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カブで行くがむしゃら関西旅行。えっ110ccで東海道走破ですか?

いつかは欲しいと思っていたスーパーカブ、インナーフレームを持つ新世代のカブ110がデビューしたのを機に手に入れたのが2010年のこと。主に近距離の便利なアシとして重用しているスーパーカブがなぜ東京から幾つも県境を越え大阪中心部まで行くことになったのか?

実はもう一台のスーパーカブ110のオーナーが今は山口県在住の小学校以来の親友だったことが発端。出身中学の同窓会にお揃いのカブで乗り付けよう!とどちらからともなく声が挙がった、という訳。お互いに大阪までの距離は500kmに及び、高速を使えない原付Ⅱ種には結構つらい道中なのかもしれない。しかし、千載一隅のチャンスとばかりに大阪行きを決める。

出発は11月の天気の良い朝。一応ハンドルカバーや大型のスクリーンは必携。ちょうど朝のラッシュ時に横浜市内を通過するタイミングとなってしまい、少し後悔。小田原手前で長めの第1回休憩をとったのは正午近くの時間帯になってしまった。

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箱根越えは慣らし運転で最初にクリアしたルートだから三島、静岡方面への道程は問題なし、だが11月の箱根の峠でどのくらい気温が低下するかが気がかり・・・・厚めのダウンを着込んでいたせいで、問題なく通過。三島の手前でダウンを脱ぎ快適な国道1号ツーリングを続けます。東西を隔てる一つの目安、フォッサマグナに近い富士川を渡る手前で大型のショッピングセンターにピットイン。ちょっと遅めの昼ごはんです。一人旅だから気楽そのもの。陽射しもたっぷりあって、気持ちよい走りを楽しめる。

富士川を渡ると国道1号、東海道線、東名高速が入り交じる由比海岸のお気に入りルートへ。110ccだからここは問題なく通行できる。スクリーン越しに見える駿河湾の海は絶景。何度通っても感慨の深いポイント。海を離れると旧清水市内、現静岡市清水区に入る。126cc以上だとこの先自動車専用道のバイパスで一気に袋井市方面に直行できるのだけれど、カブでそのルートは使えない。バイパス完成前からよく使っていた国道150号を経由して御前崎経由で海沿いのルートを行く。

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静岡市内で国道1号線を安倍川沿いに左へ曲がるとすぐ近くを平行ルートの150号国道が走る。ここからは東名高速のルートに近く、日本坂の長いトンネルを抜けて焼津方面に向かうことになります。距離的には最短とならなくてもバイパスにはいくつもの起伏や勾配があるので、所要時間としては大して変わらないはず。ラッシュの渋滞にも合う可能性は低いことでしょう。浜岡の休止中の原発を過ぎたあたりが東京から200kmと少しの場所。そろそろ燃料タンクも空っぽになる頃合い、ということで完全なエンプティを前に給油。いやここを逃すと浜松市内まで給油所があるか少し不安もあったのだ。

実は250kmを越えて270とか80とか満タンで走れれば大阪まで一回給油で走破できる計算、つまりは大阪まで千円札一枚以内で走り切ろうという目論見もあったのだけれど、この分では二度目の給油も必須。そこは潔くあきらめて浜松市内を目指します。

夕暮れ時を迎えた浜松駅の周辺で二輪車の駐輪スペースを探します。が原付専用はともかく、バイクの置き場所が見つからない!

実は今回の大阪行き、一つだけ足かせがあって、出発した木曜日の翌朝、金曜の午前中には東京で仕事に就かなければならない。今のようにリモートでもなく、出社は必須。なので、どうしても丸一日バイクを止め置く場所がないと困る・・・・・30分も彷徨しただろうか?ようやくうってつけの駐車場を発見。しばしの長い休憩についてもらうことに・・・・・

東京の出稼ぎを終えて浜松に戻ったのはちょうど停車し始めてから24時間後の夕暮れ時。だから換算時間で東京からの所要時間も計算しやすい。浜松の街中を出発する時刻には完全にライトオン。ここから関西まではナイトラン!ただ、国道1号は帰り道を急ぐ車の多いこと、多いこと。二車線でも信号待ちともなれば隙間の無い長い行列ができて走りにくいったらありゃしない。それは岡崎市内を過ぎる頃でも同様で、必ずしも快適なナイトランを楽しめてはいません。いっそ夜半ごろまで休憩して一気に空いた時間で距離を稼いだ方が楽だし効率的。

この辺りまで来ると東京から300kmそろそろ身体的な限界も迫りつつあった、というのもカブ標準のシートは早々にタンデム用の2人乗りに変更済み、とは言っても50cc原付並みに重い80㎏近くの体重を小さな面積で受け止めるウレタンスポンジもいい加減、反発力を失っておりお尻の疲労もかなり極致に達していたのがこの辺り。渋滞で思うように進まぬ行程もイライラとストレスを膨らませるばかり。

唯一の救いはいたるところに散見されるマクドナルドの看板。晩御飯をハンバーグとサラダで済ませる代わりに1時間も走らないうちにサービスエリア代わりのマックへ、を繰り返しながら気づけば名古屋市内を走っていました。

国道1号とは決別して東海道本線沿いに岐阜県内をひた走る。関ヶ原が近づく頃には交通量も減り快適なクルーズが楽しめるように。マックの代わりに広い敷地のコンビニでしばし休憩の後は名神高速の多賀サービスエリアを目指す。

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えっ?高速通行できない原付2種が高速のサービスエリアを目指すと言うことは?


(この項続く)

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