99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 を読んで報告という行為について考える。

今回私が読んだ本は『99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』だ。簡単に言うと3つの大切なことを言っている。

①すべては仮説にすぎなく裸の事実は存在しない
②すべては仮説は私たち一人ひとりにもあてはまる。自身が持つ無意識な仮説をもとに判断をしている。
③②が原因でさまざまな問題が生じるため、避ける必要がある。そのためには、1つの仮説を絶対視せずに、すべては覆る可能性があるという観点から眺める必要がある。具体的には、相手の立場になって考えてみることが挙げられる。

以上の内容をもとに人とコミュニケーションを取ってなにかを遂行するときの報告をどうすればいいのかについて書いていこうと思う。

まず報告とは何だろうか。辞書で調べると「ある任務を与えられた者が、その用務の情況・結果などを述べること。」などと説明されている。やったことによってどうなっているかという事実を述べるということだ。しかし、それだけでは、そうですかという反応しかもらえない。なぜなら、それをうけてどうしたいのか、どうしてほしいのかについては全く触れていないからだ。つまり、報告には次につながるものがあるから必要なのであり、単なる報告はあまり価値がない。

以上のように考えた場合、報告には方向性が必要となる。

報告を受けてしてほしいことがある場合は、人に対して指示をしないといけない。これは指示するという方向性をもった報告だ。「~してほしい」であったり「~して」というものだ。報告という事実を受けて、自身がもつ仮説を相手に一方的に伝えるものがこの報告に該当する。

報告を受けて考えを聞きたい場合は、人に対して提案をする必要がある。これは提案するという方向性をもった報告だ。「~してみてもいいかも」であったり「~するのはどう?」というものだ。報告という事実を受けて、自身がもつ仮説を相手に伝えつつ、相手の仮説も把握するものがこの報告に該当する。

最初に挙げたただの報告は、自身の仮説を相手に伝えることをせず、相手の仮説も聞かないという自分の責任を回避するものだ。つまり、あってもなくても変わらないという重要度の低いものだ。といっても事実は言うだけでともに共有することができるものであり、判断の材料になることがあるため大切ではある。事実の報告からスタートし、それをもとに仮説を通して指示内容、提案内容が決まっていく。

次に、指示と提案の報告はどっちの方が良いのかという話をしていく。結論から書くと状況次第でどちらが良いのかは変わる。

例えとして、チームゲームを挙げる。
友達とみんなでやっているときでも野良の人と一緒にやっているときでもどちらでもよい。敵の位置が分かったとする。この時、あなたは指示と提案どっちをするだろうか。私は指示をする。なぜならば、限られている時間が短いからだ。例えば、pubgは1ゲーム長くても30分ぐらいしかなく、
valorantは1ラウンド最大2分25秒しかない。このような状況において最初から相談をしている時間はない。判断に時間がかかればかかるほど初動が遅れ不利になってしまう。指示であれば自分以外に考えさせる必要がないため最短で判断ができる。本にも書いているように人にはそれぞれの仮説をもとに判断をする。他人の意見を聞いて判断をするにはその仮説の食い違いを合わせる必要が出るが、時間が少ない場合にそのような余裕はあまりない。

以上のように判断するまでにかけられる時間が短い状況では指示がよく、書けられる時間が長い状況では提案がいいと考えられる。

次に、報告の順番について書いていく。
報告の過程は上記にも書いたように 事実→自身の仮説→報告となっている。
まず、事実を報告する。「~でした」「~にいたよ」といったものを報告する。ゲームであれば、どこどこに敵がいたであったり、~にこういうアクションがあったといったようなものが該当する。
次に、自分の仮説としてどうしていきたいかを考える。上の事実をもとに状況を整理してこうした方が良いという自分の仮説をもとにどうしたいかを考える。
最後に指示や提案をする。上で考えたことをもとに短く簡潔に指示や提案をする。

以上のような順番でやることが伝わりやすいと考えられる。
指示や提案においては理由は後回しでもいいのではないかと個人的には思う。なぜなら、方向性が最重要であり、まず自分の仮説の結論表明が大切だからだ。指示に関しては自分だけが考えればいいためこれは文字通りだが、提案に関してはどうだろうか。提案は自分の仮説と相手の仮説のすり合わせをすることを意味する。これをするためにはまず、仮説にずれが生じていることを認識する必要がある。つまりいずれにしろ自分の仮説の結論を最初に報告することが大切だということだ。

以上のように報告について考えてみた。人となにかをするということは非常に大変なことなんだと再確認できたと思う。



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