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【クリエイティブ・マネジメントから生まれるオープンイノベーションの3つの要素とは】

1年間、JVC KENWOODさんの新規事業立ち上げを支援していました。1年前、同社の新規事業部は2度の新規事業の失敗を経験し、不確実な市場で経験もなく、自分たちのやりたい目的もないまま意欲と自信を失っていました。

そこで私は、まず個人のやる気=モチベーションと創造性や自律、組織と個人の関係性=エンゲージメントといった人才開発と、組織のリノベーションを1年かけて行ってきました。
 
とてもユニークな手法を取ってきたのですがその内容は後日として、
結果的に組織リノベーションで大きな成果につながり、オープンイノベーションの実現にまで漕ぎ着けることができました。

イノベーションには5つあるのをご存知ですか?
一般的には今までにない画期的な商品やサービス、システムを販売し、それが世間に広く浸透することをイメージされていると思いますが、「経済発展の理論」 著者でイノベーション理論を提唱したシュンペーターは新しい組織もイノベーションだと言います。

多くの企業は、なんとなくできそうな人材に声をかけ、既存事業と兼務のような形で新規事業のアイデア出しからはじまりますが、この場合、失敗確率は確実に高まります。
新規事業を知っていれば、そんなことはしないでしょう。

手始めにやるべき事は個人のモチベーションやエンゲージメントと組織のリノベーションです。
今回の件は1年で組織リノベーションからイノベーティブな組織が生まれたといっても過言ではないでしょう。

どんなイノベーションが起きたかというと
1.従業員アンケートの結果1年で新規事業部の「仕事のやりがい」がマイナスから国内平均を大きく上回った。
 ・心理的安全性や内発的動機の掘り起こし
 ・個人のパーパスを再確認→仕事の自分ごと化(自律性) 
 ・ワークショップや研修を通してモチベーションとエンゲージメントの向上。

2.300件ものアイデアが生まれ、3つに絞り込み開発の検討
 ・トレンドレーポートによる興味、知識の蓄積
 ・アイデア創発の「型」を体得
 ・自社のアセットを徹底的に研究
 ・柔軟な思考ができる環境を作り

3.売上3000億のKENWOOD社と売上20億のAIベンチャー企業アビントンジャパン社とのオープンイノベーション。

この動画は3のオープンイノベーションのキックオフイベントのワークショップ動画です。
企業文化や売上規模も違う2社のメンバーが集まり理解とプロジェクトに対する共感を深めました。

動画の中で、オープンイノベーションの要素として
1. 自分軸
 内発的な動機が個々の内面にあり、モチベーションが高く仕事が自分ごと化できている。
2.コミュニケーション
 相互理解を尊重し、共創によりWin-Winの関係性が成立する環境。
3.成果物
 1社ではできない、スピードと発想で新たな価値を生み出す。

の3つが挙げられました。
成果や結果の前に自分軸やコミュニケーションを起点とするところがクリエイティブ・マネジメントの実践から生まれる考え方だといえます。自分軸=内発的動機から、コミュニケーションを深めお互いを知り共創環境を構築、成果物は結果であって、結果に向けた共創環境の意識とパーパスの共有を行う事ができました。この関係性が構築できないと単なる受さ発注の関係になり、利害関係が生まれ、結果的に双方の持つ潜在的なスキルの拡張と融合にはむずび付きません。

この先、このプロジェククトがどのような発展をするかは分かりませんが、この経験値だけでも未来への可能性が大きく開いたと言えるでしょう。


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