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あるフライドポテト店への望み。

 いつ気になり始めたのかも、覚えていないけれど、そのフライドポテト店の記憶は、ずっと自分の中にあった。

 それは、何かのテレビ番組で紹介されていて、フライドポテトだけの専門店で、大丈夫なのか。それに、なんだか宣伝だけでやっていて、長く経営する気がないのではないか。そんなことを勝手に思っていた、その印象だけを覚えている。

 このブログでも紹介されていて、それによると、2013年の年末に開店しているようだけど、それから、何度もテレビで見たと思う。

広尾

 広尾の駅で降りて、商店街があり、そこをしばらく歩くと、左側にそのフライドポテトの専門店があった。それもいつ行ったか覚えていないけれど、テレビ番組を見て直後は混雑しそうだからと、そこからしばらく経って行ったのに、そろそろ店が見えるくらいから、行列が目に入った。

 勝手なものだけど、それにがっかりした。

 入店までの時間を示す立て看板の人が立っていて、それは行き届いた感じがしたものの、その時間の長さを見て、諦めた。

 その後も、何度かその店まで足を伸ばしたことがあったのだけど、そのたびに行列ができていた。

 自分が知らないだけで、思った以上に、テレビなどで何度も紹介されているようだった。

エキュート

 誕生日に送るためのお菓子を探そうと思って、品川駅構内「エキュート」に久しぶりに行った。

 コロナ禍のために外出を自粛していて、その年月が長くなって、だからなのか、こうした場所がとてもキラキラして、ちょっと気持ちが上がるのと、微妙に疲れが出るのと両方だったけれど、でも、初めて見るようなショップもあったし、トータルでは、なんだかうれしくなっていた。

 その中に、フライドポテトの店があった。

 あ、あの店だというのは分かった。

 そして、この店のことは、これまでは何年も、ずっと忘れていたのだけど、広尾に行って行列を見た光景の印象まで思い出し、その上で、失礼だけど、テレビで見た経営者に、ちょっと浮かれた感じがあったから、そんなに長く続かないのではないか、とも思っていたから、意外でもあった。もう10年くらいになる。

 考えたら、こうした場所でフライドポテトを揚げるのは難しいのに、などと思っていて、そばで見たら、それはスナックだった。それでも、なんだか欲しくなるようなパッケージだったし、袋も有料だけど、やっぱり手に入れたくなるような魅力があった。

 他にも買うものがあったので、家にお土産のつもりで、一つだけ、500円で買った。

 買ったことで、やっぱりちょっとうれしかった。

 一度は食べたかったポテトフライそのものではないけれど、それでも、このまま買わなかったら、2度と口にする機会がないような気がしたからだ。

 この品川のショップも、どうやら期間限定のようだったし。

ポテト

 家に持って行ったら、妻にも喜ばれた。
 広尾のことを伝えたら、覚えていた。

 そんなに強力な印象もなかったはずなのに、記憶に残りやすい何かがあったのかもしれない。

 夕食の一品として食卓に並んだ。

 フライドポテトをやっと食べられる。スナック菓子だけど。

 ちょっと意気込んでいたし、ケチャップも用意した。

 妻には、「美味しい。フライドポテトっていう感じ。サクサクというより、ガシガシと歯ごたえがある。ポテトをかじってる感じ」と好評だった。

 私も歯応えを感じて、新鮮だった。

 ちょっとだけど、長年の望みがかなった気持ちになった。同時に、新たに、やっぱり店先でフライドポテトも食べたい思いが、ちょっとふくらんでいた。

 今度はいつになるか、わからないけれど。








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