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「コロナと花粉症」。2022.3.12.

 当然だけど、そう簡単に戦争が終わるわけもなく、コロナ禍も、終息は、まだ遠そうだった。

 急に気温が上がってきて、春一番も吹いたとも言われている。

会話

 今日も天気がいい。
 日差しが明らかに暖かい感じになってきている。
 穏やかさのようなものまで混じってきている。

 午前9時前に、いつものように家を出る。
 妻が、最初の小さな交差点を過ぎるまで、手を振ってくれる。

 人とすれ違う。
 人が歩いていく。

 少し前に、ヒールを音を響かせて歩いている女性がいる。

 このくらいの季節は、何を着たらいいのか、ちょっと迷うことを思う。

 駅に近づいた頃、向こうから知っているご近所の人がくる。
 あいさつをしたら、「早いね」と言われる。

 この駅まで歩く中で、言葉を発するのは、とても久しぶりだった。

 線路ぎわの雑草が、目立つようになってきたように思う。

緊迫感

 電車に乗ったら、窓はかなり空いている。

 減少傾向と言っても、今も東京都内だけで、8000人以上の新規感染者がいて、20人以上の死亡者が出ている。

 だけど、そういう緊迫感みたいなものが、ほとんど感じられない。

電子音

 私鉄の終点について、電車を降りて、改札に向かう。
 いつものように、かなりの人数が一斉に歩く。ちょっと小走りの人もいる。

 改札から、電子音が聞こえてくる。

 ぴ、ぴ、ぴ、ぴ、ぴぴ、ぴっ、ぴぴぴ。

 何かの鳥のさえずりにも聞こえるのだけど、でも、やっぱり機械音に聞こえるのは、どうしてだろう、などと思っていると、人の流れが一部、止まる。

 少し前に歩く人が、改札を閉めてしまったみたいで、しばらく立ち止まり、その間も、人は止まり、進行の方向を変えたり、そして、その流れが止まった中に自分もいると、ちょっとイラッとしてしまう。

 さらに少したってから、立ち止まっている人は、やっと改札を抜ける。

 流れが、蘇る。

さくら

 さらに歩いて、改札を入って、アルコール除菌を一人だけおこなってから、階段を降りる。次の路線の電車が来る。
 一番後ろから2両目に乗ったら、どこも窓が開いていない。

 それで、1両目に移っても、窓はどこも閉まっている。

 人と距離をとって、ドアのそばで立っている。こんなふうに気をつけていることは、意味があるのだろうか、とは思う。

 車内アナウンスが流れる。

 高崎駅での事故のため上下線で運転を見合わせています。

 さらに、東海道線にも影響が出ているという言葉が続いた。

 電車の窓から外の木々が見える。たまに、桜が咲いていると思われる樹木が通り過ぎる。

チョコがけスコーン

 後ろから、大きいくしゃみが聞こえる。
 
 すぐそばにベビーカーに乗った小さい赤ちゃんがいて、じっと黙って、周囲を静かに見回している。私とも目があった。しばらく視線が動かない。

 その手は、チョコがけスコーンの袋を握っていた。

 しばらく、不思議そうに、こっちを見ていた。

つぼみ

 目的の駅に着いた。
 駅構内を出たら、天気はいいままで、光が先週よりも、柔らかくなっているのが、改めてわかる。

 道路のそばの並木の木々は、枯れ枝が目立つけれど、よく見ると、枝のつぼみが、ふくらんでいる。

功労者表彰式

 公共の建物の入り口には、大きい看板に「功労者表彰式」の大きい文字が書いてある。
 いろいろなイベントが中止になったりしたこともあったし、今も完全には復活していないけれど、でも、こういう催しは、変わらずに行われるようだ。

 ワクチン3回目の接種のための案内の男性が、今日も立っている。
 前を通り過ぎた時に、頭を下げてくれたので、こちらも下げる。

 9月12日以前の方、という文字が見える。

花粉症

 夕方の午後4時過ぎ。
 光は、まだ柔らかい。

 用事が済んで、朝降りた駅へ向かって歩いて、電車に乗る。
 
 電車は座席はいっぱいで、立っている人は、自分も含めて10人くらい。

 静かに進んでいく。

 少し遠くで、中年男性がくしゃみをする。
 何度も続ける。

 季節的には、花粉症かもしれない。

駅ビル

 目的の駅について、駅ビルの前を通る。

 White Day。

 その文字があちこちにあって、いつもと変わらずに、何か平和な光景に見えてしまう。




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