見出し画像

会社員が仕事の気づきを社外秘部分を取り除いてブログを書くワークショップ

最後の部分に申し込みフォームあります。

去年は109本の記事を書いたらしい。

noteが教えてくれた 2021年のまとめ

社外の方と話してるとき、私のnoteの話になることがある。「こいつブログばっかり書いてるけど、暇なのか?」というニュアンスを1%ぐらい感じることがある。たぶん私の被害妄想だ。逆の立場ならそう思うのもわかる。暇ではなく試行錯誤してこうなった!を書いていきたい。

アウトプットするメリットは省略

「いろいろ発信したほうがいいよねー」みたいな話はわかるだろうから省略する。

社外に出せない情報を全部取り除いても、仕事に関するnoteは書ける

私はこんなイメージを持っていた。普段社内で話す内容は、社外秘も多いし、「なるほどなあ」という話も外には出せない。社外秘の部分が面白かったりするものだ。

でも、ちょっと加工すれば出せることがわかったのだ。こんなイメージ。

では、OKラインの探り方をバラバラと書いていく。

社名をどこまで出してアウトプットするか

これでアウトプットの出しやすさが変わる。4段階ある。

(社名を出すアウトプット、制限多い)
1.会社公式
2.プロフィールに会社名を書いて、個人で
3.調べたら会社名がわかるけどプロフィールには社名出さずに、個人で
4.完全匿名で個人で
(社名を出さないアウトプット、制限少ない)

アウトプットをするときに社名をどこまで出すかの4段階

私は今、2でやっている。前は1でやっていた。面白いのは3だ。いま働いている会社のエンジニアと話していて出てきた話題だ。「会社名を背負って書くのはプレッシャーあるけど調べれば分かる、ぐらいには出しておいてもよい」とのこと。個人と会社の関係性として、適切な距離感だと思った。

私は記事の中で自分が働く会社の名前を極力出さずに「今働いている会社では〜」という説明をする。プロフィール見れば社名書いてあるんだけど。2と3の間だ。「自分の働いている会社で起きたことです」とは伝えたいけど、その会社がどこかは関係なく理解できる情報として公開したい。私を知ってる人は「あの会社の話だな」と読むし、知らない人は「どこかの会社の話だな」と読む。

同僚がこんなことを社内のslackで書いていた。

この会社にいると柴田さんのブログのリアリティがいろいろ見えて、それも福利厚生だ

同僚のslackの書き込みより

同じ会社で働く社員から見ると、具体例も知っているわけで、より一層楽しめるのか!自分でも気づいてなかったポイントだ。ちなみにもう一歩踏み込むと、この同僚の書き込みを引用するときに当人の確認を取るかどうか、にも判断の余地がある。このケースはテキストのコピペだから確認する。でも、同僚のちょっとした口頭の発言だったら確認しないだろう。名前も出さないわけだし、本人も覚えてないだろうし、発言内容も私の記憶だから適当だったりする。もうひとつ、上の書き込みの本来のテキストには社名がのっている。

カヤックいると柴田さんのブログのリアリティがいろいろ見えて、それも福利厚生だ

同僚のslackの書き込みより(修正前)

ここで社名は余計な情報だ。「カヤック」とは私が働く会社の名前だ。「カヤック」が社名だとわからない人も多いはず。だから省く。

記事の元ネタとなる「社内の出来事」が社外秘ではない場合も多い


例えばこの記事。「オフィスに落ちてるゴミを自分が拾うときの自分の変化」が元ネタなので社外秘ではない。

もうひとつ、この記事と関係あるけどここに書かれていない「社内の出来事」を思い出した。前の会社も今の会社も、社長が一番コーポレートサイトの誤字脱字とか、間違ってないけど修正したほうがいい細かいところに気づいて指摘をしてくる。実務側からすると「ちょっとそれ後でもよくないですか・・・」と思ってしまうような点を指摘してくる。で、そのコーポレートサイトを指摘するときの社長の動機と同じ感じで、オフィスに落ちているゴミを自分が拾えるようになった気がする、という話を書きたかったのだと思う。ゴミを拾う動機が違うのだ。これも社外秘ではない。

別の例。かなり話題になった記事。

これは2つの記憶から着想が生まれた。ひとつめの出来事。「聞かれたら何でも答えるよ」という社員のセリフを覚えていた。

ふたつめの出来事。他社から研修の相談を受けたとき。その会社が大切にしている文化として「フラットで、オープンで、遊び心があって」などのフレーズが使われていた。これを聞いて「どの会社も最初はオープンでフラットで遊び心があるんだな。でもそのままの状態は維持できないんだな」という感想を持った。

そこからオープンな会社のつもりで、情報がオープンになってない、というイメージがわき、上の記事となった。これら二つの出来事も別に社外秘ではない。

もうひとつ。「iPhone8を気づけば5年使っているけど、ぜんぜん買い換える気持ちになれない」から書いた話。仕事ですらない!でもインターネット的な会社で働いてるので、iPhone8使ってるの最新じゃない感じがして微妙だなと思ってしまう。そこで仕事とつながっている。

「小さな違和感」に敏感になりメモしておく

私はscrapboxでメモしている(全部公開している)。調べてみたら10ヶ月で509個のメモを書いていた。

例えば、10分前ぐらいに書いた「小さな違和感」はこれだ。

いま、ある研修の講師として待機中だ。控え室で研修の音声だけ聞きながらこれを書いている。
研修講師が「コップの水を捨ててからじゃないと、新しいものを手に入れられない」という話をしていた。私はそれを聞いて「その例え話は、使い古されてる感じもするけど・・・」と思った。しかし、その後の参加者の反応で「コップの例えがなるほど、と思いました」とコメントが。
私の見立ては間違えていた。単に私がそっち系の内容に詳しいだけで、まだまだ使える例だったのだ。で、「うわー、ずれてるー」と思ったので、メモしておいた。

話題になった記事「オープンでフラットな組織が突然閉鎖的になるとき」のメモはこれだ。全部情報公開して混乱させてた時期に書いたのだろう。

そんなメモ無理と思った人は、無意識に「これはメモする価値がない」と却下している

どうでもいいことを書くのだ。例えばこれ。

私が住んでるマンションの管理人さんが来てるかどうか、エレベーターホールに降りた瞬間にニオイで予想するゲームを勝手に朝やっている。だから何?という話でよいのだ。

無意識に「これはメモする価値がない」と却下しているものを、意識的に言語化できるようになるとよい。これはスキルなので、練習すればできるようになる。

小さな違和感を貯めて、寝かせておいて、結びつくまで待つ

「小さな違和感を寝かせておいて、結びつきそうだけど、まだ曖昧なもの」を紹介する。先ほど書いた社名をどこまで公開してアウトプットするかの話(再掲)。

(社名を出すアウトプット、制限きつい)
1.会社公式
2.プロフィールに会社名を書いて、個人で
3.調べたら会社名がわかるけどプロフィールには社名出さずに、個人で
4.完全匿名で個人で
(社名を出さないアウトプット、制限きつい)

アウトプットをするときに社名をどこまで出すかの4段階

これと似た構造として、googleドキュメントの社内閲覧権限設定の話がある。

(制限きつい)
1.自分しか閲覧できない権限
2.特定の人だけに閲覧できる権限
3.urlを知ってる人は見ることができるが、検索では見つからない閲覧権限
4.検索で見つけることができて、全員に公開されている
(制限ゆるい)

googleドキュメントの閲覧権限の差

これも、3「urlを知ってる人は見ることができるが、検索では見つからない閲覧権限」を上手く使えるかどうかで、社内の情報共有度合いが変わるはずなのだ。3の権限なら、話題になったら勝手に社内で資料が回覧される。2なら無理だ。4で出すには抵抗がある資料だったりもする。明確に意識しないと、3を使わずに2の権限にしてしまう人も多いだろう。

ここから抽象化して、何か導き出したいのだが、何を導きたいのかもわからない。二つの事例はマニアックすぎて微妙だ。図にするとこんな感じ。もうちょっと共通点をいい感じにできたら、記事にすると思う。

ブログを書く時間のうち大半は、寝かせている時間

着想からアウトプットまで一気にやるから時間がかかる。メモをして、「あ、これならいけるかも」と見えるまで放置しておいて、書き始めたら時間がかからない。もしくは、時間がかかるけど、ゴールイメージがあるので先が見えるから、そんなに苦にならない。

着想メモが増えると、指数関数的に記事が書きやすくなる

これは上手く説明できないが本当だ!記事を書いた数じゃない。着想メモの数と記事の書きやすさが比例する気がする。どうでもいいメモを書けるようになれば、記事の質にもこだわらなくなってるはず。そして、記事の量が質を産み、たまにいい記事が書けるようになる。いい記事とは、自分自身がお気に入りと思える記事だ。

社内用資料作成の時間も使ってブログを書く

いろんな社員に同じ話をすることがある。その代わりにnoteの記事を紹介する運用もしている。社内文脈がわかってなくてもわかるように記事を書くので、少し補足すればむしろ口頭で話したり、社内向け資料よりわかりやすい時がある。いろんなことを説明するのが自分の仕事の一環だから、これをやってもいいのだろう。みんなと個別に話せないし。

あとは、誰かに積極的に話したいことではないけど、まとめておきたいもの。社内外問わず適当にシェアしておくことの意味がある。偶然の要素が何かを産むから、仕事の時間を使って良い。これも本人の役割によって許されるかどうか決まる。

他の仕事のやる気がなくなったけど、今日何もやってない感じがする気分の時にnoteを書く。たくさん書いてたらここは苦ではなくなった。別に失敗してもダメージが少ない。で、書いた後に寝る。

これ以上は説明できない。まだ足りない要素がありそうだ。そこでワークショップをつくるぞ。

まだ足りないところがある。私も言語化できていない。そこで「仕事の気づきを社外秘を取り除いてnoteにすることを支援する非同期のワークショップ」をつくってみることにした。誰かやりたい人がいたら応募してください。応募をプレッシャーに私が段取りを考えていきます。一番下にフォームを用意した。

たぶんこんな感じ。全部オンラインで互いに時間のある時にScrapbox で書き込んだりする文通形式で考えている。オンラインで話すとかは大変なのでやらない。ここにScrapboxをつかって二人で会話してみた記録がある。こんな感じだ。

フォームをつくった。いま17名ぐらいとやってます。50人ぐらいとやりたい。ご応募お待ちしております!

追記:やった人の感想

Aさん:めちゃくちゃ動機づけされる。普段書いている間はずっと「こんなの誰のためにもならないだろ・・」と思いながら書いている。今回は柴田さんに「これはめっちゃいい話ですね」と言われて、「そうか、これはいい話なのか」と勇気づけられました。
Bさん:とりあえずメモできる、反応してもらえるのでやる気が湧く、続く
Cさん:書き散らした内容に、柴田さんが「面白い」と言ってくれてうれしい。一人だと続かないけど、面白いと言ってもらえるなら続けられそう。


具体と抽象を行き来するトレーニングになる

なるほどそういう切り口があるのか!



この記事が参加している募集

noteの書き方

最近の学び

誰かが書いてたけど、サポートしてもらったらそのお金をだれか別の人のサポートに回すと書いていて、それいいなとおもったのでやります!