【まとめ記事】ネオニコチノイド系農薬、こんな所に入っていて、こんな問題が指摘されています。
最近「ネオニコチノイド(略してネオニコ)」って、よく聞きませんか?今日も、こんなニュースが流れてきましたよ。
宮古島市の水道水から、ネオニコチノイドが検出されたそうです。
この農薬、どんな背景があって、日本や世界ではどんな使われ方をしているのか、詳しくご紹介します。
「うちの水道水は大丈夫?」「私も食べているかも。調べたい!」という方、最後に検査機関を掲載しています。興味のある方は、そちらのHPもチェックしてください!
ネオニコチノイド系農薬とは
「ネオニコチノイド」とは、「新しいニコチン様物質」という意味。ニコチンによく似た形をしています。
便利な農薬
「人間に安全」「すぐ効く」「長く効く」ということで、稲、茶、モモなどの果物、トマトなどの野菜や、松枯れ対策などでたくさん使われています。
ただ、使い始めてみると、いろんな問題が出てきたのです。
ミツバチがいなくなった
2000年代初頭、世界的に問題となった「蜂群崩壊症候群(CCD)」。
ネオニコチノイド系農薬だけが原因ではないようですが、大きな要因とみられています。
ウナギも消えた
日本の宍道湖では、ニホンウナギとワカサギが激減。
宍道湖では、たまたま長期にわたる生態系調査が実施されていました。その結果、1993年以降、宍道湖の動物性プランクトンが激減したことが分かったのです。
1994年以降は、動物性プランクトンをエサとしていたニホンウナギとワカサギが激減。調査の結果、「周囲で使われ始めたネオニコチノイド系農薬が原因」とテレビで放映されました。
こんな報道をすると、かみつくヤツがいる
大企業の製品の毒性を暴くと、それに反論する人が必ず出てきます。
この報道にも、御用学者がすぐ反論。ただ、その内容があまりにひどすぎて、
巨大ブーメランが自分に返ってきた形に。
私も、さらなる議論の盛り上がりに期待しています。「報道特集」のnote、とても面白かったので、ぜひご一読ください!
日本では一般的な農薬
「かなり危険な農薬なのね」という印象の「ネオニコチノイド」。ただ、日本では広く使われています。
これは、ネオニコチノイドの一種「クロチアニジン」を含む農薬「ダントツ粒剤」が使える作物と、使用頻度が分かる表(一部)です。
見ていただければ分かる通り、冷蔵庫に入っている野菜・果物には、大体使えます。
この表、難しくないですか?
そして、ネオニコチノイド以外にも、いろんな農薬がありますよね。どの時期に、何を使ってもよいのか……農家にとって、この組み合わせって、本当に難しいのです。
だから、農協の担当者が「レタスをハウスで育てる方は、この農薬をこう使って……」と指導してくれるんですよ。
こうやって、農家は複雑な計算をしなくていいし、農協としては農薬の売り上げが上がるし、まさしく「Win-Winの関係」が出来上がります。
農家が悪いわけではない
ただこれ、農家だけが悪いのではありません。お金でつながる、この仕組みが悪いのです。
この仕組みから飛び出すのは至難の業って、想像できますよね。それでも、「自分の子どもに、喜んで与えられるモノを」という一心で、飛び出す農家が沢山います。
こういう農家は、農協に作物を出荷していません。この「頑張っている農家」と私たちが直接取引をすると、「農薬削減・お金のつながり削減」になります。
日本だけユルユル
日本では普通のことでも、報道されていないだけで「日本って大丈夫?」というコトは沢山あります。
海外に輸出する農産物は、国内で流通しているモノとは違うってご存知ですか?
この本には、「輸出農家の農薬使用 世界基準への努力」という記事が掲載されています。
台湾で、チゴやゆり根の輸入が認められなかったのも、記憶に新しいですよね。
知らないうちに、政府の方針で、日本は農薬天国になっているのです。
世界的には、廃止の方向
実は、世界的にみると「ネオニコチノイドは使わない」方向で進んでいます。
EUでは、2018年4月、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサムの3種類のネオニコチノイド系農薬の、ハウスを除く屋外における全面使用禁止を決定しました。
2019年、アメリカでもネオニコチノイド系農薬を使った農薬製品12種類の登録(承認)が取り消されました。
あの、アメリカでも使えなくなったのですよ。それなのに、日本では……。日本はアメリカ農作物の最終処分場ですから
こういう事情を知っていれば、「あ、なるほどね~」と思わなくもありませんが、イヤですよね。
農薬を調べたい方はコチラ
食べ物に含まれる農薬、気になります。調べてみたい方は、ココにお願いすれば調べてもらえます。
食べ物はもちろん、「尿中のネオニコチノイド濃度」も検査可能。
プレテストは終了して、今は普通に検査しています。
「頭髪中のグリホサート検査」もできますよ。
「農民連食品分析センター」は、完全独立採算制。企業とは全くつながっていません。だから、忖度なしで、本当の数値を出してくれます。
この他にも、「給食パンのグリホサート量」「乾麺に含まれるグリホサート量」なども調べていますよ。興味のある方は、サイトをチェックしてください!
この報道で、かみついたヤツがコチラ
……この手の調査を発表するとすぐ、御用学者が記事を書きます。
ココのサイトは、化学企業の御用達。反面教師に出来ます。今は色んな情報がありますから、上手に利用して健康を守りましょうね!
あ、自分のブログでも、ちょっと詳しく説明しています。
もっと知りたい方は、コチラもどうぞ!
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