見出し画像

正社員で働くべき理由とは?|社会保険をFPが解説

今回はアルバイト労働者と正社員との間の社会保険の違いについて解説します。

  • 社会保険とはどのようなものなのか

  • アルバイトと正社員の社会保険の違い

結論をいえば、正社員のほうが手厚い社会保障を受けられます。
健康保険制度においては正社員のほうが保険料が安い、年金制度においては正社員だった人のほうが老後に年金をたくさんもらえる、という違いがあります。

これらについてファイナンシャルプランナーの筆者がわかりやすく解説していきます。


アルバイトと正社員の社会保険の違い

社会保険においてアルバイト労働者と正社員で異なるものは、次の2つです。

  1. 健康保険制度

  2. 年金制度

それぞれ解説していきます。

健康保険制度

アルバイトの人が加入するのは「国民健康保険」で、保険料は全額自己負担、市区町村が保険者となっています。一方、正社員は「健康保険」といい、保険料は会社と折半、つまり自己負担は半分となります。保険者は勤務先が所属する健康保険団体です。
いずれも医療機関で治療を受けたとき、保険証を提示することで治療費の3割が自己負担となるのは同じですが、毎月納める保険料は正社員のほうが安いのです。

年金制度

国民年金は20歳以上60歳以下のすべての国民が加入している年金の1階部分で、アルバイト労働者、正社員いずれも加入している基本的な年金保険です。国民年金の保険料は全国民(20~60歳)一律 月額16,590円(令和4年度)となっています。

一方、厚生年金とは正社員が加入する年金の2階部分で、老後に手厚い年金の給付が受けられるものです。厚生年金保険料は所得によって異なりますが、会社と折半なので、自己負担は半分となります。

アルバイト労働者 国民年金のみの1階建て年金
65歳から受け取れる老齢年金額は月約65,000円

正社員 国民年金+厚生年金の2階建て年金
65歳から受け取れる老齢年金額は月約155,000円

正社員の年金保険料はアルバイトより多くなるものの、それ以上に受け取れる年金額は手厚くなり、その差は約2.4倍になります。

ここからは、健康保険と年金についてもう少し詳しく試算していきます。


アルバイト労働者と正社員の生涯の差を試算

ここで、アルバイトと正社員をそれぞれ生涯継続した場合の社会保障の差を試算してみましょう。

健康保険制度

アルバイト
国民健康保険料 月額17,000円(所得によって異なります)
 
正社員
健康保険料 会社と折半、自分が納める分は月額12,000円(所得によって異なります)

病院に支払う治療費の自己負担額はアルバイト、正社員いずれも同じ3割です。しかし20歳~60歳の間に納める保険料は正社員の方が2,400,000円少なくなります(概算)。

老齢年金

老齢年金の給付が始まる65歳から、男性の平均寿命81歳までの16年間に受け取る年金額の試算をみてみましょう。

アルバイト
老齢基礎年金のみ
年金給付月額 約65,000円
16年間に受け取る年金合計 12,480,000円

正社員
老齢基礎年金+老齢厚生年金
年金給付月額 約155,000円
16年間に受け取る年金合計 29,760,000円

奥さんの年金も考慮した場合
奥さんの老齢基礎年金 月額65,000円
夫婦で合わせて220,000円が毎月給付される

生涯アルバイトで働いた人は年金受給額約1,200万円に対し、正社員で働いた人は3,000万円近くも受給できるのですね。さらに奥さんの年金と合わせれば4,200万円にもなります。2階建て年金であれば65歳で仕事を引退し、無駄遣いさえしなければ年金だけで十分生活できるのではないでしょうか。

一方、生涯アルバイトの人は老齢基礎年金のみで、受け取れる年金は月額65,000円ですから、これだけで生活するのはむずかしいかもしれません。65歳を過ぎても働き続けなければならないという覚悟も必要になってくるでしょう。


まとめ:老後にゆとりのある生活をするなら正社員で働くのがおすすめ

今回はアルバイト労働者と正社員の社会保険の違いについて解説しました。
健康保険制度については医療費の自己負担額はいずれも3割で同じですが、納める保険料に違いがあるのですね。

年金制度については
アルバイト 国民年金のみの1階建て年金
正社員 国民年金+厚生年金の2階建て年金

65歳以降、仕事を引退できるか、または働き続けなければならないのか、というところまで差があるのですね。

これらのことを考慮して今後の働き方について考えてみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?