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真面目に、がむしゃらに。いつだって「壁」の向こうへ 【FOURDIGITのクリエイティブ いま・むかし】

SERVICE DESIGN Div.のテクニカルコンサルタント西垣と、INTERNATIONAL Div. と COMMUNICATION DESIGN Div.のクリエイティブマネージャーを務める横山。2005年入社の西垣に対し、横山がFOURDIGITにジョインしたのは2020年4月と、社歴には開きがあるものの、プロジェクトを通じたお二人の出会いは2009年にまで遡ります。それから早10年余り。FOURDIGITを「中」と「外」から見てきた二人に、クリエイティブトークを繰り広げてもらいました。

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―2009年頃、横山さんはディレクターとしてFOURDIGITにWeb制作を発注するお立場だったそうですね。そして、その熱いオーダーに受けて立っていたのが、西垣さんだったとか。その頃の記憶や、お二人に共通するプロジェクトの思い出を教えてください。

横山
僕は、以前在籍していた制作プロダクションでは、広告をメインに手がけるディレクターでした。かっちりした感じのサイト制作にも携わってはいたものの、個人的に情熱を注いでいたのはプロモーションやキャンペーンの領域。面白さや楽しさ、人の心をいかに惹きつけるか、ということを追求した仕事が多かったですね。自分が研ぎ澄ました企画を形にする際に、それに見合う技術を自社内でカバーできないことが多く、FOURDIGITに依頼するようになったのが2009年頃。
印象に残っているのは、企画の趣旨を説明すると、「こんな仕組みを使えばもっと良くなる」というボールを返してもらえたこと。企画する人、デザインする人、開発する人という境界を設けず、常に併走してゴールに辿り着いてくれる会社というのは実はあまりなくて。FOURDIGITは当時からそこが魅力だったし、パートナーとして頼りにしていました。

西垣
ディスカッションの延長で、よく喫煙ルームであーだこーだと話し込んでいましたね(笑)。楽しかった。

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横山
当時の西垣さんですごく印象に残っているのが、どんなに難しいことを持ちかけても、絶対に「できません」とは言わないこと。製薬会社の啓蒙サイトで、登録ユーザーに何度もリピートして遊んでもらえるように短いスパンでコンテンツを追加したり、ランクに応じてアバターの装備品を増やしたりという、その当時僕が関わったなかでも相当込み入ったプロジェクトの時も、西垣さんに相談したら「できます!」と言ってもらった記憶があります(笑)。

西垣
どんなに規模が大きくても、技術的にチャレンジングな要素が多くても、「とりあえずなんでもやってみよう」という感じでしたね。そもそも、自分たちが手がけたものを、誰かに「普通だね」と言われるのはイヤだな、という気持ちが強くて。だからこそ、やったことがないものでも、「やってみたらきっと面白いよね」という感覚がベースにあったし、そういうコアのテンションは、メンバーがこれだけ増えた今でも変わってないと思います。

―それから約10年。お二人は、現在のFOURDIGITのクリエイティブの特徴や持ち味をどのように捉えているのでしょう。

横山
デザインとテックをどちらも大事にしていて、その両方が成立しているのがFOURDIGITのクリエイティブだと思います。Webサイトに関して言えば、機能も造形も等しく追求されている。そのバランス感覚が、FOURDIGITらしいデザインを生み出しているんだと思います。

西垣
どちらかに偏らない、というのはずっと大切にしてきていることですね。

横山
「真面目」なデザインだと思います。感覚で押し通すのではなく、リサーチや要件定義といったすべてのパートが、真面目に取り組まれている。これは僕が広告の世界が長かったから余計にそう感じるのかもしれないけれど。今にして思うと、10年前のFOURDIGITに大きな信頼を寄せていたのも、単に「こうすれば楽しいですよ」だけではない、裏づけのある真面目さに拠るところが大きかったのかもしれないな。

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西垣
新築マンションのプロモーションサイトが主軸だった頃から、「情報は分かりやすく出さなきゃね」と「魅力的じゃないとダメだよね」を両方意識していたので、それから案件の幅が広がる中でより体系化されていき、今の姿があるんだと思います。Web制作に限らず、サービスデザインもベースにある考え方は同じはず。ただ、物理的な空間の広がりや、ユーザーのフィジカルな要素がそこに加わる分、気にしなくちゃいけないことが増えた、という感じかな。

― ベトナムのブランチとの協働も進んでいますね。海外ブランチとの連携について、思うところをお聞かせください。

横山
僕がFOURDIGITにジョインしたいと思ったきっかけの一つが、ベトナムブランチの立ち上げです。もともと、以前の会社でベトナムチームを発足させて、現地と日本を行き来しながら3年間ほど仕事をしていました。エンターテイメントやクリエイティブに対するニーズが加速度的に花開いていく様子を目の当たりにして、アジアでの展開にとても魅力を感じていた。ところが、会社の方針としてはアジアでの展開をするにはまだまだ時間がかかりそうということで。FOURDIGITは、クリエイティブの価値を高めることを大切にしている会社だと思っていたので、海外で自分がやりたかったことに共感してくれる人がたくさんいるはずだ、と。だから今のポジションに就けたことを嬉しく思っています。あいにく、コロナの影響で今は行き来ができていませんが、ベトナムのメンバーからはデザインに対する欲求の高さをものすごく感じています。

西垣
ベトナムのメンバーは、みんな良い意味ですごく前のめりですよね。数年前からベトナムのエンジニアとプロジェクトに入る機会がありましたが、みんな熱量と本気度がすごいなあと感じていました。今も、ブランチのメンバーと一緒に組んでやっていると、「なんでこうするの?」「こうしていい?」「これやっちゃっていい?」という熱い問い合わせが頻繁に入る(笑)。
色んな面で感覚的にも重なる部分が多くて、すごくやりやすいです。一方で、言語や物理的距離の壁はまだ多少あるので、そこの乗り越え方は考えていかなければと思っています。早くお互い自由に行き来できるようになるといいですね。

横山
ほんとにそうですね。

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― FOURDIGITのこれからを担うお一人として、どんなことを実現していきたいですか?

西垣
僕は、気づいたら入社16年目になるんですが、想いは変わらないです。どんなプロジェクトも楽しんでやりたいし、新しいことにチャレンジし続けたい。そこにもう一つ付け加えるなら、「ベトナムブランチを最強のフロントエンドエンジニアチームにする」ですね。それも結局、チャレンジですね。

横山
二つあります。一つは、アジアでFOURDIGITのプレゼンスを高めること。もう一つは、みんなが楽しくものを作ることができる場を作っていくこと。自分一人で追求しているだけだと見えないものも、会社という場に色々なプロフェッショナルが集まってそこにコミュニケーションが生じることで、見えるようになることが往々にしてあると思っています。日本もタイもベトナムも、「ここにくればいいものが作れる」という場にしていきたいです。

― さいごに、FOURDIGITでクリエイティブに向き合うすべてのメンバーの皆さんへ、メッセージをお願いします!

西垣
「がむしゃらにやろう」。ですかね(笑)。

横山
間違いない。物量は才能を超える、みたいなことは絶対にあると思う。

西垣
「このへんかな?」みたいに余力を残して置きに行くのは絶対なしだよね、という想いはあるかな。

横山
20年くらいこの業界にいるけど、作った量や、考えた量は裏切らない。飛びぬけたセンスを持っていて、いきなり作れちゃう人もいるけど、そういう人を、作った量や考えた量で超えることはできる。だから、トライアンドエラーを繰り返すのもすごく大事なこと。

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横山
出会った当時、何でも「できます!」と言ってくれた西垣さんも、たぶんできるかどうか分からなくてもそう返してくれていたと思う(笑)。

西垣
半分くらいはできると思ってましたよ(笑)。

横山
確信は半分しかなくても「できます!」と言って、それでトライアンドエラーを繰り返した結果突破できれば、次からは100%「できます!」と返せるようになるし、次のチャレンジの自信にもなる。

西垣
「壁があって超えられませんでした」を繰り返していると、絶対に超える瞬間はやってこない。

横山
できることをずっと繰り返していても、何も変わらないからね。

西垣
それで変わるのは、スピードくらい。

横山
現状を超えていく、変わっていくという今の話につなげると、時代の変化やテクノロジーの進化から取り残されないように、きちんと歩調を合わせられるかどうかがすごく大事だと思います。時代やテクノロジーが移ろっていくなかで、「真面目である」という根っこの部分は脈々と受け継ぎつつ、最適なクリエイティブを追求していきたいし、そうでなければいけないはず。

西垣
そうですね。「できます!」と言いながら、何でも面白がることのできるチームであり続けたいなと思います。

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編集・執筆 glassy&co.
撮影 吉田周平

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