20230215
少女に連れられ訪れたのは、古い神々の顔面を模した石像の並ぶ祭壇。何度か訪れていて、連れられる途中嫌な予感がしていた。恐れがあった。等間隔に並ぶ石像の背面が見え始め、そこで一度目が覚める。
また意識が落ちると、また少女が見える。少し離れた場所に緑の靄(もや)に包まれて見える。耳鳴りは聴こえないがそのクオリアがする。嫌な予感がしないでもないし、抗えない力に突き動かされているわけでもない。興味本位も半分、はっきりした理由もなくなんとなく付いていくと、神社がある。古ぼけた木の柵に隔たれているが、隣接する形で寺もあって、柵を通り荒い石造りの短い階段を降りると、細長い石碑がある。
何か供えなければと思って、咥えていた火のついた煙草を、石碑の台に置く。手巻き煙草でフィルターが無く、口に付いた葉を手で拭ってその場に落としたが、落としてから罰当たりかもと後悔をする。
振り返ると境内の一角で巫女が数人踊って居たり、音はしないが神楽を演奏している様子。
御札売り場で巫女から御札を受け取る。小さな木の札に白い和紙のリボン。土が肥える、土肥、と書いてあった気がする。
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