていて驚いた記憶があります。

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53歳:幸せなひとりぼっち/フレドリック・バックマン

54歳:死の拒絶/アーネスト・ベッカー

55歳:オリーヴ・キタリッジの生活/エリザベス・ストラウト
著者は本作でピューリッツァー賞受賞したみたいです。

56歳:すべてがうまくいかないとき チベット密教からのアドバイス/ペマ・チュードゥン

57歳:日の名残り/カズオ・イシグロ
最近ノーベル賞を受賞して知名度が一層上がった感のあるカズオ・イシグロの作品。『わたしを離さないで』『わたしたちが孤児だったころ』とかも面白いんですが、『日の名残り』の美しさは抜けてます。執事が主人公で時代設定も近いので、『ダウントン・アビー』とか好きな人にも勧めたい。ミステリーではないけれど、いわゆる 「信頼できない語り手(Unreliable narrator)」もので、主人公の記憶の曖昧さ・不確かさが、物語に結構重要だったりします。名作。

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58歳:“The Plague of Doves”(未邦訳)/ルイーズ・アードリック
1897年にアメリカで実際に起きた、先住民リンチ事件に基づいた作品。アメリカ先住民系の作家として著名で、ミネソタ州ミネアポリスに、先住民コミュニティ活性のための独立系書店Birchbark booksを経営してます。
ラブ・メディシン』『五人の妻を愛した男』など数作は既訳。

59歳:“Dynamic Aging”(未邦訳)/ケイティ・ボウマン

60歳:“The Five Years Before You Retire”(未邦訳)/エミリー・ギー・ビルケン

61歳:“Fear of Dying”(未邦訳)/エリカ・ジョング

62歳:“Major Pettigrew’s Last Stand”(未邦訳)/ヘレン・サイモンソン

63歳:夜のふたりの魂/ケント・ハルフ
Netflix配信映画『夜が明けるまで』の原作小説。映画の主演はR.レッドフォードとJ.フォンダ。ケント・ハルフの遺作となりました。

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64歳:“Old in Art School”(未邦訳)/ネル・アーヴィン・ペインター

65歳:“65 Things to Do When You Retire”(未邦訳)/マーク・エヴァン・チムスキー

66歳:"アウトランダー" シリーズ/ダイアナ・ガバルドン

67歳:ドン・キホーテ/ミゲル・デ・セルバンテス
大変恥ずかしながら未読です…読みます。

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68歳:悲しみにある者/ジョーン・ディディオン
作家が長年連れ添った夫の死後の1年間を描くノンフィクション。
2005年度の全米図書賞も受賞したそうです。

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69歳:“I Remember Nothing”(未邦訳)/ノーラ・エフロン

70歳:“Master Class: Living Longer, Stronger, and Happier”(未邦訳)/ピーター・スパイアーズ
本書、ひいては当ランキングの特徴ですが、文学作品にとどまらず、それぞれの年齢ごとの生き方や悩みと向き合うような本が多く取り上げられています。間口が広くて良いですね。

71歳:真夜中の子供たち/サルマン・ラシュディ
イギリスの植民地主義と英領インドの分離独立を主題としており、ポストコロニアル文学やマジックリアリズムの代表例(wikiより)、だそうです。
次項のガルシア・マルケスや既出の村上春樹など、広義にマジックリアリズムに分類される作家との文脈の中で読むのも面白いかもしれません。

72歳:コレラの時代の愛/ガブリエル・ガルシア・マルケス
ガルシア・マルケスは「百年の孤独」だろうと思っていたので意外でした。
ハビエル・バルデム主演で2007年に映画化されてます。どうでもいいですが、ハビエル・バルデムの顔立ちって、'ハビエル・バルデム'って感じだよなぁ、っていつも思います(主観)。

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73歳:“The Years of Lyndon Johnson”(未邦訳・全4巻)/ロバート・カロ

74歳:“Paris in the Present Tense”(未邦訳)/マーク・ヘルプリン

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75歳:ヒストリー・オブ・ラヴ/ニコール・クラウス

出典:The best books to read at every age, from 1 to 100
-Washington Post June26, 2019

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