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【間違える事、失敗する事から生まれる可能性】

あなたは空を飛びたいと思った時、
・鳥はミミズを食べているから空を飛べる。だからミミズを大量に食べてみる。
・ヘリウムで風船が飛ぶから、へリウムガスをたくさん吸い込ませてみる。
どう思いますか?なんてバカな事を!!!と思いませんか?実は子供の頃のエジソンが実際に友人を実験台にしようとして騒ぎになったエピソードです。

アート思考の強い大学生起業家のビジネスコンサル的な事をしていますが、黙って見ていると、どう考えても単なる思いつきで、方向性から逸脱した挙動や、人から誤解を受ける様な方針を提案してくる事があります。

そんな時、これが企業だとしたらこんな会話が生まれます。

部下から、なんの根拠もない数字や、なんの繋がりもない企業との協業や、どうみてもおかしい商流や、その根拠のない予算感と売上を提案された時、、、あなたが上司なら。

「は?それほんとに事業として成立すると思うわけ?その根拠は。。。。それ、無理でしょう。」

経験値がないので当然起こり得る事です。その時に私が悩むのが、転ばぬ先の杖を出すか、ギリギリで失敗に気づかせるか、失敗させるか、、、などのパターンのどれを取るかです。
一度感情を切り離して、なるべく、失敗するのを見守る様にしています。失敗して学ぶのと、失敗せずにこと無きを選ぶかでは経験値に大きな差が出ます。
さらに肯定的に考えれば、もしかすると「失敗する」と決めつけている自分が可能性の芽を摘んでいるのではないか?組織であれば、失敗されることによって管理能力が問われる。ある意味、私自身の保身なのではないか?失敗を恐れない猛者を飼い殺しにしているのではないか?
イノベーションの成功率は「センミツ」1000に3つしか成功しないと言われています。1000回失敗できる貴重なチャンスの1回を逃しているのかもしれない。

とはいえ、97%の確立で失敗し、その時、関係者の信頼を失うし、企業であれば大きな損失につながる事になります。もっとも、失敗させるパターンは、部下が折れない人格を持っている場合のみ有効で、全ての人にこの地雷踏み状況に追い込む事が正解ではないかもしれませんが、失敗の中から思わぬ「新しい答え」が生まれてくる可能性もあるということです。

経験値を頼りに間違わなくなった、あるいは不確実性を恐れ最適解しかだせなくなった、あるいは思考停止して判断すらできないサラリーマンに比べると圧倒的な突破力があります。既成概念でしか想像できないより、概念がないから創造できる方がこれからは必要とされる能力だと思っていて、無理と分かっていても否定せず、どうしたいか確認して、それを信じるならやってみたらいい。致命的な障害に至らない場合はなるべくそういう立場をとっています。

アート思考的な人才を活かせる環境はこういった理解が必要だと思っています。
経済が上り調子の時には既存のフォーマットに乗っかれば売り上げは上がるし、成功事例が役に立ちました。経済が成長しなくなった状況で、しかもコロナ禍やウクライナ情勢などから、本当に何が起きるかわからないVUCAの状況が加速しています。そんな中で今まで通り=既成概念でやっていてもマジで生き残れなくなる。となると、子供の様に間違えながら、失敗しながら新しい経験を自ら学習し、そこから自分なりの「正解」を作れる人に価値が生まれます。だから無邪気に間違えられる人、つまりトライアル・アンド・エラーに挑戦できる人や、それを許容できる環境(組織)がとても重要だと思います。

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