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「今だけかもしれない、人に会える週末」。2021.11.20〜11.21.

 いつもの用事がないので、久しぶりに土曜日にゆっくり眠れた。
 地震があって目が覚める。
 揺れ始めると、これからとても大きく激しく揺れて、それで、家も崩れて、すべてが終わってしまうのではないか、という怖さが、わき起こる。

 東京23区内は、震度3だった。

11.20.

 コロナの感染状況が落ち着いているけれど、「第6波」が来ると言われているから、ずっと不安はあるものの、それでも、この時に、会える人には会いたい。

 そんな気持ちが、どうやら共有されているようで、今週末は、久しぶりに会える人がいるし、会いにきてくれる人たちもいる。

 出かけるよりも、家に人を招く方が、いろいろな準備がいる。

 先週、腰を痛めて、しばらくうまく動けなかったこともあり、その支度のほとんどを妻にやってもらっていた。
 申し訳ない。

 2018年までは、在宅介護を続けていたから、人を招く余裕がなかったし、しばらく、体調を整えることに専念するような生活をしていたら、コロナ禍になった。

 もう家に人が来ることはないのかもしれない。

 そんな風に思っていたから、実際に遠方からの来客が来ることに決まったときは、まだ「第6波」が来るかもしれないから、そうしたら、無理せずに中止、という合意はできていた。

 幸いにも、その後も、感染状況は落ち着いたままで、予定通りに、今週末に来ることになった。

 それも、乳児を連れてくるから、それに向けての緊張感もあるし、金曜日も大きめのスーパーに行って、いろいろなものを買ってきて、そして、もまだ、掃除をするところが残っている。

 今も、妻は掃除をしている。
 私も、午後から日曜日のために床掃除などが残っている。

人と会うこと

 同業者の方と会う約束は、もう随分前からしていたけれど、そのたびに、感染状況が悪くなって、中止が続いていた。

 その人が、他の同業者の方にも会わせたいと言ってくれていて、それ自体がありがたかったのだけど、その予定が流れるたびに、その人に全く落ち度はないのに、申し訳なさそうな連絡が来ていた。

 何度かの予定の組み直しを、本当に根気強くしてもらっていて、そして、もうその回数が分からなくなった頃、やっと、本当に会えそうになった。それでも、その決定は、しばらく前だったから、まだ分からないと思っていた。

 これまで、そういう繰り返しが続いていたから、予定が中止になることに慣れてしまったのかもしれない。というよりは、予定通りに行くことが、かなり貴重なことのように思えている。

 さらに、最初の予定は、先週の土曜日だったのに、自分自身の都合のために、今週に伸ばしてもらっていた。そのせいで、この1週間で感染が増大したら、また中止になってしまうから、そうなると、本当に申し訳ないので、緊張はしていて、でも、同時に、そうなったら中止にするしかない、という居心地の悪い気持ちも抱えていた。

 感染状況は、まだ落ち着いている。

 人に会う予定は、大丈夫そうで、やっぱりホッとしたし、素直にうれしい。

掃除

 昼食の後、掃除をする。床をふいて、玄関を掃除し、トイレも掃除する。妻が、それまでほとんどをやってくれていて、あとは、残った部分をしているだけなのに、掃除の終盤で、トラブルがあり、妻ともめてしまう。

 妻を悲しくさせてしまい、私も重い気持ちになり、人を招くこと自体が嫌になる。何かしらの変化に、こんなに弱くなってしまっている。

 それでも夕方になり、人と会うために出かける時間が迫っている。

夕方の出発

 午後4時30分頃、電車に乗る。
 いつもなら、朝方に乗っているのだけど、明らかに人がみっしりいる。
 外は、夕暮れで、すでに暗くなってきている。

 寒いかも、と思って、ジャンパーを着て来たら、すでに汗ばみそうになっている。

 終点で降りるときに、マスクをしないで済むくらい小さい女の子が、周囲の人に「バイバイ」と笑顔で手を振ると、乗客の女性2人くらいが、やっぱり笑顔で、少し手を振っている。

同じ路線

 土曜日に乗っている同じ路線に乗り換える。
 夕方も、改札を入ったところにあるアルコールは、私一人だけが使っていた。

 この時間帯に出かけるのは、今年に入って、初めてだと思う。

 電車が来て、乗り込もうとしたら、ドアの付近に立ち、缶チューハイらしきものを飲んでいる茶髪で赤い服を着た中年男性がいて、つい、違うドアから乗り込んでしまった。

 窓が開いている下の座席に座る。

 向かいの座席の女性がセキをする。
 今は、それを聞いても、それほど怖さや不安を感じない。

 たぶん、それは、一種の気のせいに近いのだけど、感染が落ち着いているだけで、気持ちが違ってくる。

 駅に着いて、ドアが開くと、さっき外を歩いている時よりも、明らかに冷たい風が入ってきて、気温が下がったのが分かる。

 土曜日の朝と同じ路線に乗って、いつも降りている駅よりもさらに先へ行く。とても遠くへ向かうような気持ちになってくる。

ハーモニー

 駅に着くと人が降りて、また新しく人が乗ってきて、座席に座る。

 正面に座った、メガネをかけた若い男性が、金色の小さい缶の、おそらくウコンを飲んでいる。持っているカバンの中身を整理しているようだったけど、途中で、ワインだか、シャンパンのボトルをいったん取り出したから、カバンに入っていたのが、はっきりと分かる。

 それだけで、クリスマス感のようなものが伝わってくる。

 大きな駅に着いて、発車するときに、メロディーが流れる。同じホームに、同時に違う路線が走っているので、ちょっとだけずれて、2つのメロディーが重なる。1つでも音数が多く、ハーモニーになっているのに、2曲が、ほぼ同時に流れると、うるさいと言ってくらいの音の響きになる。

夜中

 夜、知らない駅に降りるのは、不安も動揺もある。
 「夜の街」の光を、久しぶりに見た気がする。

 人に会って、話をした。

 帰りは、本当に久しぶりに、夜中に電車に乗る。
 なんか、焦ったり、もう少し早く帰れたかも、というような、思っても仕方がないことを考えたりする、こういう感覚も、本当に何年かぶりだった。

11.21.

 日曜日。午前10過ぎに来客が来た。

 生まれて半年くらいの「赤ちゃん」を連れて来てくれて、やっぱり部屋が明るくなったし、3時間くらい滞在し、出前の寿司を食べ、お菓子を食べ、その間、ずっと、その「新しい人」から目を離せなかった気がする。

 準備も大変だったけれど、遠くから来てくれることも、かなり大変だと思う。そして、来客は、次の目的地へ向けて、大きい荷物を持って、去っていった。

 今度、会うときには、コロナ禍が終息しているといいな、と素朴に思った。



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