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Hard Nips (バンド)[インタビュー in ブルックリン vol.8]

ブルックリンを拠点に活動する、4ピース日本人ガールズバンド「ハードニップス」。2010年からのオリジナルメンバーYoko Nips(ボーカル) と Gooch(ベース), 2013年から加入した Saki Nips(ギター) の3人に、ニューアルバム"Master Cat"の制作についてインタビュー。

Saki : サキ・ニップスです。ニューヨークのロングアイランドで育ちました。今はクイーンズに住んでいます。

Yoko: ヨーコ・ニップスです。歌とキーボードと、時々踊ったりなど。大阪出身です。ニューヨークには、、、長く住んでいます。

Gooch: グーチです。ニューヨークには、2000年末(!)に引っ越してきて、最初の頃はイーストヴィレッジに住み、その後ブルックリンに住んでいましたが、今はモントークに住んでいます。

バンドとして、どのくらい活動していますか?

Gooch: ハードニップスは、、、2010年から?

Yoko: (メンバーチェンジで)サキが入ったのが、2013年かな。

Saki: ヒトミ(ドラム)は、私よりちょっと前に入ったはず。

ニューアルバムをリリースしましたよね?

Yoko: 6月4日に発売したばかり!

Saki: レコードは、運搬されている途中!

アルバムの中で気に入っている曲は?

Gooch: うーん、’BLENDER X ’という曲に、すごく良いミュージックビデオを作ったので、それについては言及しないとだよね。

Saki: ビデオは私と、私のパートナーのテイラーが3Dのグラフィックの編集をしました。BLENDER X は一番、”みんなで作った曲”だと思う。幾つか”誰かが中心になってに書いた曲”もあるけど、 BLENDER X は、一番、バンドとしてコラボレーションしてつくった曲だよね。
バーケード(アーケードゲームがたくさん置いてある、アイコニックなバー)で飲みながら、「ブレンダー!」「サムシング、ブレンダー!」「クレイジーブレンダー!」「ブレンダー、ブレンダー、、、X!」とか言ってたのを私がメモっていて。(笑)

Gooch: 言葉遊びから始まってるんだよね。私たちは、そういった言葉遊びから、ワードや歌詞を組み立てることも多いんだけど、ブレンダーXもそうやって作られた中のひとつ、だね。

Saki: そう、楽しかった!私たちはバーケードの常連で、行けば、バーテンダーのジョーが自動的にスナックを出してくれる。(笑)ハードニップスのオフィスは、バーケード、ウィリアムズバーグ店

Blender X のミュージックビデオのアイデアは、どういったところから?

Saki: 私のパートナーのテイラーが、「Blender X」 という曲のタイトルを聞いて、3Dソフトウェアの「ブレンダー」を使おう!!!となって。

Gooch: そうなの?!

Yoko: 知らなかったー!!

Saki: そうそう、「ブレンダーX」に「ブレンダー」を使おう、というのが原点。パンデミック中だったのでみんなで撮影するにも制限があるし、そもそもグーチはモントーク、ヒトミもアップテイトに住んでいるから集まるのもなかなか難しいし。アニメーションで作るにはパーフェクトなタイミングでもあったよね。口も、ちゃんと動かしました。

Gooch: すごいよね。私たちがグラフィックのキャラクターになってビデオに出演してるんだもん。

Saki: 衣装はOrdinary Witches の時の衣装を参考にしたんだけど、似てるでしょ、あの時ヨーコの髪はピンクだったし。撮影はせず、既成のフッテージと組み合わせているのだけど、砂漠のフッテージを探してたら、ちょうど白いトラックが走ってるのを見つけて。完璧。(笑)

Yoko: ありがとう、さきちゃん、、、!

新しいアルバム「Master Cat」は、今までにハードニップスとしてリリースしている、ガレージガールズバンドっぽいストレートなサウンドとは違う印象のものに仕上がっていると思いました。レコーディングを開始する前に、具体的な音のイメージはあったのでしょうか?

Gooch: いや、あまり無かったよね。ただ、レコーディングするまでに、かなり時間はかかっています。

Saki: 'Analog Guys' という曲は、いままでのハードニップスっぽい、ガレージな曲だと思うのだけど、ほかのは暗めで変な感じの曲だったり。
グーチが楽器なしでiPad で作ったのを、バンドでリメイクのような形で演奏したりもしました。シンセのパートだったところを私がギターで弾いたりして、最終的に”違う曲”になったり。

Gooch: ’Workaholic' も、いろんな音を足したね。

Saki: そうだね、かっこよく仕上がった。全体的にシンセを重ねたりとか。いままでのアルバムと比べたら、いろんな楽器がたくさん入っているよね。ヨーコはキーボードをたくさん弾いてるし。

アルバムのレコーディングはどこで?

Saki: Katonah Sound です。アップステイトなので、長い週末を利用して、3日か4日ほど、エンジニア(ピート)の家に滞在しながら。ヒトミとグーチは先に帰ったけど、ヨーコと私が残り、ピートがミックスとマスタリングまでやってくれました。彼は外のコオロギの鳴き声を録って入れたりもしてくれて。(笑)

Yoko: 彼は色々と音を足してくれてるね。

Saki: 彼とのコラボレーションとしても、楽しく仕上がりました。

アルバムのジャケットはどのように制作したのでしょうか?

Gooch: イラストは、YUKIBO という日本人のアーティストが描いてくれました。私たち4人が天女になっている!

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Saki: インナーに私たちのボス、「マスターキャット」がいます。ゲイシャ? ヤクザ?マスターキャット。(笑)

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Gooch: グラフィックデザイナー(Ryuji Higa) がカタカナとか漢字をつかってデザインをしてくれて。

Saki: ジャケットの、メンバーひとりひとりの横の名前が、歌舞伎の告知っぽいでしょ。

Gooch: あとサキが、色付けをやってくれました。イラストには色がついてなかったんです。カラーリングに、ものすごい時間をかけたんだよね、、、

Yoko: ジャケットつくるだけで一年かかってる!

Gooch: ヴィンテージの、アメリカンヒーローコミックみたいな色合いにしたくて。具体的なイメージがあったんです。

Saki: テイラーがもっていた、古いコミックのオフセットプリントのカラーにするプラグインを使いました。細かいドットのレイヤーがあり、ヴィンテージ、レトロな感じに仕上がっています。カセットでは見えづらいけど、レコードジャケットだったらわかりやすいと思う。

ライブの予定は?

Yoko: 6月21日(月)に、Make Music New York に参加しますが、これはライブストリーミングです。

ニューヨーク時間 6月21日(月)午後7時45分

日本時間 6月22日(火)午前8時45分

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6月25日(金)は、Our Wicked Lady、こっちは実際に「ライブ」です。レコードは、この日までに届いているはず!!!

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インタビュー・日本語訳:Twisty



















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